インセプションのレビュー・感想・評価
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久々に面白い「映画」(シーン)を見たなぁ。
全ては主人公の都合のいい「夢」なのか。ラスト、コマはグラッと揺れて倒れたのか。折れ曲がる街並みは客寄せにすぎず…ってそんなことは見た人それぞれが何かしら感じてくれればいいから、とにかくスローモーション!こんなに意味を持ったスローモーションシーンはないと思う。ここだけでも見る価値あり、いや必見です。話なんか分からなくてもOK!(って怒られるかな、そんなこと言ったら)
● 難解作 ●
数回見て、ようやく内容を理解できました…
トム・ハーディが出て無かったら、絶対1回見ただけで終わってましたよ(笑)
斬新なストーリーですね。
夢の中の夢…
味方が強すぎるのは、彼等が作った夢だからっていう設定で良いのかしらね?
最後もはっきりと見せない所が良い。
内容が分かるまで、是非とも数回チャレンジして欲しい作品です。
トーテムは持ったか?
さすがはクリストファー・ノーランである。
まったく新しいSF映画になっている。『ダークナイト・ライジング』と同じで究極の映画に仕上がっている。
何から何まで素晴らしい。
オススメは、バスを列車に仕上げて街中を走らせているシーンと、横に回転する巨大なセットを使ったアクションシーンだ。とにかく驚くであろう。
内容はとても難しいので、最初は吹き替えで観た方がいいと思う。
本作は観れば観るほど違った楽しみ方ができる映画になっている。
さて、ここからは映画のラストについてだ。
最後の最後、インセプションを成功させた(?)コブはとうとう家に帰り、子供たちと再会をはたす。その時コブはトーテムを回すが、現実か夢かわからないまま物語が終了する。
結局この物語は現実か?それとも夢だったのか?見終わった時はそればかり考えてしまうが、着眼点はそこじゃない。
最後のシーン、トーテムを回して現実か夢かわからないまま終了。そして、ここでタイトルである“INCEPTION”の文字が出てくるのだ。
最後に「INCEPTION」とタイトルが出されるのは
たった今、観客に
「コブがいるのは現実じゃなくて夢じゃないのか?」
ってアイデアをノーラン監督が“INCEPTION(植え付けた)”した事になるのだ。
だが、現実なのか夢なのか、やはり気になってしまう。
すると、あの聞きなれた音楽が流れてくる。
そう、夢からもどるとき、「キック」で使う音楽だ。
あの音楽のタイトルは「水に流して」だ。
これの意味がとても興味深い。意味は「私は決して後悔しない」である。
席に残っている観客全員にこの音楽は聞こえている。我々はみんな、この映画館という装置に繋がれて、同じようなかっこで座って、この同じ映画の世界を共有していた。でも、もうすぐ僕らはキックによって映画という虚構の世界からそれぞれの現実に戻る。
音楽が終わると、もう一度「INCEPTION」とタイトルが出て劇場に明かりがつく。
我々は現実に戻ってきたのだ。
でも何人かの人は思うはずだ「これって本当に現実?」
これが最後に出てくるタイトルの意味だ。
たった今、観客に
「ここはほんとうは夢なんじゃないのか?」
ってアイデアをノーラン監督が“INCEPTION”したのだ……。
果たして、ここは夢なのか現実なのか………
…………さて、みんなトーテムは持ったか?
