男装

解説

「小牧師(1934)」「乙女よ嘆くな」につぐキャサリン・ヘプバーン主演映画で、コンプトン・マッケンジー作の小説に基ずいて「幻の合唱」野グラディス・アンガーがジョン・コリアー及びモーティマー・オフナーと協力脚色し、「若草物語(1933)」「孤児ダビド物語」のジョージ・キューカーが監督に当たり、「男の敵」「俺は善人だ」のジョセフ・オーガストが撮影した。助演者は「アメリカの恐怖」「最後の駐屯兵」のケイリー・グランド、「私の行状記」「泉」のブライアン・エイハーン「脱線僧正」のエドモンド・グウェン、欧州映画に出演していたナタリー・ベイリー、映画初出演のデニー・ムーア等である。

1935年製作/アメリカ
原題:Sylvia Scarlett

ストーリー

シルヴィアはフランス人で裁縫師だった母を失ってからは、ろくでなしの父親ヘンリーの足手まといにならぬため、男装してシルヴェスターと名乗っていた。ヘンリーは知り合いになったイカサマ師のウリーと相棒となり世刈らぬことを働いて暮らしたが、あるひシルヴェスターの失策から、にっちもさっちも行かなくなった。モンクリーはウォルタス卿の女中になっているモーディーを訪ねて食事なりともありつこうとした。モーディーは女優志望だったので、ヘンリーは歌劇プロデューサーに化けて言った。そして結局モーディーの御金を資本に、4人は田舎廻りの小劇団を組織して巡業することとなった。ある街で彼らはマイケル・フェーンと知り合った。シルヴィアはフェーンに恋をしたが、彼は少年として遇するので、意を決して女の衣装を盗んでシルヴィアはフェーンのアトリエを訪れた。ところがフェーンはリリィという昔馴染みのロシア女に操られてシルヴィアを少女扱いにするのだった。一方、モーディーに深く想いをかけているヘンリーは、嵐の夜逃げ去ったモーディーを捜そうとして、断崖から落ちて死んでしまった。リリィはフェーンとの仲がうまくいかないのと、寄辺ない身の上を悲観して入水したが、シルヴィアは彼女を救った。そしてフェーンにかくと急報し、フェーンと共に戻ると、かねてリリィに岡惚れしていたモンクリーは人事不省の彼女を乗せたまま、自動車で逃亡した。フェーンとシルアは2人を追い、ロンドンへ行く列車上で、はしたなくもリリィとモンクリーが同車していることを気づいた。その場になって、シルヴィアはフェーンがリリィを愛し続け、フェーンはシルヴィアがモンクリーと恋仲であるとばかりに誤解していたことが初めてわかったので、あらためてシルヴィアもフェーンも、互いに愛しあっていることを告白して、リリィをモンクリーに託したまま、2人は列車を降りて幸福を求めるべく出発した。

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映画レビュー

3.0キャサリン・ヘプバーンが男装する映画

2022年7月31日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

キャサリン・ヘプバーン主演の初期作なので、けっこう若いケイトが見られる。
共演はケーリー・グラント。

この映画タイトル『男装』は、ある事情からキャサリン・ヘプバーンが男装する物語だからであるが、彼女の場合、背丈が170以上あって短髪の男装も似合う女優であり適役。
男装してキリッとした印象は流石である。

物語は、マルセイユに住んでいる娘が母親を亡くしたが、父親の賭博に金使い込みをしたことから夜逃げせざるを得ず、「父親と娘だと見つかる…」ということで娘シルビアが髪を切って男装し、シルベスターと名乗って夜逃げ。
ロンドンに逃げる父娘は、道中、モンクリー(ケーリー・グラント)と出会って、3人は金儲けを企みながら一緒に行動するのだが……といった展開になる。

個人的にキャサリン・ヘプバーンは大好きなので「彼女の姿を見ているだけで幸せ」なのだが、この映画はなんだか微妙な脚本・描き方なので、微妙な感じだった。
いろんなエピソードが繰り広げられるので飽きることは無いが、それらが断片的な感じに見えるのが惜しい気がした。
監督もジョージ・キューカーなのに、不発作となってしまった感じ。

まぁ、ケイトの出演作が見られたので、OKとするしかないかなぁ……(^^;

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たいちぃ
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