ペイルライダーのレビュー・感想・評価
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【突如現れ、弱き金鉱堀達に勇気を与え、団結を解き、悪徳企業家や保安官を斃し、全てを終わらせ何処かに去って行くクリント・イーストウッド演じる神父且つ凄腕ガンマンが格好良すぎる作品。】
■1850年のアメリカゴールドラッシュ時代が舞台。
金鉱堀の男達の町の平和は、野心的な企業家・ラフッドによって崩されようとしていた。
そこへ訪れた牧師の服を身に着けた男が、ラフッドや町を牛耳る悪徳保安官、ストックバーンと対立。
男は町民たちの危機を救うべく、たった1人で対決を挑んでいく。
◆感想<Caution!内容に思いっきり触れています!>
・クリント・イーストウッド扮する謎めいた神父で、凄腕ガンマンの神の如き、立ち居振る舞いが格好良すぎる作品。
・金鉱堀達の中の、漢気があるハル・バレットはサラとその娘ミーガンと暮らしている。
ー だが、神父が登場してからサラとその娘ミーガンはメロメロである。
そりゃそーだ!
サラは15歳にして、神父と結婚したいと告げるが、神父は
”君は、まだ若い。素敵な男が現れるさ。”
とサラッと交わすのである。ウーム、格好良いなあ。-
・ラフッドたちは、自然破壊にも繋がる水力採掘を続け、採掘権利を持っているハル・バレット達は手彫りで頑張るが、皆の士気は上がらない。
ー そんな中、神父が何処からか現れ、彼らに団結の大切さを説く。
すると、彼らが掘っていたところから金塊が出る。
巨大な金塊を得たスパイダーはそれを持って、町にいるラフッドを挑発しに行くが、逆にストックバーンとその手下たちに体中を撃たれ即死してしまう。-
<それを聞いた神父はラフッドの採掘場を爆破し、”因縁の相手だ・・。”と語るストックバーンとその手下たちの元へ行き、一人、又一人撃ち殺し、最後はストックバーンを斃す。
屋内からラフッドがライフルで神父を撃とうとするが、途中で敢えて神父が置いて来たハル・バレットが、ラフッドを撃ち殺す。
それを見て神父は”良く歩いて来たな・・。”と一言残し、何処かへ去って行くのである。
そして、別れを告げに来たミーガンは、牧師が去った方に向かい感謝の言葉を叫ぶのである。
今作は、且つての西部劇黄金時代の名作を彷彿とさせ、且つクリント・イーストウッドの謎めいた神父の格好良さにヤラレル作品なのである。>
ミーガン、恋をするには若すぎたか・・・
違うシチュエーションだがシェーンとかぶりまくり。
それだけに先も読めて安心して最後まで見れる痛快西部劇だ。
街の悪者達に強烈な嫌がらせを繰り返されている弱い村人達を強いガンマンが救う。
ちょっとしたラブストーリーも挟みながら悪を滅ぼしガンマンは去って行く。
どうみてもシェーンを思い出させる。
作り手も意識しているんじゃないか?
