シャッター アイランドのレビュー・感想・評価
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期待しすぎたかもです。
こういう「謎が謎を呼ぶ」系の映画の結末で「そうだったのか、素晴らしい!」と思えたことはほとんどなく、大抵納得いかないか拍子抜けさせられて終わるのですが、この映画も残念ながら「例に漏れず」でした。
見る前からこうなるのではと恐れていた「夢オチ」もどきの結末にはガッカリでしたが(精神病患者の妄想を延々見せられていただけなんて・・・)、「なぜこうなってしまったのか」という部分は辻褄が合って納得いくものだったので、まあ、こんなものでしょうね。
レオ様ズキには、オ薦メ!?…デキるかも?
前宣伝による先入観の影響も有ってか?
あくどい精神病院とかの告発モノかも!?と、勝手な勘違い(?)をしつつ、
「正体をどんなふうにバラしていくんだろうか?」とか、
「悪事を暴き出して、懲らしめたりするんかな?」
と見当違いな想像(期待?)を膨らまして、鑑賞していたら、…
あれ?、アレ?、アレ〜ェ〜ッ?
今までのストーリーは?、
精神病患者の妄想!?でした…
って!?、…その妄想に付き合わされてしまった観客側の"置いてきぼり感(?)"は、
「ハンパなく、シンドイ!」んだが、
ある意味、その手の病院やら介護関連の仕事などに携わっている人達の「心労」を疑似体験が、できたんだ!?、とでも思えれば、
その大変さ加減の良い見本でした(?←実際の現場は、もっと、しんどいに違いない!、であろう事ぐらいは、簡単に想像も出来ますが、…)
…とでも言うしかない!?
閉ざされたのは心。
やたら「謎」「謎」と予告から息巻いていた作品だが、
冒頭にも注意書きが出たから驚いた。やりすぎ!?
超日本語吹き替え版も、必要不可欠なんですかねぇ。
私は字幕で観たけど、ぜんぜん大丈夫だったなぁ。
謎解き?もストーリー展開?も、観れる観れる!(^^)v
これからご覧になる方は好きな方をお選びください。
スコセッシは何もギャング映画だけではないんだと、
これを観てとっても反省しつつ(ゴメンなさいませ…)
原作がいいのだろうが^^;雰囲気がかなり出ている。
全幅の信頼を寄せている俳優・刑事プリオが神経症の
主人公役をほぼ独壇場で演じている。彼は…確かに
顔がいつまでも老けないのが可哀相だが^^;演技では
かなり成長している。子供達を抱き上げるシーンでは、
感情移入してグッとなってしまった。何かというと、
「謎解き」をメインにした演技が挙げられる今作だが、
彼の心情を顕すシーンも、大切に観て欲しい作品だ。
まぁネタバレ厳禁なので…。内容を云々言えないが、
私にはとても哀しい物語だった。怖い…というよりも
人間の心情をメインにしたミステリー、尚且つ現実と
妄想が入り乱れ、現実が真実に見えなくなる危険性、
閉ざされたのは島ではなく人間の心なのかもしれない。
刑事プリオはもちろん、脇を飾る名優たちの演技も
必見だ。みんな怪しくて不気味^^;普通の人が皆無?
さて、謎の方は…
勘がよければ冒頭あたりで、すでに分かる(爆)かも。
そんなに神経を尖らせなくても「アレ~?」というのは
おそらく誰もが感じるだろうし、もし分からなくても
後半でかなり時間を割いて(爆)説明してくれるので^^;
大丈夫。それよりラストの解釈の方が謎を生むという、
二段オチ構成。実は宣伝の大局がここにあった訳だ。
ともあれ、そこまで大宣伝しなくたって良かったのに!
…という作品ではある^^;もっと地味でも売れたはず。
鑑賞後に原作を読んだり、人と語り合いたくなるような
そんな口コミで広がってほしいジャンルの作品だった。
まぁしかし戸田御大、お疲れさまでした^^;
(確かにヒチコック的な描写が随所に!ゾクゾクするぅ)
ディカプリオファン以外にも絶対お勧め!
