「単品では若干駄作。でもオトナ帝国から続けて観ると清涼剤。」映画 クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ栄光のヤキニクロード 真中合歓さんの映画レビュー(感想・評価)
単品では若干駄作。でもオトナ帝国から続けて観ると清涼剤。
アマゾンプライムでクレしん映画が14日までと尻、現在クレしん映画踏破中で尻。
そして現在二本目のヤキニクロード!
初っ端に観た『嵐を呼ぶジャングル』が神過ぎたものですから、確かに面白かったかどうかで言えば数段落ちるのは事実。
しかし、本作は各方面でも言われている通り、良い意味でTVスペシャル的で、何度も楽しむいわば”スルメ映画”なんだと思います。
クレしんの、特にクレしん全盛期の90年代末期頃の空気感がまだ残っていて、ラスト新幹線で帰る辺りの哀愁なんかがもう最高。
物語は確かにメチャクチャなんですが、そもそもクレしん映画のストーリーに辻褄を求めている時点でナンセンス。
本作は要するに野原一家の大冒険を”純粋に単純に”描きたかったのだろうと思います。なので、そこに過剰な”家族愛”のようなものも無ければ、ひろしの過去がどうだのみさえとの出会いがどうだの、しんちゃんの更に幼少時代がどうだのとかは絡んでこないんです。
本当に純粋に単純に、野原一家ファイヤー!!これが本作の骨なんです。
だから「ちょっと野原一家が見てえなあ~」と思ったぐらいの触手で触る映画なんです。そういう意味でも、良い意味で少しTVスペシャルなのかな。
ただ、タイトルに関しては焼き肉が前面に出すぎじゃねえか?という意見も少し分かる(笑)。しかし、じゃあ熱海にするかと言われてもそこまで熱海が前面に出ていたわけでも無い。
そもそも野原一家の冒険ファイヤー!がメインなので、焼き肉という要素自体が後々に決まったんじゃないかなと。
それと、春日部の皆は洗脳されていたわけではないので、皆が素であのような態度を取っていたのだという事実が、どうしてもモヤモヤ感を残さざる得ない(笑)。
その辺はあえて水島努監督が選んだのだろうが、う~~んただ変なモヤモヤを残しているだけのような(笑)。
追伸:男装みさえ可愛すぎ