ペイルライダーのレビュー・感想・評価
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ミーガン、恋をするには若すぎたか・・・
違うシチュエーションだがシェーンとかぶりまくり。
それだけに先も読めて安心して最後まで見れる痛快西部劇だ。
街の悪者達に強烈な嫌がらせを繰り返されている弱い村人達を強いガンマンが救う。
ちょっとしたラブストーリーも挟みながら悪を滅ぼしガンマンは去って行く。
どうみてもシェーンを思い出させる。
作り手も意識しているんじゃないか?
最後のシーンなんかガンマンこそ見えないが少女ミーガンが「牧師さん、カンバッーーーク」て聞こえてきたもん。
そう思うとシェーンはやっぱり西部劇の最高傑作だと改めて思わされる。
ただ、今は少女ミーガンが「その後、幸せに暮したとさ」チャンチャンであって欲しいと思う。
最初は良かったけど...
のどかな村に「何てことするんだよ!」という形でスタート。波風立てない優しそうな人達だったから尚更かわいそうな感情が沸いて、いきなり話に引き込まれる展開は良かった。
その後はアクション等の刺激的な場面はありませんが、自然をバックに人情味のある話が続きます。でもちょっと和むシーンが長かったなぁ。おてんば系の娘だったり、結婚するしない、「金」を見つけたとか話題はありますが、これといって印象に残りませんでした。逆を言えばイーストウッドの存在感が大きかったのかもしれません。
「007」のリチャード・キル、「バック・トゥ・ザ・フューチャー」の吹替ビフの声(谷口節さん)とか個人的に注目したことはあったけど、ストーリー自体は少しずつ、少しずつ退屈に思えてしまいました。
いざ対決もあっけなくて...かすり傷ひとつせず去っていくなんて格好良すぎますよ(苦笑)
というわけで、最初の部分が一番良かったです。
痛快
シェーン(1953)のアレンジ+リメイクで傑出した映画が東西にある。東は遙かなる山の呼び声(1980)で西は本作だと思う。わたしはこれをダビングしたVHSで繰り返し見た。亭主が荒っぽい奴を拾ってきたと思ったらクレリック襟なのでプリーチャーと呼ばれる。いっけん西部劇だがキリスト教の神話を翻案したファンタジーとしてつくられた。だが、その気配はほとんどない。もし気配がある──とすれば、ヒーローの活躍に、危うさがまったくないところ。やられそう、とか、いったんやられるとか、形勢不利がまるでない。ようするにヒーローが無敵。この方法は観衆の安心につながる。後年イコライザーを見たときペイルライダーを思い浮かべた。ぜったいに大丈夫なヒーロー像ってのは、あんがい珍しい。はずである。
繰り返し見たシーンは雑貨屋の店先に売られていた白木の棍棒で与太者たちを伸すところ。「パコーン」と(音がするようで)爽快だった。いっぱいあるがもうひとつあげるとラストちかく。街に乗り込んで最終決戦をする直前、亭主はプリーチャーの心遣いでわざと置いてきぼり(馬を逃がされ)にされ、悪漢は全員プリーチャーがやっつけた──と思いきや、さいごの一人が銃口を向けている。そいつを亭主が撃って、終わる。
Long walk.(だいぶ歩いたな)(馬をうしなっていたから歩いて街にやってきた──ので)。マイケルモリアーティがyepと答える。pは発音しなかった。なんども見た。語り尽くせない。黙示録の四騎士が元にあるそうだがどこまでも痛快な西部劇になっている。ペイルライダーやほかの数本の映画を思い出すときVHSの断捨離を後悔する。ことがある。
まさに西部劇
街を悪が支配し、困っている人々がいる。いずこともなく現れるよそ者が助けに入る。
若い娘が恋に落ち、揉め事を解決した風来坊は何処へと去っていく。
シェーンみたいな最後にはニヤリとしてしまった。
日本映画や文化へのオマージュに溢れている
のっけからのチャンバラといい、いろんなところで黒澤映画をほうふつさせるシーンが多くあります。
また、モンキーパンチの漫画を引用しているくだりもあります。
映画シェーンの引用が有名ですが、全ての展開が日本映画から引用されているのは、とても興奮ものてはあります。
だから、日本人には、とても理解しやすいストーリーだと思います。
日本人向けの西部劇です。
西部劇は苦手だがイーストウッド作品だけは別。絵になる。挙止動作がい...