シャッフル、リバース、タイムラグ
初めて劇場で観たノーランフィルム。
衝撃だった。
クリストファー・ノーランの緻密な脚本と計算されつくした映像に控えめな演出、ハンス・ジマーの重厚な音楽、豪華俳優陣の名演。全てが完璧に絡みあっていた。
ストーリーは確かに難解だが、メメント、フォロウィングに比べればわかりやすい。
終わりに限りなく近いシーンを冒頭に持ってくるノーラン特有の編集から前情報なしで始まる「抜き取り」
でまずこれがただの娯楽作品じゃないことがわかる、始まってわすが5分で主要キャラの半分が登場し、意味不明な会話を交わし、少し奇妙な世界で銃撃戦が始まるのだ。ほとんどの観客はここで置いてきぼりをくらう。
エレン・ペイジの登場によってやや話の流れは優しくなるが、インセプションの説明などで気が抜けない。
「植え付け」が始まっても話についていけてなかったら、続きを観たところで、意味がない。
フォロウィングでは時系列シャッフル、メメントでは逆再生を駆使してきた、ノーランがこの作品では時間差を使ってきた。
第一層と第二層の時間差を使って繰り広げられるアクションは斬新としか言いようがない。
どじだけど格好いい(・∀・)
一言で言うなら、これはノーラン監督常連キャストのオールスター勢ぞろい映画( ・∀・)アヒャ
ディカプリオを除いて、渡辺謙、トム・ハーディ、ジョセフ・ゴードン・レヴィット、マリオン・コティヤール、キリアン・マーフィー、そしてマイケル・ケインと・・・
過去そしてこれ以後のノーラン映画の主要キャストを演じる役者が勢ぞろいアヒャヘ(゚∀゚*)人(*゚∀゚)ノアヒャ
後に『スーパー!』でボルティーを演じるエレン・ペイジの役どころなんて非常に(・∀・)イイ!!
トム・ハーディの顔つきと落ち着き払った仕草はさすがとしか言いようがない( ・∀・)アヒャ
主役のコブを演じたディカプリオも、妻を死なせてしまったという罪悪感にさいなまれていつも夢の中に行っては妻の面影を追い求めるという難しい役どころを演じきっててさすが!!!(゚д゚)イーヨイイヨー
宇多丸さんはシネマハスラーでこの映画を「夢泥棒野郎Bチーム」と評してたけど、まさにその通りとしか言いようがない(=´∀`ノノ゙☆パチパチパチ
みんな気取ってシリアスに振舞っているが、実際は夢に入ってからは第一階層で車を攻撃されながらやっとの思いで運転してるし
第二階層では斉藤が撃たれて瀕死の重傷を負ってるし
さらに第三階層ではあと一息のところで簡単にかわされてるし
・・・みんな綿密な計画を立てた割にどじ過ぎですよアヒャヘ(゚∀゚*)人(*゚∀゚)ノアヒャ
そして虚無の世界リンボーで砂浜で亡き妻と会ってなんだかぶつくさぶつくさやってるし(;^ω^)
確かにAチームじゃなくBチームだわな(・∀・)
ただ銃撃戦とかカーチェイスのシーンなんて、関係者以外誰も外野キャラがいない中で孤独にやってるあたりが夢の世界であるということが際立ってていいと思う。
この映画の設定もかなり上手いな~(・∀・)ウン!!
夢から記憶を盗み出して、実経済戦争に勝利しようという持って回った方法なんてなかなか考え付かないんじゃないかと。
そして敵役と言うか、夢を盗まれるロバートにも、インセプションされた後の救いもちゃんと残してるところも好感持てますよ(@^▽^@)
そしてラスト。
コブが自分の息子と娘に会いに行くシーンで、自分がいる世界が夢か現実かを判断する道具であるトーテムの駒を回すが、それが回っていて止まるか止まらないかというところでばしっと切るのも、多少意地悪な感じもあって感慨深い終わらせ方だな~と感心します(∩´∀`)∩
これまだ続くんじゃないか?
とにかく大の大人が大真面目にシリアスに任務を遂行しながらも、どじ過ぎてぐだぐだになりながらも必死にやってるシーンは笑えながらも好感持てますΣd(゚∀゚d)イカス!
