ウィスキー

劇場公開日:

解説

これまで60本の映画しか作られていない南米の小国ウルグアイで製作され、カンヌ国際映画祭でオリジナル視点賞と国際批評家連盟賞をダブル受賞したヒューマン・コメディ。ウルグアイのさびれた靴下工場を舞台に、経営者の老人と助手の中年女性、経営者の弟が織り成す人間模様をユーモラスに描く。監督は、本作が長編2作目となる新鋭コンビ、フアン・パブロ・レベージャとパブロ・ストール。

2004年製作/94分/ウルグアイ・アルゼンチン・ドイツ・スペイン合作
原題:Whisky
配給:ビターズ・エンド
劇場公開日:2005年4月29日

ストーリー

ウルグアイの町。ハコボ(アンドレス・パソス)は、父親から譲り受けた小さな靴下工場を細々と経営している。毎朝決まった時間に工場に行き、シャッターを開ける。その工場では、控えめだが忠実な中年女性マルタ(ミレージャ・パスクアル)が彼の片腕として働いている。ハコボの一日の大半は、彼女にこまごまとした用事を言いつけることで過ぎてゆく。二人は長年仕事をしていても、必要な会話を交わす以上の関係になることはなかった。1年前に亡くなった母親の墓石の建立式に、ハコボの弟エルマン(ホルヘ・ボラーニ)が来ることになる。ブラジルで同じく靴下工場を経営しているエルマンと、ハコボは長い間疎遠になっていた。ハコボは弟が滞在する間、マルタに夫婦の振りをして欲しいと頼むと、意外にも彼女はすんなりとその申し出を受け入れる。偽装夫婦の準備を始める二人。結婚指輪をはめ、一緒に写真を撮りに行く。カメラの前に立ち、二人はぎこちなく笑って「ウィスキー」と、唱える。そして、エルマンがウルグアイにやってきた。ハコボの家で三人で夕食をとるとき、新婚旅行でブラジルのイグアスの滝に行ったと、口裏を合わせるハコボとマルタ。兄弟はサッカー観戦に行き、その途中立ち寄ったハコボの工場を見たエルマンは、工場の改装を勧め、力になると言う。その言葉に神経を逆なでされたのか、普段は物静かなハコボが、サッカー観戦では口汚くののしるのだった。墓石の建立式が無事終わり、三人はレストランで夕食をとる。エルマンは、お礼にハコボとマルタをピリアポリスに招待すると言い出した。最初は反対していたハコボだったが、二人に押されて、しぶしぶ同意する。ピリアポリスでは大きなホテルに泊まり、ゲームをしたり、三人で記念写真を撮ったりする。マルタは“逆さ言葉”の特技をエルマンに披露したりして、彼らの距離は少し縮まるのだった。滞在の最後の夜、エルマンはハコボに対し、母親の介護を任せきりにしていたことを謝り、お詫びとして札束の入った包みを渡そうとする。固持するハコボだったが、エルマンが歌う姿を見て、包みをポケットにしまう。そして夜中、部屋から抜け出したハコボはエルマンからもらったお金を全てカジノで賭けて、大儲けしてしまう。ちょうどその頃、マルタも部屋を抜け出して、エルマンの部屋に行く。ハコボ、マルタ、エルマン、嘘でつながった彼らの物語は、どんな結末にいたるのか?

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スタッフ・キャスト

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受賞歴

第57回 カンヌ国際映画祭(2004年)

受賞

ある視点部門
ある視点部門 オリジナル視点賞 フアン・パブロ・レベージャ パブロ・ストール

出品

ある視点部門
出品作品 フアン・パブロ・レベージャ パブロ・ストール
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映画レビュー

4.5南米版わびさび

2008年9月2日

笑える

楽しい

幸せ

ボンボンといいウィスキーといい、南米映画は酒にかかわる名前ばっかじゃん(笑)、と思ってたら、どうやらこのタイトルのウィスキーは違う意味っぽいです。それを言うとネタバレになるので、ここでは書きません。

どこかカウリスマキを思わせるけれん味のないタッチで描かれる、一見普通に見えるがかなりひねりのきいた良作。ストーリーは、とある靴下工場の長をやる男が、長年会っていなかった弟が訪れるので、見栄をはって雇っている女に一週間だけ奥さんになってもらう話。いわゆる偽装結婚というやつです。

この映画のつぼは、やはり会話の少ない展開の中で、その偽奥さんをやっている女の本心がちょっとした描写できらっとのぞかせる演出のうまさ。最後なんか、すっごく地味だけどこの女の人すごいなと感心してしまいました。

一年以上前に見たけど、なぜか忘れることのできない作品です。

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あんゆ~る
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