ベンジャミン・バトン 数奇な人生のレビュー・感想・評価
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2008年の映画だったのか…
フィンチャーと言えば、猟奇サスペンスのイメージがありましたが、人間ドラマも撮れるということを証明できた作品。
フィンチャーのターニングポイントだったのではないか。
この作品の成功をみて、ソーシャルネットワークやその後の人間ドラマを軸にしていった作品を作ったのかなと思いました。
とても面白かったし、人間ドラマと言ってもちょっと変わった視点がフィンチャーらしかった。ちょっと長かった気もするが、飽きもしなかった2時間47分。
人生とはボタンのようで
80歳から人生をスタートするというファンタジーでありながら人間のリアルな人生を描いた作品
不死身ではないが、愛するものの死を見届けなければいけない
グリーンマイルを思い出した
人生において、一緒にいないのも愛
数奇な人生で普通の暮らしや幸せを得られないが
彼だからこそ見える素晴らしい人生がある
神からの贈り物だったと思う
ベンジャミン・バトンの父親はボタン屋で成功した
偶然や奇跡、未来は変えられる諸々
それらの結果を運命と言うのだと思う
皆それぞれその時その時これだと思った選択をする
ボタンをかけるかのように人生を歩んでいく
そのボタンはかけ違うことなく
今日に続いている
例え掛け違ったと振り返ってもそう見えるだけのこと
そう思わせてくれた作品
今日まで出会った、楽しかったこと
悲しかったこと、辛かったこと、苦しかったこと
人との出会い、感情との出会い
自分の先祖全てのボタンの掛け合わせに
全ての出来事に感謝せずにはいられない作品
うん。
3時間の映画、初めて見たかもしれない。すごいなあ。7回雷に打たれたって話しする老人が気になって仕方なかった。後で他の人のレビューみたら、監督の他の映画と繋がりがあるのね!そう言うの気づける人すごいな。本当に映画通って感じでカッコいい。
一言で言えるのはまず、ブラッドピッドカッコいい。まあみんな思うか。サングラスが似合いすぎる。そしてヘルメットなしのバイクね。最高。
始まり方がタイタニックみたいだったな。母親から娘への会話から始まって過去を映していく感じが。
「なにもない」と「孤独」って強い。自分の思った時に好きなところへ想いのままに行ける。風を感じられる。
大体の人間はきっと、自分の将来がどうなるのか。とか、将来結婚して子供がどうこうとか、親とか世間体とか気にしてしまうけど、そうじゃない。その時その時を生きる。そうなりたい。そして恋して別れて飲みに行って誰かに出会って…ある意味そう言う人の方が行動力が一番あるかもしれない。
フラっと立ち寄った店で何かを見つけるとか、そう言うふうに生きたい。と思った。
デイジーは強すぎる。踊れなくなってしまってベンジャミンを遠ざける程の辛さとか大舞台で踊るプレッシャーや緊張感とかの経験からきてるのかな?
ベンジャミンが自分と娘を置いて出ていくとわかって、目があっても動かなかった。無言で受け入れた。そんなに好きな人同士なら別れることないし、泣いて縋ってでも一緒にいたかっただろうに。でもだからこそそうすることが愛だったってやつなのかな。←なんかどっかで聞いたことある気がする…
それでまた夫も見つけて、ベンジャミンを思いながら過ごして、そしてまた赤ん坊になったベンジャミンをみとる。すごい人生だ。そのことを娘に話さずにいるのはどんな思いだったのかな。でも最後に言わなきゃって思ったのかな。凄い人やなあ。
運命ってあるのかな。
【”自分が”成長”していく中、優しき人々は死んでいく・・”人間の善性に育まれた男の人生を描いた作品。現在では、大スターになった俳優さんも多数出演しています。】
ー 劇中、デイジー(ケイト・ブランシェット)と、ベンジャミン(ブラッド・ピット)が交わす、”永遠などない・・””永遠はあるよ・・”と言う言葉が印象的だ。ー
■本作の魅力<Caution! 今更ですが内容に触れています。未見の方は一端、ここまでで・・。>
・冒頭、老い瀕死のデイジーに娘のキャロラインが”ある男”の日誌を読みながら、その男の人生が語られる。
そして、その男と、デイジーとキャロラインの関係性が徐々に明らかになる作品構成の妙。
・”生まれた時は老人、そして徐々に”赤子”の戻っていく男の人生”と言う、奇抜な作品設定を無理なく見せる、メイクアップ陣の技術力。
ー 久しぶりに鑑賞したが、ブラッドピットの青年の姿など、どのように撮影したのか・・ー
・醜い赤ん坊として生まれ、捨てられていたベンジャミンを躊躇うことなく引き取る黒人女性クイニー(タラジ・P・ヘンソン)の善性。
・そして、ベンジャミンは幼きバレーダンサーを目指すデイジー(エル・ファニング)や、船乗りの全身タトゥのマイク船長の話や、明け方まで話し込んだエリザベス・アボット(ティルダ・スィントン)の英仏海峡を泳いで渡ろうとした話を聞き、”世界は広い”と目覚めていく過程。