屋敷や町並みがグイ~~~ンって歪むシーンは必見だし、見てる観客も頭がくらくらしてくる(´・ω・)y-~
ただ1つ気になるのが、渡辺謙の老けメイクがちょっと漫画チックと言うかコントみたいになってるのが少し残念かなと。
とにかくフィリップ・K・ディックの世界観みたいなくらくら感と軽いドラッギー感が味わえ、さらにアクションも楽しめるし、お勧めの一本です゚*。゚(O゚・∀・)ワクワクテカテカ゚。*゚
スッキリした
最初は難しくて、全然分かんないかなぁと思ったんだけど見ていく内にすごく引き込まれた。最終的にはどちらとも、とれる終わりかただったけど僕はハッピーエンドの方にとった。
壮大な夢オチ作品
昨日の地上波初放送で3回目の観賞。
これは壮大な夢オチ作品だ。
コブは一流の産業スパイでもなんでもない、
妻に死なれて子どもに会えなかった、ただの哀れな男に過ぎない。
ラストシーンのコマに惑わされるが、
コマはモルのトーテムであって、コブのものではない。
指輪がコブのトーテムだという説もあるが、
この作品において「どこまでが現実で、どこからが夢か」という議論はあまり意味がない。
実は、「夢のスペシャリスト」という設定がコブの夢だったのである。
真相は「妻と心中して自分だけ助かった男が、罪悪感から現実逃避し夢の中でスパイごっこをしていた」、これである。
目が覚めて、己の罪を認めて、「(現実に)おかえりなさい」と迎えられ、我が子に会えた。
この後、刑務所に入れられようが病院に入れられようが、ハッピーエンドである。
まんまとミスリードされたわけで、
『シックス・センス』や『ユージュアル・サスペクツ』と同質の作品だ。
より巧妙な『シャッター アイランド』だと言ってもいい。
こちらは、騙されたことに気づかないまま映画館を出る観客が大半なのだから。
構想10年だそうだが、『シックス・センス』が公開されたのが11年前である。
クリストファー・ノーラン監督は、この作品で
「映画を作ることって、夢をみるのと似たようなもんだ」
というメディア論まで提示しているのだ。
むつかしい!でも、おもろい!
夢の中の夢・・・の中の夢。
夢の中では、自分の深層心理が作用し世界を作る。
それに進入するとは・・・よく考えたものですね。
でも、恐ろしい!
ところで、最後のシーン、駒はどうなったのでしょうね?
アイディアがおもしろい
ストーリーに深みはないが、アイディアは非常におもしろい。夢の中の夢の中のそのまた夢・・・一見複雑だがどのシーンがどの層の夢かは区別しやすい表現になってはいるので、観ていてそう混乱はしない。印象的だったのは、主人公夫婦が何十年も夢の中で過ごした街の風景。大都会ではあるが、コンクリートとアスファルトだけの無機質な世界・・・砂浜に密集して建っているビル群が荒廃し、崩壊していく風景は、強く印象に残った。こんな世界にとどまることを願った主人公の妻の精神世界の荒涼さにゾッとした。さて、最後にようやく子供たちと再会した主人公が回したコマが少し揺らいで倒れるのかな?と思わせるところで映像は切れるが、どうだったのか・・・倒れれば現実、回り続ければ夢の中だが、もはや現実にいることと、夢の中にいることのどちらが幸福かわからないから、いずれでもよいのかも。映像はたいへん凝っている。渡辺謙、ディカプリオいずれも好演だ。
渡辺謙ですよ。
結構前に観た映画だから記憶が曖昧だが、
面白い映画だったと思う。
マトリックスのように仮想世界での話しで、
ストーリ、映像に引き込まれていく。
渡辺謙もハリウッドスターですよ。
結末が自分の好きなように解釈できるような終わり方だった。
この映画もアニメ「パプリカ」のパクリ疑惑があるので、
パプリカを見てみたい。
ノーランの凄さ
わたくしなんぞがこの素晴らしい映画のレビューを書くなんざ300年ほど早いのですが劇場で2時間半の映画を6回(ヒマ+オタク+キ○ガイなんですよ^^)も観たのでどうか記念に書かせてください。
ネタバレしますからこれからご鑑賞予定の方はスルーしてくださいねー。
それからアホな小学生の夏休み読書感想文ばりに無駄に長いのでお忙しい方もスルー推奨でございます。
夢オチを使った映画は掃いて捨てるほどあれど、夢に階層を持たせてこんな傑作が撮れることに非常に感銘を受けた。
まずハナからわたしはクリストファー・ノーランという監督が大好きなのである。
監督・脚本・製作・撮影・編集の5役をこなしたデビュー作の『フォロウィング』で打ちのめされ、弟のジョナサン・ノーラン原案の次作『メメント』で完全に虜になった。
その後は『バットマン ビギンズ』『プレステージ』『ダークナイト』とスケール、製作費がどんどん増大してゆく事に多少の違和感を覚えながらもやはりノーランの虜であることには変わりなかった。
わたしが製作費を気にするのは『メメント』があまりにも素晴らしかったからであり、低予算でここまで出来るのだという映画に対する希望を見出させてくれたせいである。
故にノーランにはインディペンデントで活躍して欲しいと思った。
この辺りはタランティーノも同じである。
(よくあるでしょ?自分の好きなバンドがいきなり大ブレイクすると醒めてしまうような事。わたしだけでしょうか?)