正直殆どラスト近くまで犯人探しの映画だと思っていました。これから見る人も多いと思うので詳しくは書きませんが、ディカプリオもあんなに複雑な人格を演じられる様になったのかと感慨深いものがあります。特にラスト、自分のしたことははっきり分かっているのに、自分に嫌気がさしたのか自ら下す決断には悲しみを感じました。ディカプリオファンだけでなく、また男女問わず幅広い年代に超お勧めです!
シャッター アイランド
超日本語吹替えでの鑑賞。
今回初めて聞いた“超日本語吹替え”、
これは、スクリーンの映像と字幕の両方を追いながら
本作の謎解きをするのは大変でしょう。。。といった
観客への配慮らしいです。
でも、多くの人が字幕でOKだと思いますよ~~。
ファンは、レオの声も聞きたいしね!
映像のあちこちに謎が。。。と聞き、
最初は構えて観始めたんですが
ヘンに色々考えず普通に観たほうが
だんぜん面白い映画です。
やはり一番の見どころは、孤島全体を包む怪しい空気。
霊とか暴力とは別の種類の
精神的に追い詰められていく怖さがあって
気が付いたら一面ダーク色になっているスクリーンに
ビックリです。
警備員、医師、患者、誰を信用したらよいのかわからないし
失踪女性は、一体どこへ??? は解決しないし、
そしていつのまにか、
テディの身だしなみや表情も乱れてきて、
サスペンス好きな私には、満足のドキドキ感でしたよ~。
手の込んだラストは
何ともいえぬ重さを引きずる感じで、
テディの最後のセリフには
大きな絶望と決着が込められていた気がしました。
特に、玄関の階段にテディと並んで座っていた相棒だけが
それに気付いたような表情をしたのが忘れられません。
がっかりしました。
どこが謎なんだ!主人公が精紳病患者のように扱われ、どうなるんだろうと思わせる予告編でしたが、そのまんま精神病患者だったんじゃないか。ヴィクトリア時代から伝わったロボトミ-処置って、大恐慌時代まであったんですね。<フロム・ヘル>で描かれていた頭に釘を打ち、興奮して暴れる患者を大人しくさせるというけれど、これは完全な廃人にするって事じゃないですか。彼らは犯罪者だから、特別だったのかもしれませんが、こんな近代的な時代まで、精神病犯罪者に対する扱いが酷かったとは驚きです。
横溝正史のミステリーが思い浮かびました。
冒頭の船で不気味な孤島に乗り込むところなど、横溝正史のミステリーが思い浮かびました。女性患者の失踪事件を捜査するために派遣されたデカプリオ演じる保安官が上陸したのは、刑務所のような厳重な警備をしている要塞化した精神病院。アメリカ南北戦争時代の建物という立ち入り禁止のなぞの病棟もある。従軍経験のある保安官がときどき思い出す解放直後のナチス収容所の惨状など、登場人物たちの忌まわしい過去が交差して、見ているものを混乱させる。ミステリーとしてはありがちな物語だけど、おどろおどろしい雰囲気で2時間以上の上映を楽しめます。
冒頭で最後のどんでん返しの予想はつくけれど、それがどっちか迷ったり、女性の登場人物たちがすり替わっていたりするのではと考えすぎた。最後はさらにひっくり返すかとも思ったが、そのまま終わり。精神病院が舞台だから、どう転んでもおかしくなかった。
はじまる前の脳の錯覚についての説明は、意味ないように思いましたが、映像の中に一回見ただけでは気づかないような仕掛けがしてあったんですかね。気づいた人いますか?
いろいろ回答ありがとうございます。
冒頭、視覚テストのようもので脳の錯覚を注意していたので、映像の中に何かトリックがあったのではと思ったんです。
登場人物の後ろのものや何気なく写った小物などに、ヒントとなるようなことが書き込まれていたり、過去の回想シーンの映像の中にサブリミナル的に別の画が差し込まれていたりするのかと。
でも、冒頭の視覚テストのようなものは、これから見るものを惑わすために付け加えられていたもので、映画とは全く関係なかったのでは?
