カンフー・カルト・マスター 魔教教主

劇場公開日:

解説

『スウォーズ・マン』(映画祭上映のみ)で知られる香港のベストセラー作家カム・ヨンの原作『倚天屠龍記』を映画化した武侠活劇(伝奇アクション)シリーズの一編。監督は「ゴッド・ギャンブラー」シリーズや前作「男たちの挽歌4」など、スプーフやパロディ・コメディで名を馳せるバリー・ウォン。製作はリー・リンチュイ(主演のリーの変名)、エグゼクティヴ・プロデューサーは「男たちの挽歌4」のチャールズ&ジミー・ヒョン、撮影は黄仲標、音楽はジョゼフ・クー、美術はマク・シウチョン、武術指導は出演もしている「九福星」のサモ・ハン・キンポーがそれぞれ担当。主演は「格闘飛龍・方世玉」のリー・リンチェイ。共演は「ゴッド・ギャンブラー 完結編」のチョン・マンとバリー・ウォンの秘蔵っ子とも言うべき「男たちの挽歌4」のチンミー・ヤウ、「黄昏のかなたに」のリチャード・ウンなど。

1993年製作/105分/香港
原題:倚天屠龍記之魔教教主 The Evil Cult
配給:ツイン
劇場公開日:1995年11月3日

ストーリー

元代。モンゴル民族が中国全土はじめアジア全域を支配したこの時代、最強の魔力を秘めた伝説の宝刀、倚天刀と屠龍刀をめぐり、全中国の武道家たちは争いを続けていた。すなわち、少林寺・武当・華山・峨眉・昆侖・空同の六大派、ペルシャを拠点に領土奪還を図る明教であった。その中で、金獅毛王ツェ・シュンは武当の一門のチェン・ツイサンと義兄弟の契りを交わす。ところがツェは配下のシン・コンに裏切られ妻子を殺されたのに逆上、六大派から屠龍刀を奪い、復讐を遂げた後、身を隠した。このためチェンは妻で白眉魔王の娘ヤン・ソウソウ(チョン・マン)と幼い息子を連れ逃亡の身に。師匠で武当の老師チャン・サンフン(サモ・ハン・キンポー)のもとへ100歳の生誕祝いに訪れたが、そこでツェを敵と狙う六大派の手先の者に息子を奪われる。彼らは秘拳“玄暝神掌”をモウケイに食らわせて逃げた。老師のもとへ身を寄せた親子に、六大派が大挙して押しかけ、ついに父は義理のために自害、母はモウケイにその場にいた5人の顔をおぼえさせ、復讐を誓わせてから夫の後を追った。-それから8年後。命は助かったが、呪いのため武術は使えない体のまま、件の子モウケイ(リー・リンチェイ)は成長し、青年となった。親代わりの老師は彼に、かつて彼に挑んで来た少林寺の秘法“九陽神功”を習得した男だけがモウケイの体を救えると教える。その矢先、モウケイは武当の跡継ぎで彼とは幼なじみのいとこ、スン・チンス(イー・シン)の挑発に乗って争い殺されかける。そこへ明教の魔王の下女を名乗る謎の娘シアチウ(チンミー・ヤウ)が現れ、窮地を救うが、スーは2人を谷底に追い落とす。ところが、その谷底にいたのが、“九陽神功”を習得した男だった。男は老師を倒すため、モウケイに“九陽神功”を注入、彼を従わせようとするが、今やモウケイも彼と互角の力を持つ超人に変貌していた。シアチウを連れ、モウケイは祖父白髪魔王のいる明教のもとへ赴く。折しも、六大派と明教は大激戦の最中。乱軍の中をくぐりぬけ、地下宮殿に入った2人はそこで争いの原因を引き起こしたシン・コンに会う。実は彼こそ元朝と結んで暗躍するすべての悪事の元凶と知った怒りのモウケイの一撃を食らいシン・コンは逃れ去る。さて白髪魔王とその盟友青蝙魔王ワイ(リチャード・ウン)は追い詰められていたが、駆けつけたモウケイは絶対的な力で双方を圧倒、真実の敵はシン・コンと教え、調停する。新たに明教の教主となったモウケイは、世界制覇の野望のもと宝刀奪取に乗り出したシン・コンらを操る指令者、元の皇帝の娘ミン・チャオ(チョン・マン=二役)と対決する。老師のもとへ戻ったモウケイは、ミンに抱き込まれたスンとともに現れた、“玄暝神掌”の使い手の二人組と戦い、見事復讐を果たす。ミンは人質として拘束した六大派の首領たちの命を救いに宮中に来るようにとモウケイに言い残し、去って行くのだった……。

