劇場公開日 2018年4月28日

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「【”Forbidden Lovers”同性愛は罪と言われた時代に生きた男の波乱の半生を美しきトーンで描いた作品。ジェームズ・アイヴォリー監督ならではの品のある作風も印象的である。】」モーリス NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5【”Forbidden Lovers”同性愛は罪と言われた時代に生きた男の波乱の半生を美しきトーンで描いた作品。ジェームズ・アイヴォリー監督ならではの品のある作風も印象的である。】

2021年12月18日
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鑑賞方法:VOD

悲しい

知的

幸せ

ー 幼かったモーリスに海岸で、男女の性交について、先生が砂に書いた絵から始まるシーン。
 そして、ケンブリッジ大学に入学したモーリス(ジェームズ・ウィルビー)は、同窓のクライブ(ヒュー・グラント)とプラトニックな恋に落ちる。
 だが、二人は一線を越えず、クライブは弁護士、政治家の道を進み、モーリスも金融の仕事に就く。
 クライブは、モーリスの想いを捨てがたいが、結婚をし、モーリスは深く落ち込む。
 そこに現れた、猟場番のアレック(ルパート・グレイブス)とモーリスは恋に落ち・・。-

◆感想・・になってません。

 ・男性同士の恋を描いた映画に初めて触れたのは、彼の「アナザー・カントリー」である。その、余りに耽美的な世界観に、高校生であった(中学生だったかな・・)私は、一気にヤラレタ。
 一緒に観に行ったムサクルシイ友人達とは、当然の如く「アナザー・カントリー」ごっこが流行った。(おバカである。)

 ・その後、邦画、洋画を問わず、数々のLBGTQの映画を観てきたが、汚いとか、不道徳と思った事は一度もない。
 私はストレートだが、大学時代に私を”慕ってくれた”友人が居た事が大きいかもしれない。
 (流石に、髪の毛を触る程度で、お許しを頂いた・・。)

 ・恋を抱く相手が、異性である人が多いのは重々承知しているが、人類創世記から同性に恋する人間はある程度の比率でいたのではないか、と思っている。
 そして、それを倫理に反しているとか、汚いとか、罪に問うのはおかしいと思う。

<今作では、同性愛者であるモーリスが時代の風潮に合わない自分の性癖に苦悩する姿が、キチンと描かれている。
 だが、ジェームズ・アイヴォリー監督はそんな彼の姿を、優しき視点で美しく描き出している。
 何よりも、その映像が儚くも美しいのである。
 ラストシーンも、とても良いのである。>

■赤江瀑の耽美的な小説群に嵌ったのも、我ながら納得である。

NOBU