劇場公開日 2016年4月16日

「朝のナパーム弾の香りは格別だ」地獄の黙示録 活動写真愛好家さんの映画レビュー(感想・評価)

5.0朝のナパーム弾の香りは格別だ

2023年6月10日
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怖い

興奮

ベトナム戦争の狂気を描いたという点ではマイケル・チミノ監督の「ディア・ハンター」と並ぶ金字塔‼️この作品は撮影中の様々なトラブルから伝説に包まれたような作品で、キャスティングの難航、台風直撃、アメリカ軍の協力拒否、長期のフィリピンロケによる病気の蔓延、私財を投じたコッポラ監督の破産など、そのあまりのパニックぶりは本編と同じくらい有名なメイキング「ハート・オブ・ダークネス」が製作されたほどで、そちらも必見の作品になってます。その撮影中の数限りない障害が、映画に異様なまでの迫力をもたらしており、ワーグナーの「ワルキューレの騎行」をバックにしたヘリ部隊の襲撃や、ドアーズの「ジ・エンド」を暗殺シーンに使用したりと、コッポラ監督の天才的なセンスが冴え渡って、一瞬たりとも目が離せません‼️映画史上No.1の呼び声高いあの作品に続くコッポラ監督とマーロン・ブランドのコンビぶりも素晴らしいのですが、それを凌ぐ圧倒的な存在感を示したのがキルゴア中佐を演じるロバート・デュバル‼️ベトナム戦争の狂気を体現したこのキャラクターのセリフ "朝のナパーム弾の香りは格別だ" は映画の歴史に残ると思うし、爆撃中、他の兵士全員が地面に伏せている中、ひとりで仁王立ちしているシーンとか、あまりにインパクトが凄すぎて夢に出てきそうです‼️出てきました、実際‼️ちなみに前述のキャスティングの難航では当初、マーティン・シーンの役にクリント・イーストウッド、マーロン・ブランド演じるカーツ大佐にスティーヴ・マックィーンが交渉されてたみたいです。今にしてみればマーティン・シーンとマーロン・ブランド以外考えられませんが、ひょっとするとマックイーンとイーストウッドの初共演が実現していたかもと思うと、何ともいたたまれない気持ちです‼️そういう逸話も含めてハリウッドの伝説と化した作品です‼️必見‼️

活動写真愛好家
CBさんのコメント
2023年6月27日

まさに「狂気」ですよね

CB