しかしどのジャンルにおいても類い稀な才能を周囲が放っておく筈はなく、ノーランに大きな仕事がどんどん舞い込んだのは仕方のない事だとも言える。
そして『インセプション』。あんな、ハリウッドの申し子みたいなレオナルド・ディカプリオなんか使いやがって、おまけに日本での興行収入を狙っているのか知らんがまたケンワタナベまで使いやがって、渋谷で街頭ジャックだか何だか知らないが誇大宣伝しやがって、ニュース番組にディカプリオ&ケンワタナベとか出しやがって、もういい加減にしろや!と思っていた。
しかもCMでは街がめくれていくシーンを何度も見せられ「はいはい。お金かかってるんですねー」と、実はちょっと楽しみにしている反面、非常にシニカルに受け止めていた。
しかし実際に作品を観て打ちのめされた。頭をシャベルでガーンと叩かれたような気分になった。
物語は人の頭の中に侵入し、アイデアを盗む事ができるという能力を持つ産業スパイ集団のリーダー、コブ(レオナルド・ディカプリオ)がターゲットであるどこぞの大実業家で権力者のサイトー(渡辺謙)に盗もうとしている事に気付かれ、逆にサイトーからライバル企業の跡取り息子であるロバートの脳内に自社を潰すという植え込み=インセプションを行う事を依頼される事から始まる。
コブの仕事は盗み出す=エクストラクト側の産業スパイであり、インセプションという限りなく難しいそのミッションを一度は断るが、サイトーはインセプションが成功した際の報酬としてコブをアメリカに帰国させ子ども達に会わせてやると言う。
コブは妻殺しの容疑で指名手配され自国から逃げる生活をしており二人の子ども達に会えない状態だった。
子ども達にどうしても会いたいコブは成功したら絶対に帰すというサイトーの約束にインセプションを行う決意をする。
難しいミッションである為、相棒のアーサー(ジョセフ・ゴードン=レヴィット)の他に有能な夢の設計士としてアリアドネ(エレン・ペイジ←テラカワユス)、姿を変えてターゲットを騙すイームズ、夢をもたらす為に薬を作る調合士のユフス、そして成功を見届ける為にサイトーも加わり六人のチームを作る。
リアルの世界は飛行機の中。ユフスが調合した薬でロバートを眠らせ六人でアリアドネが設計したロバートの夢に侵入する。
夢の第一階層はロサンゼルス。しかしロバートが夢の中での盗みを防ぐ訓練を受けていた事が発覚し、とんだ銃撃戦となる。
しかもアリアドネが設計していない列車が突如街中を走り抜ける。サイトー心臓付近を撃たれる。インセプション失敗。
夢の中では死ぬかキック(衝撃を与えられる)を受ける事により夢から醒めリアルの世界に戻る事が出来る。
しかし今回だけはユフスが調合した薬が強いせいでそのどちらでもリアルに戻る事は出来ない。もし夢の中で死ねば虚無の世界に堕ちてゆくだけなのである。
そして夢の第二階層であるどこかの国のホテル。ロバートが夢の訓練を受けている事を知った彼らは敢えてこれが夢である事をロバートにバラしインセプションを試みる。
そして第三階層の雪山へ。ここでもロバートの護衛軍(?)に遭い大銃撃戦となる。インセプション失敗かと思われるがアリアドネの設計によりチームはより深い階層(第四階層)へと潜ってゆく。
アリアドネの設計による最後のシーン、病院にてロバートと寝たきりで死を迎える瞬間の父親を会わせ最後の会話をさせる。
