林檎のうさぎ

劇場公開日:

解説

腕白な幼稚園児とその家族の絆を描いたハートウォーミング・コメディ。監督は「J・MOVIE・WARS」シリーズのプロデューサーとして活躍している小林広司で、この作品で監督デビューを飾った。同じく「J・MOVIE・WARS」のプロデューサーをつとめる仙頭武則による原作を、小林自身が脚色。撮影を「タイム・リープ」の芦澤明子が担当している。主演はオーディションで選ばれた上野雄大。

1997年製作/92分/日本
配給:ビターズ・エンド
劇場公開日:1997年7月26日

ストーリー

幼稚園児・雄大の家族は、外国航路の船長をしてあまり家にいないお父さんと、ひとりで家をきりもりしているお母さん、しっかり者の小学生のお姉ちゃんの4人。元気で腕白な雄大は、毎日のように問題を起こしては園長先生やお母さんに怒られているが、反省している様子は見られなかった。そんな雄大が唯一活躍できる運動会のシーズンが近づいてきたが、彼の何よりの楽しみはお母さん特製のお弁当で、中でも彼の一番のお気に入りはうさぎの形をした林檎である。ところが、運動会を前にお母さんが体調を崩してしまった。雄大はお母さんの病気が治りますようにと願いをこめて照る照る坊主を作るが、前日になってもお母さんの具合はよくならない。しかし、お母さんは無理をして夜中にお弁当を作り、早朝にお姉ちゃんが林檎のうさぎを作ってくれた。運動会当日、雄大は応援に来たお姉ちゃんとお弁当を広げたが、お楽しみの林檎のうさぎは茶色く変色してしまっている。それでも雄大はお弁当をたいらげた。フォークダンスの時間、ひとりぼっちの雄大は、園長先生からお姉ちゃんと踊るように言われるが、練習をしていないふたりは踊ることができない。それまでお母さんが来られないことを我慢していた雄大は、そのことでついに泣き出してしまった。いよいよ運動会も佳境に入り、最後の種目のリレーでアンカーをつとめた雄大は、1着でゴールする。家に帰った雄大とお姉ちゃんは、その夜、少し具合の良くなったお母さんに、昼間の雄大の活躍ぶりを語って聞かせた。翌日。いつも通りに幼稚園に行った雄大は、うさぎたちを檻から出してしまう。元気に庭を駆け回るうさぎたちを見て雄大は大喜びだったが、園長先生にまたもや大目玉を喰らった。

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