西部劇は苦手だがイーストウッド作品だけは別。絵になる。挙止動作がいちいちカッコいいんです。
ふらりと現れ、悪を葬り、そして何処へかと去っていく。ただそれだけの牧師の話。何で牧師なんだ(笑)
少女に愛されあわや淫行、いかにもイーストウッドらしい。そういや他の作品でもあったな(笑)
なぜか寝返ってる大男も笑える。昔、保安官と何が?
イーストウッド西部劇は楽しめます。
リアルな西部劇?
ラフッド一家と言っても鉱山を興す企業家だ。19世紀といえども残酷な人殺しはしないというリアリティがある。保安官の買収問題や、土地の権利問題など、現代でも通用しそうな展開が面白い。
中盤、峡谷の者が土地を手放すために一人1000ドルという契約を持ちかける。買収に応じず村に骨をうずめる決意をした20人の男たち。頼りの神父も出ていってしまった(拳銃を取りにいっただけなんですが・・・)。 スタックバーン保安官と6人の部下たちという敵も面白い・・・
西部劇の古き良き時代を懐かしんで作ったような作品だが、勧善懲悪とは言えないくらい、町の人たちの考えもアメリカ的。タイトルからして、もしかして幽霊のような存在かとも思えたのだが、正体は不明のままだ・・・重く、暗く、寒くなるような雪山を背景にしているのも雰囲気がありますね。
真冬のイーストウッド
颯爽と現れるイーストウッドは相変わらず格好良いのですが、本作で感じた違和感は、その季節。「ドル箱3部作」のような、いわゆる王道のカラッとした雰囲気とは打って変わり、なぜ冬だったのでしょうか?
タイトルの「ペイルライダー」は、『ヨハネの黙示録』に登場する第四の騎士のことらしく、青白い馬に乗り死を司るとされています。
なるほど、だから牧師として登場したわけです。だから青白い馬に乗っていたのです。だから冬だったのです。だからあのラストだったのです。
今までのイメージが覆された作品でした。
「シェーン」もどき
総合60点 ( ストーリー:55点|キャスト:70点|演出:70点|ビジュアル:70点|音楽:65点 )
無法者の権力者がいて、困っている金採掘をしている集落があって、そこに凄腕の男が現れて戦うという、あれふれた定番の西部劇で、「シェーン」にも似ていて新鮮味はあまりない。
どうにもわからないのはイーストウッド演じる牧師は何故彼らを助けたのかということ。「シェーン」では家族への親愛というか愛情が動機として感じられたが、この作品では何がきっかけで彼は関係のない集落のためにここまでするのかがわからないままに話が進むのはどうにもすっきりしない。
しかし金採掘の集落の暮らしの描写が視られたのは良かったし、登場人物と演出は悪くなかった。
あまりにも直球な西部劇
物事にはいわゆる鉄板、王道ってものがある。
この作品は西部劇のど真ん中、教科書。
かっこいいヒーロー。
どうしようもない悪(しかもローカル)。
どこぞの場末の定食屋で食べても「しょうが焼き」が不味くないように、この作品もしょうが焼き並みの西部劇。
始まりから終わりまで一本道。
まったく揺らぐことなく王道ど真ん中で突き進む。
現代にリメイクされた「3時10分、決断のとき」を観た後なんかにこれを観るといかにイーストウッドが西部劇イケメンなのかを思い知らされる。
ラストは少女がマジで「シェーン、カムバック」と言いそうでドキドキした(苦笑)
西部劇って、やっぱりカッコいいなあ。
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