リアルの世界に戻ったロバートは「父の真似はしない。我が道を行く」と言いインセプションは成功したと思われる。
これが夢の階層の本筋。夢は深く潜れば潜るほど時間が延び、第一階層で車が橋から落ちる時間を10秒とすれば第二階層は2分、第三階層は20分という具合に(あ、これテキトーです。実際の時間差は忘れました)。
夢はすべて繋がっている為、第一階層で車が橋から転落すれば第二階層のホテルでは無重力状態となり、雪山では雪崩が起きる。
わたしが特に好きなシーンは無重力ホテルの乱闘シーンと浮かんでいるメンバー達をリアルの世界に残留したアーサーがまとめて紐でくくりエレベータに乗せるシーン、エッシャーのだまし絵のような階段のパラドックスなどである。
それからもう一つ、重要なのがコブのトラウマ。
本来ならばコブが夢の設計も出来た筈であるがアリアドネを設計士に起用した理由がここにある。
彼はかつて、妻・モルと夢の中で暮らしていた。自分達の設計する夢の世界に魅せられどんどん深層へと潜っていった。夢の期間で言えば50年もの間を彼らは夢で過ごした。
そしてモルは現実の世界に戻るのを嫌がり、コブは仕方なく妻に現実の世界を夢だと思わせるインセプションを行っていたのである。
モルは現実の世界を閉じ込め常に自分の居る場所が夢だと思い込み、現実に戻るために死ななくてはならないと思い続けた。
結果、夫婦の記念日にモルはコブの目の前で投身自殺を図る。コブにも一緒に来て欲しかったモルは「夫に命を狙われている」という遺書を弁護士に残し、その為にコブは愛する子ども達と離れなければならない運命になってしまった。
それ以降、コブの夢には必ずモルが出てきて邪魔をしたり子ども達が出てくるようになってしまった為、アリアドネに設計を任せたのであった。
アリアドネが設計していない筈なのに突如出てきた列車はコブとモルが夢から醒める為に線路に寝そべり自殺した列車であり、夢の共有装置には各個人の夢(潜在意識)が現れてしまう為に列車が暴走したのであった。
この作品全編に漂うのがコブとモルの純愛である。これ以上ないほどまでに二人は愛し合い、二人だけの世界を構築してゆく。
しかしノーランはここに安易なキスシーンやラブシーンを取り入れない。コブがアリアドネに秘密を明かす時の表情や夢の深層で老いた二人が手を繋ぐシーン、また、目前でモルが投身自殺しようとした際のコブの演技などで悲しいまでの純愛を描く。
ここがわたしがノーラン監督を好きな要因でもある。
巷には無駄なキスシーンやラブシーンが氾濫し過ぎていると思う。しかしそんな直接的な描写よりも老夫婦のしわしわの手が繋がれるシーンの方が余程純愛を感じさせる。
♪エロもいい グロもいいが 直接的にばかり描いていると 想像力なくなるよ~(♪嘘もいい 苦悩もいいが 言い訳してると~のメロでお願いします)。
また、このインセプションの報酬が金ではなく愛する子ども達との再会という設定も非常に良い。
ここで本領発揮するのがディカプリオ。『ギルバート・グレイプ』で彼を知りその演技力には舌を巻いたものだがその後『タイタニック』とかいうものっそい製作費の大作に出て以来、ハリウッドのただのイケメン俳優に成り下がりおって、とか、何がレオ様だよ、とかわたしは彼を毛嫌いしていた。今でも『タイタニック』は観ていない。もしわたしが食わず嫌い王に出るとしたら絶対『タイタニック』だね!(激しくどーでもいい)
