アフリカ残酷物語 食人大統領アミン

劇場公開日:

解説

東アフリカのウガンダ共和国で、一九七一年に軍事クーデターを起こし大統領の座に就いたイディ・アミンの残虐行為を描く。製作はシャラド・パテルと「オリバー・ツイスト」のクリストファー・サットン、監督はシャラド・パテル、脚本はウェイド・ヒューイ、撮影はハーヴェイ・ハリソン、音楽はクリストファー・ガンニング。出演はジョゼフ・オリタ、ジェフリー・キーン、デニス・ヒルズ、レナード・トロリーなど。

1982年製作/イギリス
原題:Amin The Rise And Fall
配給:フォックス
劇場公開日:1984年9月1日

ストーリー

1971年l月25日、イディ・アミン(ジョゼフ・オリタ)は軍事クーデターを起こし、ミルトン・オボテを大統領の座から引きずり降ろすことに成功した。この政権交代によってウガンダ国内にも将来ヘの期待感が高まった。ことに左翼思想を持つオボテに不信感を抱いていた人々の間では、なおさらだった。ところが、アミンは世界でも有数の悪名高き独裁者と化し、あらゆる権力を欲しいままにした。彼はケニアがイギリス統治下にあった頃、英国王室付きのアフリカ・ライフル銃隊に所属していたが、植民地政策に抵抗する民衆の殺害を実行した張本人だった。ウガンダ国民のアミンに対する期待は裏切られていった。彼は反抗分子を容赦なく投獄した上、裁判もせずに処刑していく。また彼は処女をレイプし、黒人と白人の女性とトリプル・セックスを夜毎くり返すだけでなく、人肉も食べる野蛮人でもあった。アミンは、キリスト教会がウガンダを回教国に改宗しようとする計画を脅かす存在だったことから、同教会への弾圧を開始、英国教会大司教ルウムを逮捕し、自動車事故に見せかけて殺害した。その他にも、白人ジャーナリスト、アジア人、学生、公務員、政治家などの国外追放を推し進めた。そんな状況下で起きたエンテベ空港事件は、アミンの政治生命の一つの転機となった。タンザニア軍と反アミン勢力(ウガンダ解放国民戦線)が連合し、アミン打倒の戦いののろしを上げたのである。大統領の座にあること8年、血と残虐に彩られたアミン政権も、壮絶な戦いの未、連合軍によって遂に最期の時を迎えた。血の粛清によって最高権力者の地位につき、悪の限りを尽くしアミンも、息をひきとった。

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スタッフ・キャスト

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映画レビュー

3.5タイトルで損してます

2014年1月22日
フィーチャーフォンから投稿
鑑賞方法:TV地上波、映画館

怖い

ウガンダのアミン将軍は「自由」と「解放」を掲げ、軍事クーデターを起こし政権を奪取する事に成功。
自ら大統領へと就任したアミンは、自由解放路線を信じた国民の支持を得て、反対派の虐殺を開始する。
最初は順調に政策を打ち出していたアミンだったが、イギリスやアジアから非難が集中し始めた。
彼は、そうした国々と一方的に国交を断絶。
そして、言う事を聞かない仲間ですら、始末して行くのだった…

「DVDにならない病んだ映画シリーズ」の3本目は、邦題で大きな損をした作品をチョイスしました。

モンド映画の流れを汲んだ「食人族」のヒットにあやかって付けられた邦題のせいでゲテモノ映画として、いまだに勘違いされている本作ですが、中身はウガンダを6年に渡り支配し続けた独裁者アミンの動向を余すところなく伝えた実録映画なんです。

撮影や編集に素人臭い点はありますが、とにかく、適当な思い付きで政策を打ち出したり、個人的な願望で国民の利益を奪い取ってしまう幼稚なアミンに腹立つ事請け合いの映画でして、彼の存在に着目すると非常に楽しめる作品であります。

人種差別を徹底的に行い、アラブ人やユダヤ人を強制排除。

気に入らない国や、一言でも異論を唱える国とは、一方的に外交を断絶していきます。

外国人が所有していた財産や店を適当に部下へと配分し、利益還元を完全無視。

当然、ウガンダ紙幣は紙くずとなり、世界経済から孤立します。

外貨を獲得出来ないウガンダは偽札を製造。

国民生活はますます疲弊していきます。

また、私生活も無茶苦茶で、結婚式を挙げたばかりの新婦をパーティー会場で見初めてレイプしようとしたり、レース会場に来ていた10代の娘を5番目の妻にしたりと、やりたい放題。

下半身に正直者なんでしょうが、不誠実な振る舞いに呆れて何にも言えません。

まるで中二病を患っているとしか思えないこんな輩が、現に国家のトップに居たのですから恐ろしい。

「自由解放」とうまいこと言って、政権とったら好き勝手し放題。

まさに万死に値するポンコツ野郎です。

因みに、監督のS.パテルには、これまた一部の者には堪らない魅力作「キリマンジャロの悪魔」を監督したラジュ・パテルという息子がおります。

親子共々暗黒大陸アフリカを舞台にした実話を映画化。

実に素敵な2人です(笑)

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かもしだ