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スタッフ・キャスト

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映画レビュー

2.5リー・リンチェイの新たなる魅力?

2024年4月30日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

楽しい

単純

萌える

努力家で、生真面目で、誠実で、清廉潔白で、優しくもあり、でも悪は許さないというジェット・リー氏の私のイメージがぁ!!!!!
 リー氏の映画は『ワンスアポン・ア・タイム・イン・チャイナ』『ラスト・ヒーロー・イン・チャイナ』『ドラゴン・キングダム』『ウォーロード』『エクスペンダブルズ』『海洋天堂』『ドラゴンゲート』くらいしか観たことがないのだけれど。

そんなイメージを覆させられる役を、”魅力””芸の幅”と見るか、荒唐無稽なる珍品と見るか。

サモ・ハン・キンポー氏との初共演と聞き、どんな化学変化が起こるかと楽しみに鑑賞。

えっと…。

漫画の映画化とな。
しかも、最初からとか、ダイジェストではなく、構想・三部作の中の真ん中を映画化したとか。
だから、冒頭は粗筋を手短に巻き巻きで説明。
何のことやら呆気に取られる。覚えきれ~ん!!!
 要は、ドラゴンボールみたいなアイテムを巡っての攻防らしい。そこに、敵討ちも絡むのだが、そんな単純な筋ではない。主人公の成長譚でもあるが、そういうすがすがしさ?もあるが、それだけでは語り切れない。
 う~ん。アイテムを手に入れたって、それを使いこなせるかはなた次元のちがう話なんではないかい?この冒頭でも、老師に「お前はこの剣(アイテム)にふさわしくない」って取り上げられているし…。権力とか名声を欲しがるのはどの民族も一緒なのねと思いつつ、話が進む。

しかも、冒頭展開の中で主人公たる少年が”呪い”を受ける。敵対勢力からだけではなく、両親、特に母からの呪い…。母はそれを呪いとは思わず、母自身の願いや、生きる上での”金言”と思っているところが恐ろしい…。

という。とんでも設定で始まる物語。
だが、少年が、リーリンチェイが演じられる年齢になってくると…。

この映画を撮った時期、リーリンチェイ氏はアラサーティ。
だのに、ハイティーンエイジャー(思春期)から演じられる。それが、けっこう様になっていたりして…。いじめられっ子・パシリみたいな設定にも興味がそそられ…・

そんなドタバタと、ワイヤーアクションと言うより特撮か?というような展開が炸裂。
いじめられっ子のリー・リンチェ氏。潜在能力を封じ込められている設定。

突っ込みどころ満載の、怒涛の展開。
そういうのがお好きな方々にはお薦めの1本。
リー氏も演技の幅が広がっているようにも見えるのだが、怒涛の展開の中に埋もれてしまって…。

突っ込みどころが多すぎて、万人には勧められない、ある意味コアなファンのための映画。

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とみいじょん

3.0久し振りの鑑賞は初見とは印象が違って居て・・・!?

2023年5月31日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

1993年 「元龍」(洪金寶)演員・動作導演、「一小福」作品。

直前に観た、同じく「ジェット・リー」の主演作で同年公開の『マスター・オブ・リアル・カンフー大地無限』でジェットが演じた「張三豊」を今度はサモが!しかも年齢は100歳!?

サモの太極拳(張三豊が開祖!)が観られたのは好かった!六大派のコレクション性は観ていて楽しい!もっと丁寧に描いてくれれば・・・!?

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チェンターテイナー元締
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