しかしスコセッシ監督の撮った『ディパーテッド』を観て以来(スコセッシ作品だから仕方なく観たのであるが)ちょっとこの人の演技って凄いかも?と思っていた。
今作品ではその演技力に更に磨きがかかっており、妻を目前で亡くす演技は見ものであるし、プライベートでは独身で子どもも持たない彼が二人の子どもを愛する父親役を見事に演じきっている。
人間の持つギリギリの感覚、緊張感、集中力といったものを演じさせたら現時点では右に出る者はいないのではないかという程のキレキレの演技だった。
前宣伝で「ケンは日本の宝だよ」などと言っていたがディカプリオこそ世界の演劇界の宝であると思う。
物語の最後でコブとアリアドネは虚無の世界(第五階層)にいるモルと対峙することとなり、その間にキックが起き、二人は戻らなければならなくなるがコブはアリアドネだけを戻して自らはモルと最後の別れをし、落ちてくるサイトーを一緒に現実に引き戻す為に待つ。
冒頭とエンドの方で老いたサイトーと若いままの姿のコブが対峙するシーンがあり、ここでなるほどと思う。
この第五階層はビーチ沿いに高層ビルが建ち並んでいるのだがそれらのビル群が次々と崩壊していく様はまるで911を思わせる。
そして全員が現実の世界に戻り飛行機の中で目覚める。サイトーはコブが入国できるよう電話をし、コブは無事入国ゲートを通り抜けて愛する子ども達と再会する。
というハッピーエンドかと思いきや、ここにまたノーランの策が仕掛けられている。
劇中、リアルの世界と夢の世界を区別する為にトーテムという小道具が登場する。モルとコブはコマをトーテムとし、コマが回っている世界は夢、止まっている世界は現実と区別する。
リアルの世界を封印したかったモルは止まっているコマを封印し夢から醒めて現実に戻ろうとするコブは回ったコマを封印する。
そして最後の子ども達を抱き上げるシーンではなんと、コマが回っているのである。しかも今にも止まりそう、でも止まらない。
その映像を最後に映画はブラックアウトする。
結局、最後がハッピーエンド(子ども達と再会し幸せに暮らす)なのかバッドエンド(虚無に堕ち魂だけが彷徨い続ける)なのかをノーランは観る者に完全に委ねているのである。
観る者に一瞬の隙も与えない。ほんの10秒ポカンとしていたらちょっと解らなくなってしまう作品。とにかく凄い。
3回ほど観た頃に気付いたのだがコブは夢の世界ではマリッジリングをしておりリアルの世界ではしていない。
わたしはそこでどちらなのか見分けようと飛行機で目覚めてからエンドまでのコブの左手薬指にずーーーっと注目していたがやはりノーランはそこは見せてはくれない。
つくづく憎たらしい監督である。
この作品は過去の様々な名作へのオマージュを感じる場面が多々ある。キューブリックの『2001年宇宙の旅』であったりクローネンバーグの『裸のランチ』であったりウォシャオスキー兄弟の『マトリックス』であったり、とにかく他にも色々な映画のテイストを感じるが実はそのどれでもない。
ノーランは911以降の映画界の宝である。
ところでアイデアは盗んだの?
ダークナイトは寝た
メメントはDVD途中で返した
パチーノのやつはロビンウィリアムズの変態役に複雑な思いをしたぐらい
でインセプション。
もう始めから乗れてない。夢なんだからはちゃめちゃじゃダメなの?