ー 後半、チラリと年老いたエリザベス・アボットが偉業を成し遂げたシーンがTVに映る。ー
・第二次世界大戦後、生き延びたベンジャミン(26歳)が、久しぶりに生家に戻ると、快く迎え入れてくれる、母クイニー。そして、美しく成長したデイジーとの再会。皆、彼に優しい。
そして、自分を捨てた父は、”ベンジャミン、君は私の息子だ”と、とうとう名乗るボタン作りで成功したバトン氏。
ー 自分の行いを悔いていた、バトン氏は、真実を告白し、全ての財産をベンジャミンに遺し、亡くなる。ー
・デイジーと結婚し、娘キャロラインも生まれ、幸せ絶頂の仲、ベンジャミンは家を出る。
ー 自分の行く末を考えての事だが、切ない。だが、彼が残した日誌から多数出てくるキャロライン宛の、父としての愛溢れるハガキは、心に沁みる。ー
◆若き、マハーシャラ・アリ(初見時、分からず‥、と言うか彼がスターになったのは後年である。)、エル・ファニング(可愛いなあ)、ティルダ・スィントン、タラジ・P・ヘンソン、そしてケイト・ブランシェットの姿も今見ると、嬉しい作品。
ブラッド・ピットは、本当に年を取らないのだなあ・・。
<ベンジャミンの人生は、幸せだったのであろうか?私は、辛い人生だったとは思うが、多くの人の善性、愛に触れられた彼の人生は、有意義なモノであったと思う。
何より、彼の愛娘は、立派に育ったのであるから・・。>
若返るのも良いとは限らない
色々な人との出会いが面白い。彼女と一緒になれて子供ができた直後に、自分が次第に認知症とかになって、彼女の負担にならないようにになることを恐れて家出してしまうが、もうちょっと長く一緒にいても問題ないと思うので、早すぎた気がした。
この映画では、若返ることも年取ることと同じように寂しいことだとわかった。
ケイト美しい
年老いた少年期の前半は面白かった。
船長との絡みのシーンが見てて楽しい。
戦争に向かったシーンは、そりゃ無茶だろう。とちょっと唖然とした。
君に2人養わせるわけにはいかないとか言う理由で出て行った割には最後まで看取らされて、良かったのか悪かったのか…
やはりB.Pは美しい
ブラッドピットは、やっぱりセクシーで美しい男性であると改めて思った。
若返るほど惚れ惚れしてしまう。
心と体がリンクしないのは、思ってる以上に辛い人生だと思うが、悲しさや辛さより、愛が溢れた表現が多いので、温かいヒューマンドラマでした。いや、恋愛ドラマというべきか?
「人生は複雑とは限らない。
求めるものを知っていれば」
「もう二度と自分を憐れんだりしない。
完璧なものなどない」
心に留めておきたい名台詞。
ブラピ10年の不作は本作から。
役者の年齢体躯をCGで調整できるのね、だけ。
終盤は大人サイズ赤ん坊ルック、爺気質、ブラピ面影、に成るはずじゃ?
珍妙なブラピ赤ちゃんプレイに成るはずじゃ?
ザ・フライ にも似るか。
そうはしないところに本作の狡さと凡打の原因がある。
ブラピ10年の不作は本作から。
都合が良すぎてつまらない
老人から生まれて最初は足が動かない状態なのに、思春期にはアッチの方は若いのかよと思ったし、いい思いたくさんして、22歳の時に知り合った金持ちの人妻と毎晩ヤリまくって、それでも再会した初恋の人とは、チャンスを逃してすれ違うのかと思ったけど、お互いに異性交遊がお盛んでも、寝る前に名前呼び合うとか、普通は思っていても一方通行になって叶わないのに、結局女が夢破れたらくっついてやりまくって、金に困らない豪勢な生活してるのに、子供ができたら逃げちゃうとか、自分の体が子供になる前に働いて面倒みればいいのに、押しつけちゃった挙句に、結局奥さんが面倒見てたし、若い時に毎晩逢瀬を重ねた人妻がドーバー海峡を横断してテレビに映ってる姿見て再会するシーンなんか反吐が出るわ。最後は認知症になって初恋の人に抱っこされながら死んでいくとか幸せな人生見させられて、自分の人生では有り得ない幸せで贅沢な人生見させられただけで感情移入ができない、うらやましいだけ。
若返る
「人生は複雑とは限らない。求めるものを知っていれば。」
鑑賞後も覚えていたセリフです。
個人的に切なすぎる話でした。
今を大切にタイムリミットはないより愛する人と一緒に歳をとれない、父親になれない辛さが圧勝してしまいました...。
ケイトブランシェット綺麗すぎてますます虜です。
公開時に見なかったことを後悔
だんだんブラピが若くなる、という中身以外の情報が邪魔して公開時に見なかったことを後悔しています。さらにファンタジー系はあまり入り込めないのに、本作は違いました。
老人に生まれたという設定もスッと入ってくるし、彼が成長し外の世界を知るつれて味わう驚きと喜びがブラピの演技が納得させてくれます。ブラピとケイト・ブランシェットの演技力あってのものです。
