劇場公開日 2009年10月16日

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「主役2人が魅力に欠けている作品で残念だが、普通にC級映画として楽しめるかな?」あなたは私の婿になる Ryuu topiann(リュウとぴあん)さんの映画レビュー(感想・評価)

2.5主役2人が魅力に欠けている作品で残念だが、普通にC級映画として楽しめるかな?

2012年5月8日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

楽しい

単純

GWもずーっと仕事だったので、疲れたこう言う時こそは、コメディー映画でも観てパッと元気を取り戻そうと「あなたは私の婿になる」を選んでしまったのが悪夢の始まりだった!!
サンドラ・ブロックファンの方には大変申し訳ないのだが、やっぱりサンドラは、今ではオスカー女優である以上誰もが認めるところの大スターの仲間入りをしているのは事実だろうが、私はこの名実共に大スターである筈の彼女に対しては、映画女優が持つ、華が無いと言うか、大スターがスクリーンで放っているオーラが感じられず、観終わった後も、元気の充電とは正反対に残念だがストレスが貯まってしまった。

ストーリーは「ディスクロージャー」と「プラダを着た悪魔」を足して10倍に薄めた様な、極ありふれたC級映画ってところだった。
演技派のメリル・ストリープと比較するのが間違っているのかも知れないが、サンドラが演じるマーガレットは社内でも、彼女の部下皆が恐れ、部下の誰もが嫌っているワンマンで、仕事が出来過ぎる上司と言う設定なのだが、サンドラは初めから最後までそう言うタイプの上司に見えなかったし、職場で、部下の男性秘書をパワーハラスメントする上司としても、迫力に欠けていて「ディスクロージャー」で、デミ・ムーアが演じたメレディスの様な徹底的な悪女を演じていない彼女を観ていると、話しに真実味が無くなって面白さが無くなってしまう気がした。しかし本作は「ディスクロージャー」の様なサスペンス映画で無くあくまでも、コメディー映画なので、そう見えない役者を使う事が逆ネライなのだろうか?  この辺りが、笑いのツボが違う、国民性と言うべきか、個人差なのだろうか?
本当にコメディー映画は、制作サイドも難しいだろうが、観る側の楽しめるかどうかは、その人の笑いのセンスや、生い立ちや、環境でかなり左右され難しいところだと痛感させられる1本でもあった。
映画は、所詮は作り物のフィクションではあっても、「どこの職場でも、パワーハラスメントや、セクハラを強要してくる駄目上司、問題上司が存在する」と言うそこのところで、有り得ない設定でも、観客は、「何となく似たような事自分の職場でも、あるよね、こう言うの」と思う事で感情移入して楽しめるのだと思うのだが・・・あなたはどう思います?
そう言えば、サンドラの役どころは、95年制作の「あなたが寝ている間に」も、婚約を偽るはなしだったよなーって、結構彼女は、こう言う作品を選ぶのが好きなのだろうか?
「スピード」94年制作で彼女は大ブレイクしたんだけれど、ああ言う役が一番彼女にはピッタリとハマっている気がするのです。でも、「スピード2」は最悪でしたね。キアヌはよくぞ断って正解と言う映画だったな。サンドラのエージェントが彼女の魅力が全開出来る作品への出演依頼が下手なのか、彼女の選択が悪いのか、理由は定かでは無いけれど、40代半ばを過ぎた彼女のヒロインとしての魅力は、今後どのようになって行くのだろうか?
もうそろそろラブコメは卒業の年である。「しあわせの隠れ場所」では、人の良い母を好演して主演女優オスカーをゲットしたし、「ものすごくうるさく~」とコメディー路線から、シリアス映画、ヒューマンドラマへと転身した彼女のこれからのキャリアに期待するべきなのだろうか?
彼女がもう、10歳若くして、役柄の路線を変えていたのなら、もう少し見所の有る作品に出演するチャンスにも恵まれていただろうと予想するのだが、路線変更には少しばかり遅過ぎる気がしてならない・・・

ryuu topiann