劇場公開日 1970年8月1日

「メジャーリーグ2もそうだがこれも続編としてそれほど悪くない」続 猿の惑星 野川新栄さんの映画レビュー(感想・評価)

3.5メジャーリーグ2もそうだがこれも続編としてそれほど悪くない

2023年9月14日
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鑑賞方法:DVD/BD

悲しい

怖い

知的

前作から約2年
70年公開作品
過去数回鑑賞
監督は『ダーティーハリー2』のテッド・ポスト
脚本は『0007 ゴールドフィンガー』『じゃじゃ馬ならし(1966)』『猿の惑星 征服』『オリエント急行殺人事件(1974)』のポール・デーン

Wikipediaによるとかなり紆余曲折の末に完成したようだ
テイラー役のヘストンが続編制作に反対し交渉の結果出演することになったが本人の希望で出番は極力少なめに
脚本も監督とフランシスカスによってだいぶ変更されたという

冒頭前作の終盤のシーンから

あてのない旅を続けていたテイラーとノバ
テイラーは岩場で突然消えてしまう
行方不明になったテイラー隊のロケットを捜索に基地を飛びだった宇宙飛行士のブラントはテイラーたちと同じコースで同じように猿が支配する未来に来ていまう
隊長のマドリックスに先立たれ途方にくれるブラントだったがひとりぼっちのノバと出会う
テイラーの手がかりになると知りブラントはノバと一緒に猿のコミュニティに
ジーラと出会ったブラントは禁断の地に向かった
猿たちの間では強硬派の軍人ゴリラたちの発言力が増し不足がちな食料確保を目的に禁断の地の侵略を推し進めることに

廃墟化した地下鉄の奥で隠れるように生きてきたテレパシーでコミュニケーションする未来の人たち
立派な顔はマスクでマスクを脱ぐと頭部全てケロイド状態
リアル被爆星人
コバルト爆弾のミサイルを神のように崇め奉っているが戦後から今の今まで歩んできた現代人に対する皮肉にも感じる
超能力に特化して戦闘力はほぼない
超能力学園Zのようなエッチな展開はない

最後のミサイルのボタンは皮肉にもタイラーが押すことになる

公開時は前作もあってか興行的には大成功
しかしいまどきのレビュアーの評価はすこぶる悪い
自分はそれほど悪いとは思えない
70年制作を考慮すれば娯楽映画としては良作の部類
これを駄作認定すると3作目から観れない
自称会計士の映画論評を読んだが気になるという全てはとても些細なことでメディアが取り上げるようなわかりやすい派手なしくじりではなかった
映画を楽しむにはある程度バカな方が良い
中途半端に頭が良いとネガティブ思考になりがちだ
自分はバカで良かった
続編の映画なんて第一作より面白い作品はとても稀なわけでこの作品も例外に漏れず前作を超えることはできなかったが駄作と切り捨てるわけにはいかない

エンドロールが短く無音なのが良い

配役
テイラー隊の隊長で唯一生き残った宇宙飛行士のジョージ・テイラー大佐にチャールトン・ヘストン
行方不明になったテイラーを捜索にやってきた宇宙飛行士のジョン・クリストファー・ブレント少佐にジェームズ・フランシスカス
退化した未来の地球人でテイラーのお気に入りのノバにランダム・ハリソン
猿の世界の学者のジーラにキム・ハンター
ジーラの夫なコーネリアスにデイヴィッド・ワトソン
猿の世界の学者で権力者のザイアスにモーリス・エヴァンス
猿の世界の軍部の隊長のアーサスにジェームズ・グレゴリー
ブレントの上司の宇宙飛行士のドノバン・マドックスにトッド・アンドリューズ

野川新栄