ついに若くなって老いた元恋人に再会したときの表情、しぐさにただただ涙しました。
人と同じ生き方をする人間なんて、ただの1人もいやしない。
老人の体で生まれてきて、年を取るたびに若返っていくという特別な運命を背負った男ベンジャミン・バトンの数奇な人生を描く一代記。
監督は『セブン』『ファイト・クラブ』のデヴィッド・フィンチャー。
主人公ベンジャミン・バトンを演じるのは『セブン』『ファイト・クラブ』に続き、フィンチャー監督と3度目のタッグを組んだ、後のオスカー俳優ブラッド・ピット。
ヒロインであるダンサーのデイジーを演じるのは『ロード・オブ・ザ・リング』シリーズや『インディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国』の、オスカー女優ケイト・ブランシェット。
ロシアで出会った人妻エリザベス役に、『コンスタンティン』『ナルニア国物語』シリーズの、レジェンド女優ティルダ・スウィントン。
デイジーの少女時代を演じたのは、『バベル』でブラピ&ケイト・ブランシェットと共演しているエル・ファニング。
ベンジャミンの育ての親クイニーの夫ティジー役を、当時は映画出演経験がほとんどなかった、オスカー俳優のマハーシャラ・アリが演じている。
第81回 アカデミー賞において、美術賞/視覚効果賞/メイクアップ賞の三冠を達成‼️
映像作家の鬼才デヴィッド・フィンチャーが手掛けたミステリアスな人間ドラマ。
主人公のベンジャミンの体質は特別で、老いた身体で生まれ落ち、年を重ねるごとに若返っていく。
若返ることはある程度歳をとった人間なら誰でも一度は夢見ることだろうが、本作での若返りは一種の呪いのようなものである。
他の人間との違いに悩み、一度は重なった愛する人との年齢差も、年々大きなものになっていく。
しかし、若返ることがベンジャミンの呪いであるのなら、彼以外の人々に課せられた老化という現象も呪いそのものである。
どんな人間も辿る道筋は違うが、結末は決まっている。
ベンジャミンと我々観客は、生まれ持ったものが違うというだけで同じく呪いを受けている存在なのだ。
ベンジャミンの歩んだ道のりは確かに奇妙だが、我々の歩む道のりも他者から見ればまた奇妙なものなのだ。
他者とは違うものを生まれもち、他者とは違う道のりを一生をかけて歩むことが人生であり、最後は同じ終末を迎えることこそが人間として生まれた我々の呪いであり、同時に祝福なのだろう。
飛ぶことの出来ない七面鳥も、素早く羽を動かし飛ぶハチドリも同じ鳥には違いない。
そんな、当たり前だが見落としがちな真理を観客に思い出させてくれる良い映画だった。
3時間近くの上映時間は確かに長いが、その分ベンジャミンの一生を追体験している気分を味わうことができる。
特殊メイクとCGを駆使して表現された、老人と中年、そして青年のブラピには一見の価値あり。
一体どうやって撮影したのか不思議なほど違和感がないのは、素晴らしい特殊効果とブラピの演技力の賜物。
若返ったケイト・ブランシェットも美しい。歳をとったケイト・ブランシェットも美しいのだが。
『セブン』や『ファイト・クラブ』のような癖はなく、誰が見ても感動できる一作。
フィンチャーの得意とするサスペンス演出があまり見られなかったのは残念かな。
とにかく長いので、じっくりと腰を据えて味わう必要があるものの、確かなものを得ることができるお勧めの一本。
生きることは記憶の連続
「セブン」「ファイトクラブ」に続くデビット・フィンチャーとブラッド・ピットの三作目は思いの外大人しくなって刺激的な描写もなく、落ち着いたタッチで1918年から2002年までの主人公の逆転の人生を描く。第一次世界大戦終結から第二次世界大戦を経て、現代のハリケーン襲来の時代背景は物語に的確に内包されている。プロローグの盲目の時計職人が戦争で息子を失う悲しみから逆回りの大時計を製作するエピソードから、バトンが父親に棄てられ老人ホームに働く黒人女性に育てられる流れがいい。ケイト・ブランシェット演じるディジーとの出会いからすれ違いも、彼女の安定した演技力で魅せる。ただ、ふたりの結婚と出産の幸福から暗転する後半が弱い。現代劇のファンタジー映画で思い出されるのがトニー・リチャードソンの「ホテル・ニューハンプシャー」とジョージ・ロイ・ヒルの「ガープの世界」だ。リチャードソンの逞しさ、ロイ・ヒルの強かさと比較するとフィンチャーはお人好し過ぎる。ユーモアとアイロニーを前半加味して、愛する家族から別離を余儀なくされた後半のバトンの宿命をもっと強調したら良かったのではないか。
老人ホームで主人公が話し掛けられる、雷に7回も打たれたおじいさんのモノクロショットのユーモアが唯一可笑しい。
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