マイ・フェア・レディのレビュー・感想・評価
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さすが午前10時の映画祭❗️ちゃんと休憩があるのがありがたい
オードリー・ヘップバーンの美しさは、何度見てもため息が出ます。字幕を見て彼女の表情を見逃すのがもったい無いので、ストーリーは追わずにヘップバーンの顔と仕草を中心に堪能させていただきました。
あらためて見直すと、ヒギンズ教授の歌やセリフの中の女性観はとても差別的で、現在の感覚では間違いなくNGですね。でも、人の気持ち(女性に限らず)を理解できない自分の至らなさを、相手のせいにしようとする性向は、自分の頭で考えることが苦手な男に多いので、今でも他人事ではない。
もうひとつ、久しぶりの鑑賞で気づいたこと。
ヒギンズ教授の母親とピカリング大佐の二人が、人間の善性をこんなにもハッキリと代表して描かれていたこと。もちろん、上位の階級にいる者からの上から目線的なものではあるけれど、この時代の作品としては、かなりの配慮だと思います。また、イライザの父親が見せた、金持ちになることへの微妙な恥じらい(中産階級のプライドなんて現金の前では…)もさりげなく人間性の複雑な一面を示しており、なかなか深い映画であることも分かったのでした。
タイトルなし
イライザもそのお父さんも人間としては完成していて、だからこれは、ミソジニー全開マザコンマッドサイエンティストことヒギンズの成長譚でなくてはならないはず…と思いながら見ていたが……そうなりそうでならなかった、ラストがとても残念だった。イライザ、戻っちゃうのね。
そういう意味で、これはミュージカルでなくてはならない、嘘くさい作り物でなくてはならない、と思った。(ミュージカルって脇から都合よく人が出てきて椅子を置いたりお野菜渡したりするでしょ。)
それまでイライザを物とも変わらぬ扱いをしていたヒギンズが、氷嚢を共有した途端にイライザがヒギンズの世界の言葉を使い出すという演出はハッとした。痛みを共有できる対等な人間扱いだね。だからこそ結末にモヤモヤ。エブエブの結末と似てるのかなぁ。
まあ、録音室というか特訓室に写真がベタベタ貼ってあるのを見た瞬間から「惚れてますやん…」という演出ではある。
言語とは、表面を取り繕うものにすぎないし人間の間をツルツル行き交うメディアにすぎないという側面と、人のアイデンティティに深く根ざしたものであるという側面と、両方あるということ。それ故にいわゆる上流社会の上っ面をイライザは暴いたし、それ故にイライザは深く傷つき変わった(変わってしまった)。
オードリー・ヘプバーン七変化
午前十時の映画祭にて鑑賞。
ヘプバーンの台詞、衣装、表情のバラエティが豊かで、時々で可憐であったり綺麗であったり多面な魅力がある。
父親が典型的なダメオヤジとして描かれていたが、求めすぎない分相応な生き方は嫌いじゃなくて憎めない。
ああ、英語力が
ミュージカル映画を見るといつも残念なのが、自分の語学力。字幕に頼らずに聞き取れたらどれほど幸せか? この作品は、洗練された上級の話し方ができる設定だから尚更だな。
ずっと眠っていた取り置きが開眼。オードリーが吹き変わっているので敬遠していたが、作品としては素晴らしい。オジサンたちと若きオードリーの掛け合い。彼女の美しさや魅力満載。歌手やダンサーを揃えた競馬場シーンはMGMのミュージカル全盛期を彷彿とさせ、胸ワクワク。ナンバーはあまりに有名、幸せな気持ちになれる作品でした。
素直さこそ「最高の品位」
本作はヘップバーン主演、下品な下町娘が気品ある淑女へと変身するビフォーアフターミュージカル映画・・・ではない。
実はもう1人の主人公である男尊女卑の独身主義者「ビギンズ教授」が一皮剥ける作品だと私は解釈する。
まるでこの2人は師匠と弟子でもなければ、
飼い主と飼い猫でもない。
まるで小学生の恋愛やはたまた熟年離婚寸前の夫婦を見ているかのような気分になる。
育ってきた環境が違うのだから好き嫌いは否めないが、誰しも尊厳を持っていて対等な人と人との関係を望んでいる。
上下関係や階級社会は建前にすぎない。
「素直さこそ最大の知性」というアインシュタインの言葉を借りれば、「素直さこそ最高のヒトとしての品位」だと。
人をどう見て、どう扱い、気取らず時には弱みを見せることも紳士淑女の嗜みではなかろうか?
