薔薇の素顔

劇場公開日:

解説

猟奇連続殺人事件の中に、多重人格、パラノイア、バイ・セクシャル、性的倒錯などのショッキングなテーマを散りばめて描いたサイコ・ミステリー。主演2人の演じるエロティック描写の過激さに、全米配給元であるディズニー傘下のハリウッド・ピクチャーズがクレームをつけ、公開を延期して編集したが、アメリカの映倫MPAAの審査で〈NC‐17〉(17歳以下は親の同伴があっても鑑賞できない、成人映画のX指定に次ぐ限定公開)指定に。フィルムの盗難騒ぎまで起き、大幅に再編集した結果、R指定(日本より厳しく、17歳以下は成人同伴でのみ鑑賞可能)で公開された。日本やヨーロッパで公開されたのは、〈NC‐17〉指定のバージョンである。監督は「スタントマン(1980)」以来、14年ぶりにメガホンをとるリチャード・ラッシュ。ビリー・レイの原案を、彼と「隣人」のマシュー・チャップマンが共同で脚色。製作はバズ・フェイシャンズとデイヴィッド・マタロン。エグゼクティヴ・プロデューサーは「トゥームストーン」のアドリュー・G・ヴァーニャで、彼の主宰するシナージ・プロ作品。撮影は「美しき獲物」のディートリッヒ・ローマン。音楽はドミニク・フロンティア、美術はジェームズ・L・ショップが担当。主演は「パルプ・フィクション」のブルース・ウィリス、「愛人 ラマン」に次いで2作目のジェーン・マーチ。共演は「メル・ブルックス 逆転人生」のレスリー・アン・ウォーレンほか。

1994年製作/121分/アメリカ
原題:Color of Night
配給:東宝東和
劇場公開日:1994年11月12日

ストーリー

ニューヨークの精神分析医キャパ(ブルース・ウィリス)は、女性患者が彼のオフィスがある高層ビルから飛び下り自殺し、血の海に横たわる死体を見て以来、赤い色に拒絶反応を覚えてしまう。ショックから癒えぬ彼は、ロサンゼルスに住む同じ分析医のボブ(スコット・バクラ)を訪れる。彼はセラピー・グループの患者たちを紹介した。情緒不安定な女性サンドラ(レスリー・アン・ウォーレン)、潔癖症の弁護士クラーク(ブラッド・ダリフ)、被害妄想気味のケイシー(ケヴィン・J・オコナー)、妻子を殺された衝撃から立ち直れないバック(ランス・ヘンリクセン)、自閉症の少年リッチーの5人で、ボブはこの中の誰かに命を狙われていると告げる。数日後、その言葉通りに彼は何者かに惨殺された。同じ頃、キャパはローズ(ジェーン・マーチ)という少女と出会い、その謎めいた美しさにひかれる。一方、患者たちの願いで、彼は5人の治療を引き継ぐことに。事件を追うキャパの周囲には、姿なき殺人者の警告が発せられる。患者たちはそれぞれ秘密を隠しているようで、混乱するキャパはますますローズの怪しい魅力の虜になっていく。そしてまたもや、ケイシーが惨殺死体で発見された。キャパはボブのカルテから、ローズが多重人格者であり、全くの別人として患者全員と関係を持っていたことを知る。さらにリッチーとローズが同一人物である事が発覚。真犯人は彼女と近親相姦関係にあった兄デイル(アンドリュー・ロワリー)で、彼女と関係を持つ人々に嫉妬したゆえの犯行であった。彼は幼児期の性的虐待から近親同性愛者となり、ローズを男として愛したかったデイルは、彼女をリッチーという人格に仕立てていた。ローズは絶体絶命のキャパを救おうとして兄を殺す。抑圧が生んだ彼女の多重人格は姿を消し、キャパも赤い色が見えるようになった。

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スタッフ・キャスト

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受賞歴

第52回 ゴールデングローブ賞(1995年)

ノミネート

最優秀主題歌賞
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映画レビュー

4.0精神分析医の恐怖

2021年10月17日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

ブルースウィリス扮する精神分析医のビルキャパは、患者が自殺してショックを受け赤色がみえなくなっていた。さらには友人の分析医も殺された。ビルは自信を失っていた。精神科医は、患者も異常と紙一重だから恐いよね。それに殺人鬼が加わればなおさらだね。

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重

3.0 患者の1人、バック(ランス・ヘンリクセン)の言葉”name's ...

2018年10月30日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル
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kossy

3.5異常だからが理由というのはすっきりしない

2013年3月9日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

難しい

総合:65点
ストーリー: 55
キャスト: 70
演出: 60
ビジュアル: 70
音楽: 65

 数々の異常者を剃り揃えて総出演のこの物語は、異常なことばかりがあって正直理解しづらい。犯罪を追及した作品としてみるとたいしたことはない。異常者がいかに異常であるかということに焦点が当たっていて、それが明らかになるときにその異常さを視聴者が感じるという筋立てである。だがそれほど洗練された良い物語とも思えない。例えばローズがみんなと関係を持つような異常性を見せる。何故そのような異常な行動をとるのかと疑問に思ったとき、異常者だからで済まされてしまう。全ての行動の理由の帰結が異常だからでは納得しがたい。
 テレビ放送を見ると、かなり本編は編集されているようで、特に過激な場面は残念ながら編集されているようで、こちらのほうも堪能したとは言い難い。それでも「ラマン」以来ジェーン・マーチも見れたことだし、すっかりこのような役がはまっている彼女を、編集されていたとはいいつつ見れて良かった。

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