劇場公開日 2013年4月5日

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「名作の裏に苦労話アリ、偉人の陰に支えた人アリ」ヒッチコック 近大さんの映画レビュー(感想・評価)

3.5名作の裏に苦労話アリ、偉人の陰に支えた人アリ

2013年10月3日
フィーチャーフォンから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

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言わずと知れたサスペンスの神様、アルフレッド・ヒッチコック。好きな監督の一人。
往年の映画監督の作品は芸術的だ、と評価される事が多い。
勿論、ヒッチコックの映画だって芸術的でもあるが、でもそれ以前に一級のエンターテイメント。
僕がヒッチコックを好きな理由は、ここにある。

そんなヒッチコックの代表作と言えば、「サイコ」。
本作は「サイコ」誕生の秘話に迫った、興味そそられる作品。

偉人の陰に支えた人アリ。
名作の裏に苦労話アリ。
それを地で行く内容。

今や映画史に残るほど称えられている「サイコ」。サスペンスやホラーに“サイコ”というジャンルさえ築いた。
製作前は誰もが尻込みした。
新しいものへの挑戦は否定的。それは昔も今も同じ。
「スター・ウォーズ」や「タイタニック」や「ミリオンダラー・ベイビー」も製作に苦労したのは有名な話。
監督の飽くなき意欲が、作品を名作にする。

映画は、ヒッチコックと妻アルマの関係に焦点が当てられている。
主人公を支える妻は腐るほどある話だが、この映画の場合、よくあるハートフルな話ではない。
アルマは金髪美女に執着する夫が面白くない。
ヒッチコックは妻が浮気しているのでは?…と疑う。
その関係がちょっとサスペンス的であったりもする。
また、アルマは脚本家としても編集者としても才ある映画製作者。的確な助言もし、ヒッチコックにとっても刺激的なパートナー。
まるで裏監督のようだが、「ヒッチコック映画の監督は一人」というアルマの台詞に、夫への強い信頼感を感じさせる。
天才監督の夫と心強いパートナーの妻であっても、普遍的な夫婦なのは変わりない。

ヒッチコックに扮したアンソニー・ホプキンスは、ヒッチコックに見えたりホプキンスに見えたり、不思議な感じ。特殊メイクの力を借りつつも、ただのそっくりさん演技にならないよう心掛けたという。
アルマ役のヘレン・ミレンがまた巧い。本当の主人公は彼女であると納得させる存在感。
かの「ヒッチコック劇場」のように、ヒッチコックの語りで始まる展開もユーモラス。

ヒッチコックは多くの逸話を残している。
自分の作品には必ずワンシーン出演、TVへの進出、金髪美女への執着心、覗き趣味、女優への脅し、オスカー無冠の帝王などなど。
その中でも語られる事の無かったアルマとの関係こそ、多くの人に知って欲しいヒッチコックの真の逸話である。

近大
えびかに伯爵さんのコメント
2014年2月27日

わが師・・Aホプキンス氏。
上手く演じてましたよネヽ(^o^)丿

90分が長いか?短いか?
ヒッチコック】て言う作品名の割に、●サイコにしか焦点あててない?
↑意見も様々でしょうね(V)o¥o(V)?

今からレビュー書きます~(*^^)v♪

えびかに伯爵