キスとキズ

劇場公開日:

解説

TV朝日『獣戦隊ガオレンジャー』のガオイエロー役などで俳優としても活躍する若手監督・堀江慶が贈る、ビター・スウィートな青春映画。地方の港町を舞台に、そこで生きる若者たちの心のゆらめきを繊細に描き出す。出演は、高野八誠、市川実和子、須賀貴匡。

2004年製作/101分/日本
配給:フューズ
劇場公開日:2004年10月30日

ストーリー

とある港の近くに住む、小説家を夢見る青年・香坂俊(高野八誠)。昼は被り物で宣伝用ビラ配りを、夜はコンビニでバイト生活をおくる、俗に言うフリーターだ。元彼女さとみ(福澄美緒)は、数年前に東京にあこがれ、反対していた香坂を振り切って上京した。それ以来、香坂は仕事もまともに続かず、転々と職を変わっては酒浸りとなっているのだった。コンビニのバイト仲間である桜井(水橋研二)の送別会の帰り、酔っ払った香坂は足をふらつかせての帰宅途中、港付近を通りかかる。と、突然悲鳴が聞こえ、一人の女性が二人組の男に襲われかけているところを、偶然にも助ける。これが夏希(市川実和子)と香坂の出会いだった。しかし、名前をお互い名乗るだけで、その場は夏希のお礼の言葉だけで、二人は別れた。夏希を忘れきれない香坂は、出会ったところで再会を期待するが、逢えることはない。被り物のバイトで知り合った中国人不法滞在者のロンファー(翁華栄)と香坂は、悩みも打明ける友人関係にあった。夏希と香坂は再会するが、そこは意外にも…。一方、香坂の身体は日々不調を訴えるようになってきた。香坂の叔父の泰三(寺島進)は、東京でヤクザをやっていて、片や風俗店も営んでいる。泰三は田舎に戻り、一風変わった飲み屋を経営し始めた。香坂の父の春夫(平泉成)も東京で政治家になり、息子との交流はあまりない。香坂は、常に自分の存在感に疑問を感じていた。夏希と再会したことで、香坂は人生の転機を感じるようになる。ロンファーは、実は被り物のバイトの他にもうひとつの仕事がある。中国人マフィアとの繋がりでできた、ある裏家業が。これがのちに、香坂と夏希が巻き込まれていく運命の一触即発へとつながるが……。

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