劇場公開日 1976年9月18日

「凡人であるということ。」タクシードライバー Noriさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0凡人であるということ。

2014年8月26日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

興奮

幸せ

何者でもない平凡なくらしに埋没していく日々。同僚は、自分が負け犬であることを認め、あまり考えずに生きろ、と。
それでも、何かを為したい、と模索するトラビス。
ベトナム帰還兵、それに起因する(と思われる)不眠、精神の瓦解、社会的孤立。

春を売る、12歳半の少女アイリスとの出会い・邂逅。そして、物語は想定外の結末に向かい加速していく。
それは、トラビスが、アイリスが、望んでいたものだったのだろうか?

何かを為したい、でも、何もなし得ていない、という人間が私も含めて大半。
都市部における人間関係の希薄さは、各国の経済的発展に伴い、加速度を増している。
現在、そして、未来にも通じる処のある、息の長い作品。さすが名作と感じました。

Nori