Beautiful Islands ビューティフルアイランズのレビュー・感想・評価
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海面上昇の危機
副題に「気候変動 沈む島の記憶」とついている、地球温暖化による海面上昇の危機を取り上げたドキュメンタリー、取材先は南太平洋のツバル、イタリアのベニス、アラスカのシシマレフ島。
海南友子さんの感性なのでしょう、温暖化に物申す直接的なメッセージ性を抑えて、現地で暮らす人々、特に将来影響を被るであろう子供たちに焦点をあてたルポルタージュでした。
ただ、ベニスなどは観光の名所だし元々水の都とうたわれるほど水との共存を図ってきた都市なのでそれほど悲壮感は感じませんでした。
ベニスやシシマレフ島はイタリアなりアメリカがそれなりの救済策を講じるでしょうが心配なのは弱小国のツバル、一応、英連邦加盟国ですので頼みは英国かしら、9つの島で1万人が住むとされているが既に沈んだ島もあり2000人近くがニュージーランドに移住しているとのこと。
このまま温暖化が進むと海面上昇は2040年には60センチ、2050年には90センチと予測されており日本でもほとんどの砂浜は失われ、海抜の低い平野部は浸水の恐れが高まります。
ツバルでは住民の多くが神に頼る傾向がみられましたが、要は正しく恐れ、手遅れにならないうちに対策を打つことですね。
心にしみいるドキュメンタリー
3つの島の生活を淡々とえがいていて、ナレーションもBGMもないのと聞いていたので興味を持って見た。ワンカットが凄く長いのですが映像がすごく美しく出てくる人々の表情がすごく良かった。
ナレーションもBGMもないので映像と音から何かを読み取ろうといつの間にか映画に引き込まれていた。カットの長さはいつの間にかもっと長くみたいと思うようになった。
環境問題を声高に叫ぶのでなく3つの島の生活を淡々と描いていてそれでいて切なく心にしみいる
観る人の感性に訴える秀逸の映画でした。
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