劇場公開日 2022年3月18日

  • 予告編を見る

「「ショーシャンクの空に」を超え損ねたあと一歩の作品に思え…」フォレスト・ガンプ 一期一会 KENZO一級建築士事務所さんの映画レビュー(感想・評価)

4.0「ショーシャンクの空に」を超え損ねたあと一歩の作品に思え…

2023年2月5日
スマートフォンから投稿

28年前のロードショー以来の鑑賞だが、
これぞエンターテイメント映画作品、
と思わせるゼメキス監督の
見事な演出力と編集力を再確認した。

主人公のキャラクターやその活躍描写、
また彼を取り巻く設定等は、
よくよく考えると
ディフォルメ感満載なのだが、
リアリティの欠如なんて感じさせないまま
作品に魅入らさせてくれる。
多分に「バック・トゥ・ザ・フューチャー」
でも同様な印象を
受けていたような気がする。

IQが低いからこそ、
素直な心で社会や他人に接することが出来、
自らの人生にも
常に前向きに立ち向かえた主人公
だったのではないだろうか。

「神の贈り物に努力を足すの」とか
「人生は箱入りのチョコレート、
食べるまでは分からない」
との母親の言葉は、そんな彼の生き方の
ベースになっていたのだろう。

しかし、どんなにやり遂げたような人生でも
何かしらの心の空白は残る。
それはやはり“愛”なのだとは思う。

その中でも大きなウエイトを占めるのが
“家族愛”であることを、
ジェニーが生まれ育った家に
靴や石を投げるシーンで語られている
ような気がする。

そのジェニーが
フォレストとの結婚を決意するのは、
彼の子供を預けるためでもあったろうが、
フォレストの相手として、相応しい人生を
歩めなかったとの自省の念の中、
病気で長くは“家族”を構成出来ないことが
分かっていたからなのではなかったろうか。

この作品はキネマ旬報のベストテンで、
「ショーシャンクの空に」が第1位の年に
第4位に選ばれた。
「ショーシャンク…」も見事な作品だったが、
この作品のベトナムの戦場から離れてから
彼女に再会するまでの中盤の冗長さと、
彼女の墓の前での独白人生論が
蛇足的に思え、
それらを省いて2時間強に収めていたら
第1位ではなかったかと妄想させる程の、
ゼメキス監督の見事な作品に思えた。

KENZO一級建築士事務所
talismanさんのコメント
2023年7月30日

とっても好きで何度配信で繰り返し見たことか!ところが町山さん(でいいんでしたっけ)による、この映画批判を読んで(聞いて)かなりショック受けました。ただ、ジェニーに悪意を持ってるのかなあ、この監督?とはなんとなく思ってましたが。

talisman
たなかなかなかさんのコメント
2023年2月7日

KENZO 一級建築士事務所さん、コメントありがとうございます♪

フォレストJr.に関してはちょっと意地悪な見方をしてしまいました。色々とこねくり回して考えてしまう悪癖です💦

こちらこそ宜しくお願いします!

たなかなかなか
こころさんのコメント
2023年2月6日

KENZO一級建築士事務所さん
コメントへの返信を頂き有難うございます。
私も「 ショーシャンクの空に 」よりもこの作品の方が好きです。トム・ハンクス演じるフォレストの真っ直ぐな眼差しに引き込まれました。
アカデミー賞、確かにそうですね ✨
レビューでは具体的に書かないようにしている事も有り、「 走って、走って、走り続けた… 」シーンが実は気になっていました 🤔
こちらこそ宜しくお願い致します。

こころ
こころさんのコメント
2023年2月5日

…補足です
冗長さを感じた箇所は…「 ひたすら走り続けた 」シーンです。

こころ
こころさんのコメント
2023年2月5日

KENZO一級建築士事務所さん
「 中盤での冗長さ 」、ファンタジー感が出てしまった印象を私も…。
トム・ハンクスは純粋で真摯な役が似合いますね。お人柄もあるのでしょうね。

こころ