劇場公開日 1965年3月

「この既視感は?」ローラーとバイオリン osmtさんの映画レビュー(感想・評価)

1.0この既視感は?

2022年5月23日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

ん?この既視感、どこかで見たような…
んんん?あ!赤い風船!
と思ってたら…
実際、ホントに『赤い風船』の翻案映画だったらしい。
たぶんオマージュなんだろうが、あそこまでの完成度の作品の翻案というのも、なかなかのチャレンジというか、学生にありがちな、あまりに好きすぎて思わず作ってしまったというヤツ?
まさにタルコフスキーも若かったねえ〜といったような内容。
結果『赤い風船』のような切なく泣けるイノセンスも特になく、翻案元には遠く及ばないのだが。
というか、たぶん翻案を考えた時点で、
元のファンタジーな世界から逸脱して、もっとリアルな現実社会での関係性などを映そうとしたのだと思うが。
尚、もうこの時点で、この監督の独自の作家性は、鏡の多用だったり、メタファーの林檎だったり、もう諸々と既に表現されている。
しかし、学生時代のタルコフスキー君『赤い風船』好きだったのね。これはちょっと意外ではあった。

osmt