最後のシーンなんかガンマンこそ見えないが少女ミーガンが「牧師さん、カンバッーーーク」て聞こえてきたもん。
そう思うとシェーンはやっぱり西部劇の最高傑作だと改めて思わされる。
ただ、今は少女ミーガンが「その後、幸せに暮したとさ」チャンチャンであって欲しいと思う。
シビレた!よそ者がひょっこり現れて地元民を救うというストーリーは『荒野のストレンジャー』と比較しないわけにはいかないだろう。なにしろ芦毛(あしげ)の馬が同じなのだ。
なぞの静謐さをもって登場する両作は、復讐という点で同じだが、『荒野のストレンジャー』は単なるガンマンであり、本作では牧師という設定で、前作では描き切れなかった「赦し」をもテーマにしているのだろう。 強烈な水圧で山肌を、自然を破壊していく神への冒涜。穏やかさと愛を理想として牧師やハルが口にするいくつもの正論。メーガンやサラの恋心。これらのエピソードの対比と理想をうまく織り交ぜた脚本が成功している。
イーストウッドがプロテスタントの牧師であるpreacherであること、背中に銃弾の跡を残す過去の男であることをほのめかし、保安官への復讐も兼ねる決闘に挑むのだが、何より、聖職とは程遠いと思われるイーストウッドが牧師なのだ。メーガンが祈りを捧げている時に登場するこの血なまぐささをも漂わせる牧師の神秘性と暴力性が、逆により宗教的な意味を強めている。
そしてこの牧師も、『荒野のストレンジャー』と同様、拍車をシャリンシャリン言わせて地面を踏みしめ、人々の関心と信頼を勝ち得る。
何より遠景から地面を轟かせ、地肌を蹴散らして村に襲来するラフッドの一味。対照的に静かな意思を持って単独で歩みを進めてくる牧師。オープニングからしびれまくりなのだ。また、引きで俯瞰で見せておいてからグッと近づいて顔のアップ、男たちの顔・顔・顔。
貸金庫から銃を取り出しカラーをしまうシーンなど、ほんの短くはあるが重要な点を凝縮しており拍手を送りたい。また、夜更けに犬のお墓の前で牧師とメーガンが話をするシーンで、牧師はメーガンを「girl like you」と言ってから「woman」といい直す。こういった細かい点でも牧師の女性たちへの配慮が上手いと感じる。
町のはずれで、雪をかぶった山を背景にたちはだかる牧師のなんと美しいことか!
一点だけ、サラ(キャリー・スノッドグレス)はもう少し若い方が説得力があったのではないか。
最初は良かったけど...
のどかな村に「何てことするんだよ!」という形でスタート。波風立てない優しそうな人達だったから尚更かわいそうな感情が沸いて、いきなり話に引き込まれる展開は良かった。
その後はアクション等の刺激的な場面はありませんが、自然をバックに人情味のある話が続きます。でもちょっと和むシーンが長かったなぁ。おてんば系の娘だったり、結婚するしない、「金」を見つけたとか話題はありますが、これといって印象に残りませんでした。逆を言えばイーストウッドの存在感が大きかったのかもしれません。
「007」のリチャード・キル、「バック・トゥ・ザ・フューチャー」の吹替ビフの声(谷口節さん)とか個人的に注目したことはあったけど、ストーリー自体は少しずつ、少しずつ退屈に思えてしまいました。
いざ対決もあっけなくて...かすり傷ひとつせず去っていくなんて格好良すぎますよ(苦笑)
というわけで、最初の部分が一番良かったです。
痛快
シェーン(1953)のアレンジ+リメイクで傑出した映画が東西にある。東は遙かなる山の呼び声(1980)で西は本作だと思う。わたしはこれをダビングしたVHSで繰り返し見た。亭主が荒っぽい奴を拾ってきたと思ったらクレリック襟なのでプリーチャーと呼ばれる。いっけん西部劇だがキリスト教の神話を翻案したファンタジーとしてつくられた。だが、その気配はほとんどない。もし気配がある──とすれば、ヒーローの活躍に、危うさがまったくないところ。やられそう、とか、いったんやられるとか、形勢不利がまるでない。ようするにヒーローが無敵。この方法は観衆の安心につながる。後年イコライザーを見たときペイルライダーを思い浮かべた。ぜったいに大丈夫なヒーロー像ってのは、あんがい珍しい。はずである。
繰り返し見たシーンは雑貨屋の店先に売られていた白木の棍棒で与太者たちを伸すところ。「パコーン」と(音がするようで)爽快だった。いっぱいあるがもうひとつあげるとラストちかく。街に乗り込んで最終決戦をする直前、亭主はプリーチャーの心遣いでわざと置いてきぼり(馬を逃がされ)にされ、悪漢は全員プリーチャーがやっつけた──と思いきや、さいごの一人が銃口を向けている。そいつを亭主が撃って、終わる。
Long walk.(だいぶ歩いたな)(馬をうしなっていたから歩いて街にやってきた──ので)。マイケルモリアーティがyepと答える。pは発音しなかった。なんども見た。語り尽くせない。黙示録の四騎士が元にあるそうだがどこまでも痛快な西部劇になっている。ペイルライダーやほかの数本の映画を思い出すときVHSの断捨離を後悔する。ことがある。
まさに西部劇
街を悪が支配し、困っている人々がいる。いずこともなく現れるよそ者が助けに入る。
若い娘が恋に落ち、揉め事を解決した風来坊は何処へと去っていく。
シェーンみたいな最後にはニヤリとしてしまった。
弱きを助け強きをくじく…
強い男に女は皆惚れる…仕事をして去っていく、言葉少なクリント・イーストウッド劇場!勧善懲悪、見ていてスッキリ。母娘に言い寄られるイーストウッド。。散々家を壊されてるのに敵地に散歩行く娘はあまりに無鉄砲。バカ息子はどこいった?
