ポセイドン・アドベンチャー(1972)のレビュー・感想・評価
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主人公に共感出来ないと、評価も伸びない
津波により転覆した豪華客船。乗り合わせた乗客たちのサバイバルを描く物語。
後年、リメイク作品も製作された1972年製作の秀作パニック映画。
CG等が欠片もない時代。大掛かりなセットを使い迫力ある、そしてリアルな映像を撮り切ったスタッフ達には最大限の敬意を払いたくなる作品ですね。
次々と訪れる危機、非業の死、そして感情をぶつけ合う人々。物語も緊迫感タップリに進みます。
この映画の評価は、主人公に好感を抱けるかどうか・・・のように思います。「型破り」「リーダーシップ」という言葉を使うには余りにも不遜。
そして彼の決断の一つ一つに疑念が生じてきます。船のプロでもない彼が、何故冷静で正しい決断を下せるのか?何故自分が正しいと信じて強引に皆を連れていけるのか?彼の言動に説得力を感じなくなると、物語全体に薄さを感じてしまいます。
客船のプロをサポートに付けるか、或は主人公が海軍出身・・・等にすれば、説得力が増したように思います。
私的評価は普通にしました。
スコットとロゴの関係
客船が転覆したとき、何も行動せずただ助けを待っている人間と、一縷の望みにかけて脱出方法を探す人間とに分かれた。主人公の牧師スコットは後者の人間だ。その結果として、彼の後をついて行った人間の一部は助かった。どんな状況でも希望を捨てず、現状を打開できる方法を探す大切さを感じるシーンだった。
スコットと同じ脱出組のロゴは馬が合わず、互いに反目し合っている。しかし、スコットはロゴに対して当たりが強い反面、脱出メンバー全員の面倒を見る役目を与えている。実は一番能力を認めているからこそ、自然と求めるレベルも高くなり、それが態度のキツさに出ているところが面白いと感じた。
パニック映画として大作なのだろうけど、個人的にはあまり好きなタイプの映画ではないので☆3。
印象的な熱演と、独創的な美術セット
豪華客船が転覆したという設定で、すべてのセットが上下さかさまになっているサマがなんとも異様な雰囲気を醸し出しています。
ジーン・ハックマンが牧師役で、ラストに神に語り掛けるかなり挑戦的なセリフがありますが、今も忘れることが出来ません。
浸水してきて溺れる寸前の避難客のシーンでは、思わず息が詰まります。
当時は、画期的な映画のセットと、豪華な脇役人に話題が集まったようです。今となっては、やっぱり作り物という感じは否定できませんね。
パニックになるまで退屈だけど、やっぱりイイ
「タワーリング・インフェルノ」と並び、当時のパニックものとして、いや今も傑作として評価されることが多い本作ですが、こういう映画は「いつパニックになるか気にしながら観る」ため、その前の「どうでもいい話し」が退屈に思え早送りしたくなったりする。もちろん、自分は気に入っているのでそんなことはしませんが、基本的に「どうでもいい話し」てのは...
・楽しく過ごしてる人達
・「何かおかしい」「いや様子を見よう」といった駆け引き
大きく分けちゃえば、この2つの話しになる。
この映画では、新年へ向け説教をする牧師、バンドの生演奏を聴きながら食事を楽しむ人々、可愛い弟のわがままに手を焼く姉、見覚えのある人が居て不安になる娼婦...等々あるのだが、こういった人達の中で、何か1つ自分が気になった話題があるに越したことはない。そして、いざパニックなるのを待つんですよね。
私は2度目の鑑賞ですが、どれも覚えてませんでした(苦笑) やはり、いつ起こるか、そっちのウェートが大きかったと思われる。パニックものの難しい点ですね。
ハッピーニューイヤーの最中てのがミソですよね。喜びから一転するわけですから。
・助けに来るのを信じて待つ?
・自力で脱出する?