推理モノでは無い
【映画:(上映時間の関係で)吹替観賞】
まずオープニングで『手の動きや〜に注意して』という感じの文章が出たので、座席に着く前以上に期待してしまったのは悪かったかもしれないですね。
それを見るまでのイメージは「ディカプリオが演じる主人公が相方と共に推理していくものなのだろう」という程度だったのが、その文章を見て、本格ミステリーと呼ばれる推理モノ好きの自分はTV「安楽椅子探偵」並みに観る側が推理できるものなのかと思ってしまい、「模倣犯」を見る時のような期待をし、まさかこんなに変に裏切られる形になるとは思わなかった。
(「シックスセンス」の時のような宣伝ならもっと楽しめたかも…。)
途中から謎解きの「謎」自体が何なのかという謎解きになってしまう始末(笑)
ラストでその謎が明かされるものの、観る前に期待した謎(失踪した女性の行方)を明かすものでは無く、「驚き」を楽しむ映画だったのかという衝撃が…。
相方の銃を抜く際の不慣れさや、主人公に対し序盤から警戒する警備員?達、怪しげな薬等誰が見ても怪しいと気付ける程度に散らばった簡単な謎。
宣伝での「謎解き」という文字やオープニングでの「〜や〜に注意して観て下さい」のような文字が無ければもっと単純に楽しめたと思います。
映画としては本当に映像・音楽共に素晴らしかったですが、ストーリーはというとミステリーを何作か観ている人なら「主人公に何かあるのでは無いか」というくらいの考えはすぐに浮かんでしまうと思うので、もう少し捻りが欲しかったなぁという推理好きの希望が。。
(他映画と被るなぁと書かれている方がたまにいらっしゃいますが、自分は「ナンバー23」が脳裏をよぎりました。)
ただ、「もしかしたら2度目観るともっと細かいところにも何か作られた部分があるのだろうか…」とか、「2度目には『なるほど』」というような楽しみはミステリーにはつきものですが、あまりに他の部分に凝視し過ぎて、全体で楽しめなかった為に2度か3度観たくなる映画でした。
(これが狙いだったら完全にドツボですね…。)
マニアックかもしれないですが、この閉鎖的で全体的な暗さとチラホラと出てくるホラー要素(表現のグロさ)は自分はすごく好みでした。
最後の最後で主人公が相方に漏らす一言も本当によかったです!
レンタルDVDが出たら是非借りたいと思います。
どこかで見た様な。。。
宣伝の内容をあてに期待して行くと「あれ?」と思うかも。
予告で印象づける内容とは違いますねぇ。。。しかも、冒頭で「誰にも内容は言わないで」と言う割には、早めになんとなくわかっちゃいます。
ディカプリオは素晴らしいです。だんだんうまくなってきたし、俳優としての貫禄や味も出てきましたね。彼じゃなかったら、もっとつまらなかったかも。
映像美や音楽は素晴らしいけど、カット割や編集の仕方とか、音楽の使い方とか、ちょっと昔のデヴィット・リンチをソフトにしたような感覚で、見ながら「これ、監督、誰だっけ?」とたまに自問してしまいました。
これは字幕で観たかった!
観終わって一言、「う~ん、そうきたか~!」でしたね。
私は本作の鑑賞前は、ディカプリオ演ずる連邦保安官が“シャッターアイランド”に乗り込み、次々に起こる事件の謎を解き明かす、サスペンス・ミステリーだとばかり思っていました。
あに図らんや、非常によく練られた脚本のラストに脱帽、という感じでしたね。
全て解ってから思い返せば、随所、随所にヒントとなるカットがあったことに気付きました。
この映画に関しては、吹き替えだとストーリーが“軽く”感じられてしまったので、字幕で観たほうがいいかな、と思います。
音楽と映像のマリアージュ
デニス・ルヘイン原作同名小説を「ギャング オブ ニューヨーク」、「アヴィエーター」、「デイパーテッド」でコンビを訓組んだマーティン・スコセッシ監督とレオナルド・ディカプリオ主演で映画化。
時は1954年、失踪した女性患者の謎を探るために米連邦保安官テディ・ダニエルズがボストン沖の孤島に建つ犯罪者用精神病院を訪れる。
失踪した女性患者の捜査と共に、レオ様演じる連邦捜査官テデイのトラウマの記憶がプレイバックしつつ、捜査は進めれば進めるほど混迷を深め、最後に衝撃の事実が・・・・。
