劇場公開日 1980年11月1日

「スコセッシのリアル」ミーン・ストリート 万年 東一さんの映画レビュー(感想・評価)

5.0スコセッシのリアル

2023年9月15日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

楽しい

興奮

オープニングはThe Ronettesの「Be My Baby」が心地良く、今となってはベタに思えるストーンズの「Tell Me (You're Coming Back)」からDerek and the Dominosの「I Looked Away」が垂れ流し状態の中、デ・ニーロ演じるジョニー・ボーイにスポットを当て流れる「Jumpin Jack Flash」が最高にイカした演出として。

どの場面でも衣装を変えながら全てにおいてキマっている異次元的なデ・ニーロの存在感がハーヴェイ・カイテル含めた誰よりも格好良く役者冥利に尽きる才能がダダ漏れ、酔っ払いのデビッド・キャラダインが弟のロバートに撃ち殺され、どうしようもないジョニー・ボーイに終止符を撃ち?損ねた?自らトドメを指すスコセッシ、ジョー・ペシの専売特許の元祖はデ・ニーロにしろ、情けなさに哀愁を感じるジョニー・ボーイから目が離せない。

今、観るからこそ『グッドフェローズ』や『カジノ』に『アイリッシュマン』の原型としての意味合いが、初々しいヤンチャなデ・ニーロが暴れマクる姿を堪能出来る初期衝動が炸裂!!

万年 東一