こりゃ判断に迷いますよ。
また、ジーン・ハックマンはなぜ仕切る? 警察の人もいるのに牧師の使命ですかね。
(一部のセリフですが)
アーネスト・ボーグナイン
「どうも気に食わん、俺に恨みでもあんのか?」
ジーン・ハックマン
「私たちは似てるんですよ。自分を見てるようで嫌なんでしょう」
アーネスト・ボーグナイン
「・・・」
冷静だなぁ~、さすが牧師!腹が立った時は考えてみよう。そうかもしれん。
逆さまになってからは一人一人の性格が出ますので、自分が誰に近いか考えながら観るのもアリかと思います。
また、機関室へ向かうための水中脱出シーンは、カート・ラッセル版と違うので興味のある方は比べてみるのも面白いかもしれません。生き残った者・死んでしまった者の宿命も考えさせるものがありました。
逆さまのセットを造るまで作業は大変だったと思う。今はCG含め簡単かもしれませんが、当時の映画に対する意欲ってものは比べ物にならないかもしれませんね。
アメリカ人の嫌な面を顕著に
高校1年生の時に映画館で観て感動しましたが、大人になって観直したらアメリカ人の嫌な面ばかりが目に付きました。
(25年前に少しアメリカに住んでいましたが)
当時の牧師の言う事って高校教師以下の扱いなのですかね。
みんな言う事を聞かない。
事あるごとに刑事マイクがギャーギャーわめく。
最後の救出時にはアーネスト•ボーグナイン演ずるマイクが「あの牧師の言ってた事が正しかったんだ」で終わらせるところは、あまりにもあっさりしすぎで、余計イライラしました。
「あなたのお陰で助かった」の一言ぐらいあっても。。。
船首へ行った人たちの悲惨な目に遭った場面も欲しかった。
豪華客船の転覆からの脱出劇ということで、タイタニックの二番煎じかと...
豪華客船の転覆からの脱出劇ということで、タイタニックの二番煎じかと思ったが、この作品は1972年に公開されている。
タイタニックよりもはるか前の作品か。
「苦しい時に神に祈るな」と説く異色の牧師がリーダー。
生きるために動き、的確な判断を下した者が助かる。
そして、最後は自らが犠牲となって仲間の危機を救う。
かっこ良過ぎた。
後になって実は生きていたというパターンではない点が、この作品をより深いものにしていると思う。
かれこれ3~40年前、最初に見たときは最後にスコット牧師がバルブを...
かれこれ3~40年前、最初に見たときは最後にスコット牧師がバルブを開いて落ちていくシーン、主人公が死ぬっていう衝撃が忘れられなかった。
最初の地震発生~転覆、ツリー横転、シャフトの梯子を駆け上がるシーン、The Morning After(歌詞の意味)、振り返ると二人の牧師の対比やに死に別れる人間関係などよい演出が多かった。
尊い命
小学生の頃
テレビ放送で、映画が好きな父と一緒に観た
初めてのパニックムービー。
大型客船「ポセイドン号」が転覆し
天地逆さまの船内で起こる命の選択劇は
子ども心に恐怖でした。
大人になり、再度、鑑賞して・・・
乗客、それぞれの目的で乗船した
豪華客船「ポセイドン」
船長室内では、オーナーが無茶振りをする中
海底地震による大津波で船が転覆する。
乗客のひとりであった
牧師(ジーン・ハックマン)が
祈り助けを待つ事だけなく
自ら生きる努力をすることが『祈り』であると
生き残りをかけて、皆を脱出へと導く物語。
犠牲を伴い、心の葛藤が続く中
生きる為に行動した生存者達
ラストの展開も考えさせられました。
人生観が変わる作品だと思います。
2006年公開のリメイク「ポセイドン」も鑑賞済。
実写ならではのリアルさ
口は悪いが行動力のあるスコット牧師を、ジーン・ハックマンが熱演。
困難に立ち向かい、神に問うスコット牧師の姿が切ない。
人の強さ、優しさ、愚かさ、無常さ、哀しみがリアルに描かれていた。
NHK - BSを録画にて鑑賞 (字幕版)
記憶に残る名作
公開年からすると、自分は7歳くらいで観ているが、それ以来の再鑑賞。