オードリー・ヘップバーン主演の英国階級社会を炙り出す奥の深い傑作ミュージカル
ジョージ・キューカー監督(ベストフレンズ、スター誕生等)による1964年製作の米国ミュージカル映画。
原題:My Fair Lady、配給:ワーナー・ブラザース
昔、高校生の時に名画座で見て相当に好きになって、ビデオもレコードも購入したお気に入りのミュージカル映画。
英国が徹底的な階級社会であることを、この映画で知った。そして、階級を分けるものとして、言葉及び発音の違いがあることも。
オードリー・ヘップバーンによる言葉使いが最低な下町娘から高貴な令嬢の演技分けが見事だった。そして、レックス・ハリソンによる貴族階級の学者の表現も実にお見事。
そして、名曲の数々。ヘップバーン演じる下町娘イライザが言葉矯正による変身を夢見て歌う「素敵じゃない?」、上品な英語発音をずっと話せず苦しんでいたイライザの“The rain in Spain stays mainly in the plain.”の初めての発声成功から始まる「スペインの雨」、そして舞い上がるイライザが今夜は嬉しくて寝られないと歌う「踊り明かそう」(実際はマーニ・ニクソンの吹き替え)。音楽も素晴らしいが、歌に入る導入設定もお見事。
イライザに恋する若者が歌いあげる「君住む街で」(大好きな娘が隣り町に住んでいて、当時の自分の行動と気持ちにピタリとハマった)、英国庶民を代表するイライザ父(スタンリー・ホロウェイ)のいい加減さと楽天さ・憎めなさが見事に描写される「運が良ければ」と「時間通りに教会へ!」等。
上流社会の競馬観戦(イライザが熱くなって、思わず下町言葉で叫ぶ)や舞踏会(あまりに綺麗な発音で、外国の王室令嬢と噂される)も、大変に興味深かった。
ラスト、イライザが出て行ってしまい教授が彼女の昔の悪い発音の録音を聞いていたとこ、イライザが帰ってきて過去の台詞を生で言い、それに教授が帽子を下げて嬉しさを隠して、「私のスリッパはいったい…どこ?」とプロポーズらしき言葉を言う、何てお洒落な終わり方と感動をした(今だと女性差別と言われそうだが)。
原作戯曲はジョージ・バーナード・ショウ(シーザーとクレオパトラ等)、脚本はアラン・ジェイ・ラーナー(巴里のアメリカ人等)。
撮影はハリー・ストラドリング、編集はウィリアム・ジーグラー、音楽はアンドレ・プレビン(サンセット物語等)及びフレデリック・ロウ(星の王子さま等)。
出演は、オードリー・ヘプバーン(イライザ)、レックス・ハリソン(ヒギンズ教授)、スタンリー・ホロウェイ(イライザ父)、ウィルフリッド・ハイド=ホワイト(ピカリング大佐)、グラディス・クーパー(ヒギンズ母)、ジェレミー・ブレット(フレディ)、セオドア・バイケル。
オードリー・ヘプバーンの美しさって綺麗だけではなくて、かもし出す雰...
オードリー・ヘプバーンの美しさって綺麗だけではなくて、かもし出す雰囲気も素敵で、だからより一層綺麗に見えるんですよね。
彼女以上の美しさを持つ人ってきっと出てこないんだろうなぁって思う。
頑張った末想いを寄せるヒギンズの言動に悲しむオードリーはとても可愛らしく見えました。
衣装もすごく素敵で華やかな社交界の雰囲気も観ていて楽しい。
英語がうるさいけど楽しい
綺麗な発音、言葉遣いって字が綺麗なのと同様、その人の生涯の宝だと思う。身につけて悪いことは何もない。このテーマは現代にも大いに参考になる。やり方や女性感は古くさいところもあろうが・・・オードリーヘップバーンがとにかく可愛い、ドレスが素敵。そしてエンディングのオシャレさよ、ハグでもないキスでもない、あの終わり方がとても気に入った!
いつ観ても色褪せない素晴らしい映画!全てが美しい!
先日友人から「好きなミュージカル映画10選」を聞かれた時に紹介した作品。
話題に出た作品が観たくなってしまう性格なので、久しぶりに鑑賞。
汚い言葉と汚い身なりでギャンギャンと喚く花売り娘を舞踏会に出せる貴婦人にするプロセスストーリー。
何度観ても素敵な音楽に、衣装、街並み、お屋敷…画面に写るもの全てが美しいです。
可愛いイライザのファッションはかなり私の服選びの参考になっています…!
