劇場公開日 1964年12月1日

「素直さこそ「最高の品位」」マイ・フェア・レディ スモーキー石井さんの映画レビュー(感想・評価)

3.0素直さこそ「最高の品位」

2022年10月20日
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鑑賞方法:DVD/BD

笑える

幸せ

本作はヘップバーン主演、下品な下町娘が気品ある淑女へと変身するビフォーアフターミュージカル映画・・・ではない。

実はもう1人の主人公である男尊女卑の独身主義者「ビギンズ教授」が一皮剥ける作品だと私は解釈する。

まるでこの2人は師匠と弟子でもなければ、
飼い主と飼い猫でもない。
まるで小学生の恋愛やはたまた熟年離婚寸前の夫婦を見ているかのような気分になる。

育ってきた環境が違うのだから好き嫌いは否めないが、誰しも尊厳を持っていて対等な人と人との関係を望んでいる。
上下関係や階級社会は建前にすぎない。

「素直さこそ最大の知性」というアインシュタインの言葉を借りれば、「素直さこそ最高のヒトとしての品位」だと。

人をどう見て、どう扱い、気取らず時には弱みを見せることも紳士淑女の嗜みではなかろうか?

スモーキー石井