劇場公開日 1995年11月18日

「まいあみ刑事」バッドボーイズ 近大さんの映画レビュー(感想・評価)

3.5まいあみ刑事

2020年4月27日
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鑑賞方法:CS/BS/ケーブル、DVD/BD、TV地上波

楽しい

単純

興奮

アメリカにも“あぶない刑事”は居た!
マイアミ警察の名物コンビ、マーカスとマイクの活躍を描いた、ポリス・アクション第1弾。
それにしても、もう25年前とは…!
今年は17年振りの第3弾が公開され、レンタルも間近。
こうやってしっかり見るのは実に久し振り。レンタルやWOWOW放送などで何度も見たのに、覚えていたり所々忘れていたり。

話は単純と言うより、有って無いようなもの。
マイアミ警察から押収した1億円相当のヘロインが盗まれた。72時間以内の解決を命じられる。
犯人たちが身を隠した先に居合わせた目撃者の女を保護しながら、犯人を追う…。
何だか当初はもっと単純だったらしく、ドン・シンプソン&ジェリー・ブラッカイマーのPコンビに「こんなB級駄作など出来るか!」と脚本を床に叩き落とされたとか。
確かにホンは褒められたモンじゃない。
でも、それを補ったものが本作を快作にした。
即ち、主演スターコンビ、監督、見せ場たっぷりのユーモアとアクション!

マーティン・ローレンス、ウィル・スミス、共に本作が出世作。
当たり前だけど、二人共、若ェ~ッ!
マーティンはマーカス。妻子持ちで時々神経質だけど、熱血漢。
ウィルはマイク。プレイボーイでクールな俺様。
とにかくこの二人のやり取りが本作の最大の魅力と言っていいだろう。
ほとんど素と思えるくらいで、本作がその後の役のイメージを決定付けた。

他キャストでは、
目撃者のジュリー役のティア・レオーニが可愛い。脚線美が眩しい! ウザくて足手まといな役ではあるけど。
チェッキー・カリョ演じる犯人一味のボスはステレオタイプだが、警部ジョー・パントリアーノのキャラは好き。二人のやりたい放題に頭を抱えヒステリックだが、最後は二人に託す。ここら辺も『あぶ刑事』っぽい。

マイケル・ベイは本作で監督デビュー。
このデビュー作から彼のスタイルは健在…いや、確立された。
MV仕込みのカッコいい映像、編集、音楽…。
スローモーションも多用し、何より対象者を中心にカメラが360℃回る映像センスなんて、当時カッケェ~!と思ったもんだ。
そして、クラブでのアクション、白昼街中のチェイス・アクション、空港でのクライマックス・アクション…ドンパチ、爆発のアクションの連続。
これぞ、今も尚ハリウッド・エンタメ・アクションの第一人者である所以。

またこの頃から、荒唐無稽、リアリティー無し&無視、ツッコミ所多々のキングでもあった。
マイクが上着をはだけた半裸姿で疾走するシーンなど、アクションやカッコよさはキメてくれるが、キザっぽい。
マーカスがジュリーにマイクを名乗るハメになった件は笑えるが、コントみたいでもあり、時々笑いが脱線し過ぎ。
犯人一味は目撃者であるジュリーを消せばいいのに、何故か捕まえたのに殺さない。
他にも挙げたらキリは無く、故に作品自体や話そのものは支離滅裂で纏まりに欠ける。
それこそ本当に『あぶ刑事』や80年代のお気楽なノリ。

でも、いいのだ。
だってこれは、
ドン・シンプソン&ジェリー・ブラッカイマーPの王道エンタメ。
マーティンとウィルのバディ・ムービー。
そして、THEベイさんムービーなのだから!

近大