日本映画や文化へのオマージュに溢れている
のっけからのチャンバラといい、いろんなところで黒澤映画をほうふつさせるシーンが多くあります。
また、モンキーパンチの漫画を引用しているくだりもあります。
映画シェーンの引用が有名ですが、全ての展開が日本映画から引用されているのは、とても興奮ものてはあります。
だから、日本人には、とても理解しやすいストーリーだと思います。
日本人向けの西部劇です。
西部劇は苦手だがイーストウッド作品だけは別。絵になる。挙止動作がい...
西部劇は苦手だがイーストウッド作品だけは別。絵になる。挙止動作がいちいちカッコいいんです。
ふらりと現れ、悪を葬り、そして何処へかと去っていく。ただそれだけの牧師の話。何で牧師なんだ(笑)
少女に愛されあわや淫行、いかにもイーストウッドらしい。そういや他の作品でもあったな(笑)
なぜか寝返ってる大男も笑える。昔、保安官と何が?
イーストウッド西部劇は楽しめます。
リアルな西部劇?
ラフッド一家と言っても鉱山を興す企業家だ。19世紀といえども残酷な人殺しはしないというリアリティがある。保安官の買収問題や、土地の権利問題など、現代でも通用しそうな展開が面白い。
中盤、峡谷の者が土地を手放すために一人1000ドルという契約を持ちかける。買収に応じず村に骨をうずめる決意をした20人の男たち。頼りの神父も出ていってしまった(拳銃を取りにいっただけなんですが・・・)。 スタックバーン保安官と6人の部下たちという敵も面白い・・・
西部劇の古き良き時代を懐かしんで作ったような作品だが、勧善懲悪とは言えないくらい、町の人たちの考えもアメリカ的。タイトルからして、もしかして幽霊のような存在かとも思えたのだが、正体は不明のままだ・・・重く、暗く、寒くなるような雪山を背景にしているのも雰囲気がありますね。
スピリチュアル西部劇
村娘の祈りの直後、灰色の馬に乗ってどこからともなく現れた神父。
地獄から来た正義の死神?って感じでした。ケリをつけに生き返ってあの場所にやって来たのでしょうかねぇ。不思議なパワーを持つミステリアスなガンマンでした。
西部劇は勧善懲悪に限ります(´∀`)。たまに当たってしまう、悪事の限りを男のロマンとするような作品ではないのでホッとしました。
戦闘能力と神父の服装で村人の信頼を獲得し、甘いマスクで母娘のハートを盗む(^_^;)。あんなに渋くて格好良い神父兼ガンマンがいつまでも町にいたら、女性達の心は乱れ、Barretも他の男性陣も、おちおちしていられません(^^)。
"How much is it worth to have a clear conscience?"
"We owe ourselves more. If we sell out now, what price do we put on our dignity next time?"
