劇場公開日 1989年9月2日

「ケン・ラッセルの珍しい正統派女性映画」レインボウ(1989) Gustav (グスタフ)さんの映画レビュー(感想・評価)

3.0ケン・ラッセルの珍しい正統派女性映画

2020年9月3日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

ケン・ラッセル監督が、「チャタレイ夫人の恋人」に先駆けてD・H・ロレンスを映画化した作品。女教師を目指す少女が、男女関係の経験を積みながら自立した女性に成長する真面目な物語を、正面から堂々と描いた力作。イギリス映画の異端児と称したいラッセル監督としては、「狂えるメサイヤ」と並ぶ正統派映画。母役をグレンダ・ジャクソンが演じるも、彫刻家の父親との関係に物語のウエイトが高い。主人公の叔父と結婚する進歩的な女教師を対比させた女性映画だが、テーマが絞り切れていない。

Gustav