劇場公開日 2010年12月17日

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「不遇の作品」トロン:レガシー PSRさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0不遇の作品

2010年12月29日
フィーチャーフォンから投稿
鑑賞方法:映画館

楽しい

単純

興奮

なかなか手厳しい方も多いですが、私はこの作品を評価します。
「2001年宇宙の旅」へのオマージュという意味でも、CGなどの技術のすごさという意味でも。そして、音楽のDAFT PUNKも。完全なるゲームの世界ですよね。

思うに、前作の「トロン」は作るのがやっぱり早すぎました。先を行きすぎていました。

で、今回はというと遅すぎた気がします。
現在、インターネットが普及して現代人に欠かせない状態になり、逆にあのレトロなSFが素直に入ってこないように感じました。

「トロン」はあの「マトリックス」の元になった作品でもあります。
それなのに長い間忘れられてきたような気がします。現に私も今作を知るまで「トロン」を知りませんでした。

だから、この映画を作ってくれて、現代の若者にこうして教えてくれただけでも感謝です。80年代的SFが今、こうして見られて嬉しいです。。

この映画の評価を下げているのは「アバター」の存在か、はたまた前作との比較か…ハリウッド大作だからか?3Dだからか…はっきりはわかりません。

ただ、音楽は普通のハリウッド風のものでしたが、DAFT PUNKという癖のあるエレクトロユニットが手がけていますし、
映画のスケールとしても(一個人の作り上げたあくまでもマイナーな世界)、これまで一度ならず取り上げられてきたオットー・ランクの「ドッペルゲンガー」的要素や、
実は深い設定やら、2001年宇宙の旅、ブレード・ランナー、時計じかけのオレンジへのオマージュ的な部分を含めて、
本来は大衆向き映画じゃなかったのでは…

そういう意味で不遇の作品ではないでしょうか。考え過ぎかもしれませんが。

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PSR