不自然なシーンが多すぎ
ガンマンが活躍する西部劇です。 有りがちな凡作です。 斬新さも独創性も頭脳戦も何もなく、 ただ [銃の扱いがうまい人が活躍する話] です。 西部劇が好きな人には楽しめるのでしょうが、 私には無理でした。
西部劇をみていて いつも思うのは、 そのルールが理解できないことです。 保安官は存在するものの、 腐敗していて、 悪党に買収されています。 当然、 悪党は、 暴行、 器物破損、 レイプ、 など好き放題です。 その為、 完全な治外法権に見えますが、 なぜか殺人だけは恐れます。 この基準が理解できません。 そのため、 みていても理解不能です。
また、 理解できないシーンも多かったです。 主人公が窓に背を向けて座っていたので、 悪党たちが一斉に店に入って銃を乱射しました。 しかし、 なぜか主人公は座っていません。 別の場所から現れて反撃します。 窓のシーンから、 悪党が入るシーンまで、 長くても 0.1 秒です。 その間に瞬間移動したのでしょうか? このような不自然なシーンが多すぎて、 視聴者は不満や疑問をつのらせます。
真冬のイーストウッド
颯爽と現れるイーストウッドは相変わらず格好良いのですが、本作で感じた違和感は、その季節。「ドル箱3部作」のような、いわゆる王道のカラッとした雰囲気とは打って変わり、なぜ冬だったのでしょうか?
タイトルの「ペイルライダー」は、『ヨハネの黙示録』に登場する第四の騎士のことらしく、青白い馬に乗り死を司るとされています。
なるほど、だから牧師として登場したわけです。だから青白い馬に乗っていたのです。だから冬だったのです。だからあのラストだったのです。
今までのイメージが覆された作品でした。
「シェーン」もどき
総合60点 ( ストーリー:55点|キャスト:70点|演出:70点|ビジュアル:70点|音楽:65点 )
無法者の権力者がいて、困っている金採掘をしている集落があって、そこに凄腕の男が現れて戦うという、あれふれた定番の西部劇で、「シェーン」にも似ていて新鮮味はあまりない。
どうにもわからないのはイーストウッド演じる牧師は何故彼らを助けたのかということ。「シェーン」では家族への親愛というか愛情が動機として感じられたが、この作品では何がきっかけで彼は関係のない集落のためにここまでするのかがわからないままに話が進むのはどうにもすっきりしない。
しかし金採掘の集落の暮らしの描写が視られたのは良かったし、登場人物と演出は悪くなかった。
蒼ざめた馬に乗る者の名は「死」
少女が黙示録の一節を唱えた時、牧師の姿をしたイーストウッドが現れ、死神の如く悪党に天罰を下す!
本作は正統派ウエスタンと言われ、流れ者が困っている人たちを助け、町を去っていくというオーソドックスな展開ながら、実はかなりの異色作。
主人公はプリーチャー(牧師)と呼ばれ、名前も無く、背中には6発の銃弾の跡が。
更に、姿が見えたと思ったら次のカットではそこから消えているシーンが多い。
そして、村人を皆殺しにするために雇われた保安官ストックバーンが、牧師を見た時に「なぜ生きてるんだ!?」と顔を引きつらせ、背中の銃痕と同じ6発を食らい死んでいく...
主人公は人間なのか!?過去にどんな因縁があったのか!?明確な説明が無いところが神話チックで面白い。
ストーリーとラストが「シェーン」のパクリとも言われているけど、「シェーン」のオマージュであり、自作の「荒野のストレンジャー」のリメイクにも感じます。
こちらも、無法者たちに殺された保安官が、亡霊となって町に戻ってくる、異色系ウエスタンとしてオススメ!
あまりにも直球な西部劇
物事にはいわゆる鉄板、王道ってものがある。
この作品は西部劇のど真ん中、教科書。
かっこいいヒーロー。
どうしようもない悪(しかもローカル)。
どこぞの場末の定食屋で食べても「しょうが焼き」が不味くないように、この作品もしょうが焼き並みの西部劇。
始まりから終わりまで一本道。
まったく揺らぐことなく王道ど真ん中で突き進む。
現代にリメイクされた「3時10分、決断のとき」を観た後なんかにこれを観るといかにイーストウッドが西部劇イケメンなのかを思い知らされる。
ラストは少女がマジで「シェーン、カムバック」と言いそうでドキドキした(苦笑)
西部劇って、やっぱりカッコいいなあ。
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