まずストーリーは絶対にネタばれになりますので書けませんが、最初のシーンから番宣でも語られている通り、事件解決の鍵を握るヒントは隠されております。
ただ、それは全部見終わってから初めて気づくことであり、ヒントとなるシーンで何となく気づくものの、衝撃のラストを見るまではその意味は理解出来ないハズです。
また、音楽と映像のマリアージュが素晴らしい作品と言えそうです。
映像と音楽の良さ
マーチン スコセッシの最新作「シャッターアイランド」を観た。
彼は、他に ラスト ワルツ」、「タクシードライバー」、「レイジングブル」、「カジノ」、「ギャング オブ ニューヨーク」、「アヴィエーター」、「デイパーテッド」、などを監督している。
監督:マーチン スコセッシ
原作:デニス ルへイン
キャスト
連邦捜査官テデイ:レオナルド デイカプリオ
相棒 チャック :マーク ラファエロ
病院 医長 :ベン キングスレー
ストーリーは言えない。
言ってしまうと 見る価値がなくなる。その意味は見た人だけが わかる。
だけど、さわりだけを紹介してみると
ボストンから船で数時間、小さな孤島は 島ごと犯罪を犯した精神病患者のための収容所になっている。断崖絶壁に囲まれた島には 唯一開かれた小さな波止場があり、厳重な警備下にある。
1954年 連邦捜査官テデイは、相棒チャックとともに、この島に送り込まれる。逃亡不可能な島の収容所で 殺人犯のレイチェルという女囚が 失踪したというのだ。テデイとチャックは ただちに島に上陸、捜査を開始することになる。
大きな嵐が向かっている。豪雨のなか 到着したテデイとチャックを 完全武装の警備員達が取り囲む。島には島のルールがあるので 銃を持ち込むことは違反になるといわれ、無理やりテデイらは 銃を取りげられてしまう。患者たちは 足に鎖を取り付けられて、二人の捜査官らに、秘密めいたサインを送ってくる。病院長と医長は、島の中央にある古い城に住んでいる。二人の医師とも、テデイら連邦捜査官に協力的な態度を示さない。
失踪中のレイチェルの主治医 ドクター シーハンは、テデイらが来るのと 入れ違いに休暇に出てしまったという。電話もつながらない。激怒するテデイとチャック。
レイチェルの部屋には 靴が残されている。彼女は素足で 豪雨の中を逃亡したらしい。床板の隙間から、テデイは 意味不明の数が書かれた紙切れを見つける。難航する捜査。
テデイは連邦捜査官になる前、第ニ次世界大戦では連邦軍としてポーランドに派遣されていた。そこで見たものは るいるいと並び重ねられた強制収容所のユダヤ人の死体だった。このときの記憶がトラウマになって 彼を苦しめている。そのうえ、戦後 妻を火災で失っている。言葉少なに 過去を語るテデイに、チャックは深く同情するのだった。そして、、、。
というおはなし。
どでんがえしがすごい。
スコセッシ みごと、というしかない。
初めは、あまりこの映画に期待していなかった。クリント イーストウッドの「アルカンタス」、古くは「大脱走」、脱走サバイバルの冒険物。まあ、ちょっと ドキドキハラハラの スコセッシ版アルカンタス を見るつもりでいたが、全然ちがった。けど、ドキドキハラハラだ。とってもおもしろい。
すぐ感情的になるし、いつまでも子供みたいな可愛い男 レオナルド デイカプリオと 大人っぽいマーク ラファロのコンビネーションがとても適役だ。それと、ナイトの称号をもつシェイクスピア俳優のイギリス人べン キングズレーが もったいぶった医師役で、とても生きている。この人 昔映画「ガンジー」をやった。とても良い役者だ。
忘れられない 美しいシーンがある。テデイが昔焼死した 妻を抱いている。愛を囁いているうちに、妻の背中が真っ赤に焼け始める。序序に体全体に火が回って テデイが嘆くうち、全身が灰になって崩れ落ちる。どんなに妻を愛していたか 哀しくやるせないシーンだ。彼のイマジネーションだが、その長いシーンがマッチした音楽とともに、美しい。
映像と音楽の良さ。さすがスコセッシだなーと思う。みごとだ。
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