彼が二度愛したSのレビュー・感想・評価

サスペンスというのは"騙されないぞ"とか"うまく騙してくれ"と思いながら見る。これは出だしこそいいものの"そろそろ思いがけない展開"を期待しても一向に面白くならない。ムードだけでなくストーリーをきちんと作ってくれないと話にならない。

救いは俳優がきれいに撮られていること、プロデューサーを兼ねて出番が少ないヒュー・ジャックマンはともかく、ユアン・マクレガーにミシェル・ウィリアムズさらに脇役のシャーロット・ランプリングとマギー・Qまでしっかりと美しい。とくにミシェル・ウィリアムズに関しては近作でベスト。

久々のユアン様　主演映画♪と思って観に行ったら、
どちらかといえば　ヒュー・ジャックマンの演技の方が際立ってた。
いい男の悪役って　なんか怖さ倍増な気がする・・・。

ＮＹのセレブな世界で繰り広げられる　愛と欲望の絡み合ったサスペンス。
ユアン演じる会計士が、ヒュー・ジャックマン演じるエリート弁護士に
ダークな世界へと誘われて行く・・・。そこで彼が遭遇するものとは？

罠にハマる以前に　「おや？おかしいのでは？」と気付く
瞬間はいくらでもあっただろうに・・・と　観察者の立場では
気付いてしまったけど、そんなこと言っていると話が進まないので
その辺りは　目をつぶって話に乗りましょう。

私の勝手な予想とは違った方向にストーリーは進んで行き
けっこうドキドキしながら　「予想外」を楽しめました。
こういうのは　先を知らずに見たほうが面白いので、
内容にあえて触れるのは止めておきましょう。

でも、愛があればお金は要らないと思っているのかもしれないけど、
やっぱり　お金はあったほうがいいよ、ユアン君。
「Ｓ」は最後まで「Ｓ」で終わってしまうので、ちょっと気になるけど
この際だから、勝手に自分で好きな名前を付けてしまおう。
Ｓｔａｃｙとかかしら・・・。