全てのシーンが可愛いですが、可愛いだけのお洒落映画ではなく、ストーリーも素晴らしいです。
イライザにハラハラしたり、切ない乙女心に胸が打たれ、素敵な音楽で胸が踊る。
60年代の映画ですが、今観ても素晴らしいと思います。
色褪せない映画とはまさにこのこと。
マイフェアレディの歌といえば数々の名曲。
「踊り明かそう」は動き出す乙女心の歌で大好きですし素敵なメインテーマ曲。
私の特に好きな歌は「Wouldn't It Be Loverly?」です。
街の人たちと「こんな暮らしできたら幸せよ」と守ってくれる彼がいてくれたらいいなと歌うのが後半の切なさをグッと引き立てられます。
この映画の舞台も鑑賞しにいきました。
大好きな女優さん神田沙也加ちゃんのイライザ本当に素敵でした。
今までもこれからも大好きです。
大好きなオードリーヘップバーンと大好きな神田沙也加ちゃんが同じ作品の同じ役を演じるだけでも嬉しいのに、2人のイライザの表情がとても似ていて感動したことを覚えています。
ストーリーも衣装も音楽もとても素敵でこれからの私の人生でも何度も観て触れる映画、作品になると思います。
4
オードリーの美しさを楽しむ映画だと思って
いましたが、年を重ねて見直すと、
1964年の作品だが色褪せない理由がよく分かります。
舞踏会や競馬のシーン等の演出は目を奪われるし、
男女のなかなか理解が難しい考え方の違いの
描き方も今見ても共感できるし面白い!
今の感覚で見ると…
1964年の作品なので、致し方ないのだが、今の感覚で見ると、主人公イライザへの男性たちの発言など、まったく共感できない。後半のイライザの思いもまったく理解できない。
また、言葉を直して、礼儀作法を教えただけで、作品後半のように主人公が変わるということもあり得ない。教養というものを軽くとらえすぎていて現代には合わない。
おとぎ話であるのは分かるのだが、そこにもある程度の納得感が欲しい。
もともと舞台作品だが、舞台で見たならばまたこのおとぎ話感も「あり」なのだとは思う。
オードリーヘプバーンは歌が上手い?
さて、口パクの様だ。良い歌、有名な歌、ばかりで良いのですが、やっぱり、ジュリー・アンドリュースの方が良いかもしれませんね。確証は出来ないが、口パクだと思います。私の偏見だと良いのですが。
後味
階級社会と男尊女卑を小気味よく批判している。階級社会は作品の前半でまんまとやりこめた。後半は男尊女卑。モラハラ→洗脳→自立の次は教育だろうと思う。show meの歌にあるような価値観をこれからヒギンズに教え込むのだろう。格好いい、イライザ先生!一つの映画に言葉の威力とその限界を入れ込む深みにも感服。
アカデミーなんてこんなもの
ジュリー・アンドリュースに遠慮したのか知らないが、オードリー・ヘプバーンが主演女優賞を取れなかったミュージカル映画の傑作。
何回も観ているが、一番強烈なのは豪華絢爛というのにふさわしい衣装の数々だ。
レックス・ハリソンの台詞か歌かわからないような独特な歌い方も面白い。
オードリーの代表作の一本だ。
やっと見れたなあ。
有名すぎる、ヘップバーンのミュージカル作品ですね。
この映画、ずっと「一度は見たいなあ」と40年前から思ってました。
というのも、有名な曲「踊り明かそう」。
小学生の時習っていたエレクトーン(電子オルガン)で、教本に載ってたんです。
それが映画の曲と知ったのは、ずっと後です。
勝手に想像していたのと、違った箇所をピックアップ。
①ミュージカルだった。
・そこ笑。でも今回気づいたんです。よくミュージカル苦手=いきなり歌い出す。
私も長くそうだったのですが、外国語だとセリフは文字を読んでいるので。
原語なら案外、気にならないかも。
②ヘップバーンのキャラが強烈。
・「街中の女の子が、殿方に見出されて洗練されたLadyになる」。
訛りのキツい花売り娘のキャラ。この設定だから、後半はいいのですがね。
そんなキャラでも、歌う声までは訛らない(ま、そうか)。
③インターミッションがあった。
・約3時間って長い〜。眠くはならなかったけど、久々のインターミッション。
④恋愛物でもない。
・終盤は若干その要素もあるけど。社交界などは、時代を感じさせました。
温故知新作品を堪能する、という点では及第点でした。
⭐️今日のマーカーワード⭐️
「レディと花売り娘の違いは、振る舞い方ではなく、扱い方よ」。
ヒギンズ教授の傑作に必要な優しい心
オードリーヘップバーン扮するロンドンの花売り娘イライザの言葉を書き留めていたレックスハリソン扮するヘンリーヒギンズと言う紳士がいてイライザの言葉を直すべきだと言った。
