劇場公開日 2009年10月24日

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ホースメン : 特集

2009年10月13日更新

猟奇殺人映画に注目の新作が登場! 傑作リメイク続出でホラー、サスペンス界を席巻するマイケル・ベイプロデュース×世界に誇るアジアンビューティー、チャン・ツィイー主演「ホースメン」。過去の傑作の要素を巧みに取り入れ、ツィイーが猟奇殺人鬼に扮するという最大インパクトで迫る同作の魅力を解説する。(文:村上健一

チャン・ツィイー×マイケル・ベイ「ホースメン」は猟奇殺人映画の最強リミックス!

チャン・ツィイーが恐ろしき殺人者に挑む「ホースメン」
チャン・ツィイーが恐ろしき殺人者に挑む「ホースメン」

羊たちの沈黙」を皮切りに、「セブン」を経て、「ソウ」シリーズの登場で残酷描写がますます加速、いまや一大ジャンルとなった“猟奇殺人”映画に、「最強(最凶)」ともいうべき注目の新作「ホースメン」が登場した。「SAYURI」のアジアンビューティー、チャン・ツィイーがハリウッドで堂々の主演を張り、「テキサス・チェーンソー」「13日の金曜日」ほか70~80年代傑作ホラーのリメイクで、プロデューサーとしても手腕を発揮しているマイケル・ベイ(「トランスフォーマー」監督)製作というパワフルな布陣の作品だ。もちろん、その内容も強烈なインパクト。凍った池の上にぽつんとたたずむ銀のトレイに、被害者から抜かれた大量の歯が置かれているという現場から物語はスタートし、謎のメッセージと黙示録に彩られた残酷な連続殺人が次々に起こっていくのだ。

ホラーサスペンスの定番要素をリミックス
ホラーサスペンスの定番要素をリミックス

奇妙な現場と謎のメッセージ、そしてキリスト教をモチーフにした連続殺人といえば「セブン」。そして、生身の人体をフックで吊り下げる“ボディ・サスペンション”は、「ザ・セル」でも見受けられた。被害者が目を覚ますと異常な状況下に放り込まれている描写は「ソウ」シリーズでおなじみで、WEBサイトを使った殺人サークルの存在といえば、ダイアン・レイン主演の「ブラックサイト」が記憶に新しいだろう。

本作「ホースメン」は、そうした過去の傑作サイコサスペンスの要素を巧みに活かした、まさに“猟奇殺人映画の最強リミックス”。そしてとどめを刺すのは、“天才猟奇殺人鬼との対峙”という「羊たちの沈黙」「レッド・ドラゴン」のシチュエーション。本作の天才猟奇殺人鬼役こそがチャン・ツィイーだ。

かつてない“悪女”が誕生
かつてない“悪女”が誕生

■「美しき悪女」列伝
――“映画史上最も美しく残忍な悪女”クリスティン

ホースメン」最大のインパクトは、デビュー作「初恋のきた道」や「SAYURI」等でおなじみの薄幸の美少女然たるチャン・ツィイーが、悪役……それも異常性と魔性を併せ持った猟奇殺人鬼に扮していることだ。

下記の表でこれまでに映画で登場した代表的な悪女を挙げてみたが、ツィイー演じるクリスティンほどインパクトとギャップを感じさせる悪女はなかなか少ない。ここに新たに、「映画史上最も美しく残忍な悪女」が誕生したといっても過言ではないだろうか。

タイトル
製作年
悪女役
役どころ
ヤッターマン
08
深田恭子 悪のドロンボー一味の女ボス。オールレザーのボンデージスーツに身を包み、お色気と笑いを振りまく
猟奇的な彼女
01
チョン・ジヒョン ラブ・コメディだけに、悪女と言うよりも“小悪魔”か。暴力的なワガママ彼女に振り回されたい人向け
ポワゾン
01
アンジェリーナ・ジョリー 別人になりすまして大富豪の元に嫁いでくる謎の美女。役が悪女に徹し切れてないのが惜しいところ
ジュエルに気をつけろ!
01
リブ・タイラー セクシーで天真爛漫、自らの夢のためには男を手玉に取る小悪魔的“悪女”。M・ダグラスも登場
悪魔のような女
96
シャロン・ストーン、イザベル・アジャーニ 全寮制校の理事長を共謀して殺害する妻と、愛人の女教師。55年、ジョルジュ・クルーゾー監督作のリメイク
ディスク・ロージャー
94
デミ・ムーア 主人公の上司として配属される元恋人。逆セクハラでダグラスに迫るエロティックシーンに注目
蜘蛛女
93
レナ・オリン ロシア出身の女マフィア。セクシーなのはもちろんだが、鬼気迫る形相で刑事を振り回す姿は圧巻
冷たい月を抱く女
93
ニコール・キッドマン 医療事件を偽装して大金をせしめる妻役。ニコールには、教え子を誘惑して殺人させようとする「誘う女」も
氷の微笑
92
シャロン・ストーン 殺人事件の捜査線上に浮び上がった女性作家。ダグラス扮する刑事をもセクシーな魅力で虜にしていく
ミザリー
90
キャシー・ベイツ 事故にあった人気作家を監禁するストーカーファン。ハンマーで脚を叩き折るシーンは背筋が…
ロッキー4
95
ブリジット・ニールセン 「ビバリーヒルズ・コップ2」でも悪女役。スタローンとの離婚の際には慰謝料をたんまりせしめたとか
「007」シリーズ
62~
ソフィー・マルソーほか ジェームズ・ボンドとタッグを組むだけでなく、敵対する相手としても数々の美しい悪女が登場

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