特に、太ったおばあちゃんが当時自分の優しい祖母とダブって見えて印象的だったが、
再鑑賞してみて、あの、潜るシーンで涙が出た。
遺されたおじいちゃんに、ロゴは言う、『あんたの奥さんは素晴らしい人だ』(ニュアンス)。
そしてスコット神父の最期の言葉、『神よ、これ以上生贄を増やさないでくれ』(ニュアンス)。
皆が脱出できるよう、ぶら下りながら蒸気を止めた後、火の海に沈んだスコット。
他者を救うために、自分が犠牲になる。人間の最も美しい姿を感じた。
自分なら、できるのか。
牧師の最期にイエスの姿が重なったが…
NHKBS放送を機に何回目かの再鑑賞。
色々な作品が頭をよぎった。
一艘の豪華客船に乗り合わせた登場人物の
たくさんの人生が交差する
「グランド・ホテル」方式のような群像劇。
誰が逃げ切れて、誰が命を落とすのか、
「大脱走」のような集団脱出劇の装い。
最高速度を求める船主サイドと
安全を優先したい船長との確執は
「タイタニック」も思い出す。
これまでも、自然災害物、航空機物、
海洋物、宇宙物等々、
たくさんのパニック映画を観てきたが、
特撮のレベルも、人間描写も、
この作品が一番の優れものとの印象だ。
それにしても、この映画、随分と大切な
人間関係を引き裂く展開ではある。
女性シンガーと兄、ユダヤ人老夫婦、
警察官と元娼婦の妻、
そして神とその遣い手の牧師。
ただ、牧師が神と対峙しながらも
最後の自己犠牲の姿は、
「どうして私をお見捨てになったのですか…
私の霊をみ手に委ねます」との
イエスの最期の言葉に重なり、
牧師は神と引き裂かれたのではなく、
ある意味、彼はキリストであって、
人々を約束の地に導く役目を終え、
むしろ、神に身を委ねたかのようにも
思える鑑賞になった。
アドベンチャー映画のマスターピース
小学生の時に見た映画。 間違いなく自分の人生に影響を及ばしたと思う。 コンピュータグラフィックのない時代にふんだんなセットを使って製作されたアドベンチャー大作。 牧師役のジーンハックマンがカッコ良かった。 エンディングソングのモーニングアフターも名曲。 リメイクは作って欲しくなかった!
名作中の名作
ハリウッドパニック映画の名作。
小さい頃見て衝撃を受けた作品。
出演者全て魅力的で人間模様がキチンと描かれている。
見ても損はしないので見て欲しい一作。
この時代にこのスケールの大きさはハリウッド恐るべし凄いに尽きます。
ジーンパックマン知らない人もいるかと、癖のある俳優プラス、アーネストボーグナインこれも癖あり。いい味出しており、二人合わせての命懸けのサバイバルを見て下さい。
ディザスターフィルムの先駆けにして、最高峰との声も高い本作。なるほ...
ディザスターフィルムの先駆けにして、最高峰との声も高い本作。なるほど名作。
事故が起こってからの緊張感たるや。待つべきか、進むべきか、命をかけた選択の連続。そしてそこに起こる衝突や信頼といった人間模様。
CGなどなかった時代、2度と出せない全編実写の迫力。ラスト近くに襲いくる数々の衝撃。ネタバレになるので何も話せない(笑)
50年近くの時を経ても全く色褪せぬ作品。見ずには死ねない映画です。
スケールがスゴい
まだCGもないこの時代にこれだけのスケールの映画を作ったというのはスゴいことではないでしょうか。
ストーリーはパニックサバイバル映画によくあるパターンです。
ちょっと仲間が死にすぎたのが残念ですが、勇気のもらえる映画です。
古い映画ながらも面白い!
こりゃ、名画です。めちゃくちゃ古いのに特撮とか出来ない時代でストーリー勝負の大型客船の地震による津波で船転覆。脱出口を探す、牧師をリーダーにし、リーダーの牧師は、残念ながら最後の最後に犠牲になり6人のために命を投げ出す。足手まといと思われた太った奥さんもリーダーを助ける演出。中々良かった。
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