劇場公開日 2010年11月19日

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ハリー・ポッターと死の秘宝 PART1 : インタビュー

2010年11月18日更新

10年にわたり不動の人気を集めてきた世界的大ヒットシリーズ「ハリー・ポッター」が、ついに来年7月に最終章を迎える。J・K・ローリングの児童小説を映画化した同シリーズ最終章前編「ハリー・ポッターと死の秘宝 PART 1」(デビッド・イェーツ監督)では、宿敵ヴォルデモート抹殺のカギである“分霊箱”を探す旅に出たハリー、ロン、ハーマイオニー一行の過酷な旅が描かれる。映画.comは、長年にわたりタイトルロールを務めたダニエル・ラドクリフのインタビューを独占入手した。

ダニエル・ラドクリフ独占インタビュー
「ハリーの人生は、ずっとサバイバルの旅だった」

ハリーの過酷な旅路が描かれる
ハリーの過酷な旅路が描かれる

同シリーズで押しも押されもせぬ大スターとなったラドクリフは、映画史に残る大作の撮影を終えても、「きっと不思議な気持ちになって、つらいと思う。すぐに全く違うタイプの作品に取りかかるのが一番なんだろうけど、とにかく避けなければならないのは何もすることがないという状態だね。仲のいいクルーを自分の家に招いたりして、少しのんびりと過ごすのもいいかもしれない」とあくまで自然体だ。「すべてが終わってしまうということには、まだ実感が湧かないよ。来年は『努力しないで出世する方法(How to Succeed in Business Without Really Trying)』というブロードウェイ・ミュージカルに出演することが決まっているから、なるべくそれに集中してほかのことを考えないようにしている」と心境を明かした。

久々のロケ撮影で美しい景観が見所
久々のロケ撮影で美しい景観が見所

豪華なセットや特撮が見所のファンタジー大作だが、「ハリー、ロン、ハーマイオニーの3人が旅をするシーンを、スウィンリー・フォレストというところで撮影した。前作は撮影所ばかりであまりロケ撮影がなく、クルーとともに大人数でロケ地へと移動することがなかったんだ。今回はウェールズの美しい海岸やスコットランド、オックスフォードにも行ったかな。さまざまなロケ地に行けたことは楽しかったし、映画のトーンがこれまでとは違ったものになっているから、観客もまた違う興味をもって見ることができる。とにかくいいシーンが盛り沢山だよ」と新たな魅力を語った。

これまで力を合わせて強敵ヴォルデモートの陰謀を阻止してきたハリー、ロン、ハーマイオニーの3人だったが、困難を極める旅の途中でついに仲間割れをしてしまう。さらに、死喰い人たちの魔の手は母校ホグワーツまで伸び、魔法界は史上最大の危機を迎える。

立派な大人へと成長した3人
立派な大人へと成長した3人

「ハリーの人生は、ずっとサバイバルの旅だった。毎日が試練なんだ。今回は主にハリー、ロン、ハーマイオニーの3人の関係性にとっての試練となる。3人は、今日もまた怒りと底しれぬ不安に満ちた一日になるのではないかという恐怖から、朝起きる瞬間に勇気を奮い立たせるのも精いっぱい。だけど彼らはこの試練の意義を自覚している。自分自身、仲間、友人や家族のためだけではなく、もっとより大きな善のために闘っているという意識があるんだ。たった17歳なのに、自分や自分の人生を超越した大義をもてる3人はもう立派な大人だと思うし、だからこそ感動的なストーリーに仕上がっていると思う。自分がどんな欠点を抱えていようと、最終的には無私無欲の精神で闘う。みんなのために、より暮らしやすい世界を作ろうとしてね」

イギリスを代表する俳優陣に囲まれ、10年にわたり大役を務めあげたラドクリフ。シリーズを通じ、まだ幼かったハリーとともに自身も俳優としての大きな成長を遂げた。

勇気をふりしぼるハリーと仲間の初公開画像
勇気をふりしぼるハリーと仲間の初公開画像

「シリウス・ブラック(ハリーの後見人)はずっと僕のお気に入りだけど、あの役をゲイリー・オールドマン以上に素晴らしく演じられる人はいないだろうね。今回、アラン・リックマン演じるセブルス・スネイプ(ホグワーツのナゾめいた教師)の素晴らしいスピーチがあるのだけど、誰もが彼の姿を見るたびに大地が揺れるかのような存在感に圧倒されてしまう。彼は、僕が今後も真剣に俳優業をやっていきたいという気持ちを深く理解してくれて、今でも支えてくれている。これだけのすばらしい人たちに囲まれていて、何も学ばないというのは至難の業だよ」

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