劇場公開日 1996年6月15日

「同性愛者の司祭の信仰と欲望の自己葛藤の真面目な映画」司祭 Gustavさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5同性愛者の司祭の信仰と欲望の自己葛藤の真面目な映画

2021年2月5日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

ロンドンの下町の貧しい地域の司祭として赴任した若き青年の信仰と欲望の自己葛藤映画。そこから生まれる時代の正義を見詰めた真面目な作品。同性愛者故に地域の人達から反発を受けるが、主人公に自責の念がそれほど感じられない点は、流石イギリスという国を表している。近親相姦に苦しむ女子高校生を救おうとして救いきれない司祭の限界と、自分の努力が正当に評価されないジレンマが交差する。地味な映画だが、ヒッチコックの「私は告白する」と類似するところもあって考えさせられた。

Gustav