劇場公開日 1987年4月29日

「21世紀の我々は本作から一体どのようなメッセージを受け止めるべきなのか」プラトーン あき240さんの映画レビュー(感想・評価)

3.521世紀の我々は本作から一体どのようなメッセージを受け止めるべきなのか

2019年4月14日
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鑑賞方法:DVD/BD

ベトナム戦争の実相を見事に凝縮した作品だ
非対称戦争は野蛮さが勝るものが勝利する姿がここにある
米国のベトナムにおける蛮行を非難するだけなら簡単なことだ
それはあまりに表面的でナイーブだ
この有り様を映像作品にできるだけ米国は文明国と言える
アフガニスタンにおけるソ連はどうだったのか
チベットやウイグルにおける中国はどうなのか
さらにいえば天安門の悲劇は何なのか
それを彼らは総括し自省する本作のような作品を残せているのか

21世紀の我々は米国帝国主義と非難する言葉の裏でその平和勢力が一体何をしていたのかを知っている
そしてテロ戦争、イラク戦争ともう20年が経過したのだ

21世紀の我々は本作から一体どのようなメッセージを受け止めるべきなのか?
それはこのようなくそだめのような戦争を起こしててはならないということだ
戦争を起こさないとは、軍備を捨てることではない
それは戦争するくらいなら殺されようとビラを撒く団塊左翼老人の空想とおなじだ
いくつくところは本作のベトナムの村でなすことなく殺されてしまう村人達と同じ運命しかない
戦争を起こさないための備えが必要ということだ
それは軍備だけではない、私達ひとりひとりの心構え、気概が戦争を起こさない道だということだ

あき240