整合性にこだわってもいいけど、動機がつまんなすぎるので、
何やってんの、この人ら?とふっと思えちゃうんだよね。
「次は食品売り場になります。ここではポイントが2倍になります」
って絶えず説明しているし、映像もどきどきしませんね。
ラスト含め全部コブの夢落ちでいいんじゃん?
圧巻
私は2回観に行きましたが、やっぱり最後が夢か現実なのか、という所が最大の気になる部分でしょうか。最初観た時はあまりの面白さに身を乗り出してしまいました。夢の中でまた更に夢の中に入り、時間の経過も違う事での映像の見せ方もかなり凝っていたのも、クリストファー・ノーラン監督素晴らしいの一言につきます!DVDとか発売されたら必ず買おうと思っております。
ナイスアイデア
夢の中に入りアイデアを盗むという監督のナイスアイデアでした。夢のまた夢いう終盤のシ-ンワクワクが止まりませんでした。一番最後のシ-ンが夢なのか、それとも現実なのか分からないままの終わりかたでしたが、僕としては現実と信じたいですが、夢であれば全てが夢であるというストーリーになるのか?それにしても、夢と現実を考えさせられる作品でした。
音!!
期待以上に面白かったです。
是非、コマを止めて続編を!!
渡辺謙さんが・・・最初雑魚かと思いましたが・・・とんでもなかったですね。
是非、オーシャンズ化して・・・裏ボスとして君臨していただきたい!!
日本の映像は・・・日本の空気のせいなんですかね・・・安い映像に見えるのは・・・。
最初は・・・吹き替え版に入ってしまったのかと焦りました。
予告のイメージと違いまっとうな内容にびっくりしました。
時限のルールは勝手なものなのに、ドキドキ。秀逸なアイディアです!!
使い捨てないでいただきたい!!
何より音!!
予告の音で観るのを決めましたが、本編も最高でした!!
とにかく素晴らしい作品でした!!
酔いそうでした
効果を狙ってなのかもしれませんが、アクションシーンで画面が
揺れる感じになるのが苦手でした。
ストーリーの中では、夢の中に進入してアイデアを抜き取るというのが
一般的なこととして認識されているんですよね・・・超フィクション(^^;)。
夢の中では時間が3倍?とか、階層がいくつもあるとか、この映画
独自のルールを「そういうことなんだろう」と納得できれば楽しめる
映画だと思います。
各階層で物語が同時進行し、頭がこんがらかりそうになりますが、
見応えはありました。
でもよく考えたら、ただ単に渡辺謙の(役の)私利私欲を実現させる
のが目的のストーリーって・・・どうなんでしょうね。
ラストは観客の受け取り方に任せるのではなく、きちんと
明らかにしてほしかったです。
渡辺謙は1人の役者として普通に受け入れられているんだなと感じました。
二回行ってしまった
今回の「インセプション」でのクリストファー・ノーランの凄いところは、作品をつくる際に自分で脚本を手掛けたことだと思います。基本的に、自分で考えた作品(納得できる内容)でなければ製作しない人だけに、今回の話作りは本当に圧巻でした。一回見ただけだと
重要なところでの謎ときに必死で、キャラクター1人1人のセリフの意味を理解できぬまま終わってしまうのですが、二回見てみるとその意味がわかるようになっていきます。同時に納得していたはずの夢の中のシステムやルールに疑問を感じ始めてしまい、「もう一回行こうかな」と掻き立てられてしまいます。これだけ脚本にこだわっていて、それでいて作った本人だけが納得しているのでなく、見ているこちら側がこんなにも引き込まれる作品を作りだせるクリストファー・ノーラン監督には1人の映画ファンとして、「イイ映画を作ってくれてありがとう」と心の底から感謝したい気持ちでいっぱいです。
まさに十年に一度の名作だと思います。
ノーラン監督はまた一つ凄い映画を作った
「夢の中に入るストーリーで、ディカプリオと渡辺謙が共演」それだけしか知らずに見に行ったけど、一瞬たりとも目が離せなかった。
メメントのように主人公は奥さんを亡くした傷を負っており、自身の問題を解決するために奔走する。
夢の中でさらにその夢の中に侵入することや、夢の中の時間の概念がうまく作られており、まさに創造的な映画。
渡辺謙の英語もかなりパワーアップ。ラストサムライのときはぎこちなさや、無理にきれいな英語を話そうとしている感じがあったけど、今回はだいぶ自然な英語に聞こえた。
一般的に、カラーの夢を見る人と白黒の夢を見る人がいるって聞いたことあるけど、映画の中でも○○の夢は白黒ってしても面白かったかなって思う。
ラストのシーンは現実か夢か観客任せにしてるけど、私は現実だと思う。コマのスピードが落ちてるように見えたし、夢の中では絶対に振り返らない子供たちが振り返ったからね。
とにかく最後まで目が離せない、瞬きもしたくないような映画でした。
未見の人は活目せよ!
