劇場公開日 2005年10月28日

「V6狂騒劇」ホールドアップダウン 近大さんの映画レビュー(感想・評価)

3.0V6狂騒劇

2018年11月28日
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鑑賞方法:DVD/BD

笑える

楽しい

2003年の『ハードラックヒーロー』に続く、SABU監督とV6のタッグ作。
SABU監督作と言えば、最近は人間ドラマも多いが、初期の頃は、登場人物に次々災難やトラブル続き、走って走って走る疾走感溢れるエンターテイメント。本作もそれ。

V6がそれぞれ演じるのは…
サンタの格好をした2人組の銀行強盗。(井ノ原と三宅)
ストリート・ミュージシャン。(岡田)
ちょっとあぶない刑事コンビ。(坂本と長野)
人生に絶望している元牧師。(森田)
2人組銀行強盗の凡ミスから、転がるように話が展開していく。

強盗で手に入れた金をコインロッカーに隠そうとするも小銭が無く、ストリート・ミュージシャンから奪う。
ストリート・ミュージシャンに追い掛けられ、鍵を落とす。
鍵を拾ったストリート・ミュージシャンは刑事の車に跳ねられ、鍵を飲み込んでしまう。
警察に連行された2人組強盗の一人は女性警官と恋に落ち、逃走する。
刑事コンビの一人が誤って署長を撃ってしまい、逃走する。
意識不明のストリート・ミュージシャンは元牧師のトラックに乗せられ、カチンコチンに。元牧師はある場所に向かう。
刑事コンビが後を追う。2人組強盗も後を追う…。
…と、まあ、話の展開を整理するのが大変なくらい、色々な事が起こりすぎ。
でも、テンポ良く、シュールでクスッと笑え、予測不可能で飽きはしない。
…終盤までは。

終盤、全員がある場所に集う。
突然ホラーチックになったかと思えば、全員入り乱れての大乱闘。
何だか急に失速し、意味不明。
色んなジャンルをごちゃ混ぜし、一応最後はハッピーエンド風に迎えるけど、最後まで前半の勢いのまま突っ走って欲しかった。

鬼才SABU監督作でもあり、V6のアイドル・ムービーでもある。
V6は一癖ある登場人物をそれぞれ快演。
中でも、岡田クンの扱われ方が酷くて笑える。ある意味、一番美味しい役柄だったけど。

併せて『ハードラックヒーロー』も簡易レビュー。(検索しても作品タイトル無し)
八百長試合で買ってしまい、ヤクザや警察から追われる6人の逃走劇。
よりSABU監督らしい作風の小粋なクライム・ムービー。
採点★★★

近大