劇場公開日 2005年10月8日

「人の痛みに対する想像力が足りな過ぎる…」スクラップ・ヘブン live_at_luxorさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5人の痛みに対する想像力が足りな過ぎる…

2009年10月23日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD、TV地上波

悲しい

楽しい

たまたま夜中にTVで放送してて観ることができたのですが、
日本映画にありがちな聞き取りづらいトーンの台詞が所々にあって
直後に大音量のシーンがあったりと、深夜だけに音量調節に困りました…(泣)
この作品はDVDでじっくり観るのをお勧めします。

と、余談はさておき・・・

本編の感想はというと、期待通りの大満足。

オダギリジョー、加瀬 亮、栗山千秋、柄本 明と、好きな役者さんが何人も出ていて
前から観たかった作品だったので偶然TVで観られたのはとてもラッキーでした。
ちょうど同じ日のゴールデンで某大ヒット作品を放送していて
自分的には少々ゲンナリさせられていたので、それも手伝っての好印象です。

色々な形で社会から疎外感を感じる3人の若者。
1つの事件を接点に、偶然の再会から物語が進展し始めます。

トイレの落書きを使った復讐代行…
依頼者がいてターゲットがいる。初めは軽いノリで行われていた行為。
世間への苛立ちを束の間解消する格好の手段となっていました。

それがいつしか自らの不満の対象へと繋がり始め、深みにハマっていく…

「全てを消したい…」

3者3様にそれぞれが見つけた答え。向かう先は…

昨日から今日にかけて偶然続けてみることになった邦画3本。
それぞれ立ち位置が全く異なった作品でとても印象的です。

・事実を記録して多くの人に伝える手段
・社会へのメッセージを訴える媒体
・売れる題材を拾ってきて収益を得るツール

好き嫌いや良い悪いは抜きにして、これが映画なんだとも思います。
作り手側がどこまで意図しているかは分かりませんが、端々までの役者さんの演技や
作品の細かなディテールにその辺は出るんだなーと実感しました。
熱く作ってる作品は末端までしっかり熱いんです。そしてその逆もまた…

思いもよらず好対照な作品に出会えたことに感謝です。

※他サイトより転載(投稿日:2008/02/02)

live_at_luxor