最初のディカプリオ
最初のディカプリオで思わずこれタイタニックの続編?と思ってしまい、それが気になって冒頭の話が頭に入りませんでした。
内容は自分には難しかったです。映像も街がたたむやつは面白いとは思ったんですがそれ以外は…
渡辺謙のおじいちゃんが再登場するシーンでも肩すかし感がありました。老いた二人が手をつないでるシーンは幸せだったということが伝わって良かったです。ディカプリオが執着するほど奥さんのことを好きだったということが分かったので。
あと自分がのれてないせいもありかなり長く感じました。
最後、夢オチじゃないのが(自分の解釈ですが)せめても救いです。あれで夢ならもっとわけがわからない。
この作品は理解力がある方なら十分楽しめると思います。
要らぬ、心配したくなるかも!?…
「夢」の映像化という、
ある意味、映画発祥当初からの夢の視覚化実現か?
荘子の「胡蝶の夢」とか、ユング心理学的(?)精神分析手法あたりから影響を受けたかのような、
夢の中にいるのは、分かっている(?)のに、他人の夢の中だからか(?)、
自由が効かず夢のまた、
夢(本作品では、「夢」を階層風?に、捉えていて、第4層目を最深部のアンタッチャブルな危険領域的に、設定?)
に翻弄されてしまい、
とうとう現実に戻れなくなってしまう、
といったカンジの
作品という名の幻想(「夢」?)を観て(観せられて?)しまっている観客をも巻き込んでしまう、かのようなロシアだかのマトリョーシカ人形的入れ子細工状の内容だったはず…
←たしか、…「コマ(本作中で、主人公が、「夢」と「現実」を判断する為に、考案した「シンボル」的な役割だったから、夢に飲み込まれてしまったのか?夢の中で、夢見ていたのか?…)」
は,回り続けていたはず…
(←要するに、御覧になった方なら、分かる通り、まだ?、「夢」は、続いているんだ、…?という不毛感というか、徒労感というか、脱力感というか、何とも表現するのも難しい—それこそ、観た人によって違った感情を抱くに違いない"シーン"からの感想です…)
でも(?)、
「夢」から戻れ(ら?)なくなってしまった本人(主人公?)が、幸せだったなら、それは、それでイイの(それも、また有り?)かも?…
な〜んて少々、ある意味、危険極まりない(「夢なら、覚めないで、おくれ!」的な?)
思想に、傾倒してしまいそうになりました…
映像は、
実に、いかにも、夢に出てきそうなシーンの連発(中には、日本人の中のある筋?には、お馴染みの"ドリフのコント"風まで、登場!?)
で、本当に他人(ヒト)の夢を見せつけられている気分でした.
にしても、
レオ様は、最近、コノ手(?)の精神的題材を扱った作品にばかり、出演している気がするが、"現実の御本人"の方は、(精神的に?)大丈夫なんだろうか?
表現者が、そういった題材に、惹き付けられてしまう時は、得てして、自身が、病んでしまっている場合も、多いらしいなんて言われるから、ひょっとしたら、ヒョッとするかも?…な〜んて、ネッ!?
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