劇場公開日 2012年12月14日

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「原作よりも「指輪」寄りの演出」ホビット 思いがけない冒険 はち公さんの映画レビュー(感想・評価)

4.0原作よりも「指輪」寄りの演出

2012年12月23日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

興奮

壮大な指輪物語-ロード・オブ・ザ・リング-の2割にも満たない長さの「ホビットの冒険」ですが、映像美もあって壮大な物語に仕上がっています。
そして、3時間という長尺ですが長さは感じませんでした。

ただ、あまり長くない原作を3部作にするという事で、本来登場しないキャラクターが登場したりと、随所で”ロード・オブ・ザ・リング”の影響を受けています。
戦闘シーンなども重厚で、原作のノリを期待すると足下をすくわれるかも。
(冒頭の食器の歌が実際にメロディが付いて歌になっていたりするあたりは嬉しいのですが。)
個人的には、ホビットの冒険は指輪物語のプレストーリーではあるけれど両者は別作品だと思っています。ですが、本作は「ロード・オブ・ザ・リングのスピンオフ」という感じです。
その意味では、かつて映画”ロード・オブ・ザ・リング”を見た人なら、すんなり入っていけるのではと思います。

近所の劇場の上映時間の関係で、2D版での鑑賞となったわけですが、3Dを意識した演出が随所に感じられました。
もっとも、主人公目線で「走る・飛ぶ」というのが3Dを体感させるには有効なのでしょうが、そろそろそれ以外の見せ方も考えた方がよいのではと思います。
3Dで世界を席巻した”アバター”からそれなりに経ちますが、3Dの見せ方に進歩が感じられず。

3部作ということで、原作の残りの部分をどのように展開させるのか楽しみではあります。
ただ、ホビットを長くするより、ロード・オブ・ザ・リング3部作で描かれなかった指輪消滅後の”最後の戦い”を映像化して欲しいなぁ…という思いもあったりします。

はち公