ヒギンズ教授の登場以来ミュージカル調で展開されていく。オードリーの良く通る声が印象的だね。それにしてもイライザが自分から教授のもとへ出向くのはまだ向上心があったせいかな。まずは母音から教練すると言うのは道理にかなっているのかね。オードリーも喉をつめての花売り娘と淑女になってからの歌い方も変えていたな。極めつけはやはり名曲踊り明かそうだね。さらには素晴らしいあの衣裳。ヒギンズ教授の傑作にも優しい心は必要。オードリーの美しさに魅了されたよ。
オードリー、オードリー、オードリー⭐️
この作品、かなり長い間オードリーの吹き替えのことで割りを食ってましたね。
やーっと殿堂入りの感があります。
なんといってもオードリーの神々しいばかりの美しさ。
ため息が出ます。 原作者のバーナード・ショーがラストに
最後まで難色を示した、と聞いても若い頃はあれでいいじゃん、と
特に気になっていませんでしだが、最近見直してみて、
あ〜、とやっと自分の違和感を納得しました。
この映画、イライザのサクセスストーリーのようにできていますが、
実際にはあちこちに、ものすごい皮肉が描かれています。
階級社会に対してが1番わかりやすいのですが、他にも
ヒギンズ教授本人の無自覚な性差別。
差別はバカバカしいと言っておきながら、自身の女性に対する態度の
無頓着。 歳を取ればとるほど、彼の態度にイライラします。
「踊り明かそう」のシーンも、本当はヒギンズ教授に対する恋心を
歌っているのに、なんかその前のシーンからの続きで
上手く出来てうれしかった、みたいなだけになってしまい。
なんか、昔からこの映画、恋愛ムードがカケラもないなぁと感じていました。
脚本のせいでしょうか? いえ、ほぼショーの原作そのままに描かれているので、
ショー自身にも、あまりそういう意図はなかったのかも。
そして、ヒギンズ教授がもつ例の完璧なまでの音声学。
あれも実は最後にあんなものがあったって心が通い合わなければ
ただのクズでしかないという、そこまで描かれているわけで、
without you のシーンで、イライザとヒギンズの立場がガラッと変わる
瞬間、びっくりしました。
ここまでくれば、やっぱりラストはショーの原作、いえ、
現代で、もしリメイクがあるとすれば、イライザは誰とも一緒にならず、
自立の道を選ぶでしょう。 なんか全然違うミュージカルになっちゃいますけど。
そんなのありえないほど、もう「マイフェアレディ」といったら
オードリーのあの大きなリボンのドレスが目に浮かぶほど、
この作品はオードリーの「マイフェアレディ」でしたね。
服装も楽しむ。
吹き替えが見つからなかったので字幕で見ました。
The rain in Spain stays mainly in the plain.
映画が終わった後でも記憶に残るくらい聞きました笑
教授とエリザベスの親子愛を感じられました。
服装をよく見たいがために借りてきて、頭の飾りや色が白or黒であったり、首の飾り、服と靴の色や履いている靴の種類を見ながら楽しめました。
心地いいミュージカル映画でした。
歌っているのはオードリーヘプバーンなのかな?急に音声の入れ方が違いすぎて少し違和感がありました。この時代は普通なのでしょうか?
長編映画なので、映画でもあったように途中休憩を挟みました。
椅子、服装、家具など、シックな感じでとても楽しかったです。オードリーヘプバーンの花屋である時と成長した時とで話し方、声の荒げ方が全く違う。すごい!!
吹替問題
歌はオードリーの声じゃないと知ったときから違った目で観るようになってしまった。変ななまりの台詞の後に綺麗な発音の歌が来るからおかしいとは思っていたのだが・・・王様が出てくるところの歌とエンリー・イギンズの歌は本人のような気もするのですけど、このだみ声の歌のほうがが好きだ(笑)。その吹替えという理由やジュリー・アンドリュースを起用しなかった理由により、オードリーだけが何の賞も獲らなかったという事実も興味深い(同年主演女優賞は『メリーポピンズ』のジュリーアンドリュース)。
しかし、この映画の中の音声学というのも不思議な学問だ(笑)。どちらかというと方言学といった感じで、日本国内の方言の違いがわかるようなものなんでしょうね。
ビー玉を飲み込んだときのオードリーの表情、ヒギンズ教授がコーヒーカップを帽子の上に乗せるシーンなどは何度も見たいものだ。
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