泣き虫しょったんの奇跡

劇場公開日:

泣き虫しょったんの奇跡

解説

「青い春」「ナイン・ソウルズ」「I'M FLASH!」などでタッグを組んできた豊田利晃監督と松田龍平が、棋士・瀬川晶司五段の自伝的小説「泣き虫しょったんの奇跡」を映画化。おとなしくて何の取り柄もなかった「しょったん」こと瀬川晶司は、将棋で初めて周囲から認められたことをきっかけに棋士の道を目指す。ライバルや師匠との出会いを経て着々と実力をつけた彼は、プロ棋士の登竜門である奨励会に入会。しかし「26歳までに四段昇格できなければ退会」という規定へのプレッシャーに負け、退会を余儀なくされてしまう。大きな挫折を味わい絶望に打ちひしがれる晶司だったが、将棋を愛する気持ちや仲間たちに支えられ、再びプロ棋士を目指すべく立ち上がる。松田が主人公の瀬川晶司を演じ、共演にも永山絢斗、染谷将太、妻夫木聡、松たか子ら豪華キャストが集結。

2018年製作/127分/G/日本
配給:東京テアトル
劇場公開日:2018年9月7日

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(C)2018「泣き虫しょったんの奇跡」製作委員会 (C)瀬川晶司/講談社

映画レビュー

4.0豊田監督が撮る運命だった作品

2019年2月23日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

泣ける

笑える

奨励会にいたこともある豊田利晃監督が、一度は奨励会で挫折しながらも、アマチュアからプロになるという異例の道を切り開いた男の実話を映画化する。このこと自体にものすごく濃いドラマがある。本作は豊田監督が作るべきだったろうし、それが運命だったんじゃないかと思わせる。
将棋の対局を映画で魅力的に描くのは難しいことだと思う。「3月のライオン」では望遠を使って次の一手を考え抜く棋士たちの表情をクローズアップで捉えたが、本作ではそういう過剰な演出はない。しかし、淡々としながら緊張感のみなぎる対局をリアリティ重視で描いている。

好きなことを仕事にできるのは幸せだが、そこに至る道は苦難の連続だ。豊田監督も「将棋を憎んでいた」と語っていたが、好きなものだからこそ、つらくなる。奨励会を辞めて、従来の道が閉ざされても、好きなものを諦めなかった瀬川はそれだけですごいことだと思う。
映画は、瀬川のキャリアを通じて旧来の価値観に固執する業界への批判も忘れていない。将棋への愛を失っていないからこその豊田監督の愛ある批判だ。

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杉本穂高

4.0感動実話の裏に、旧態依然とした組織への批判的視点

2018年8月31日
PCから投稿
鑑賞方法:試写会

泣ける

笑える

知的

自身も奨励会に入ってプロ棋士を志した経験を持つ豊田利晃監督。見かけ上は単調な駒の差し合いの繰り返しである将棋の対局を、サスペンスとドラマに満ちた人間の生き様、人生の一大局面として情感豊かに演出している。盤の周りに円形レールを敷いて対局する二人をぐるぐるまわりながら撮影するショットなど、工夫に満ちた映像のアプローチでも楽しませてくれる。

松田龍平にはあまり感情を表に出さないキャラクターがよく合う。本作はタイトルにもある通り、「泣き顔」がある意味で目玉。これがなんとも味わい深いのだ。彼の演技幅の広さを感じさせる。

この感動実話の裏には、日本の古い組織に特有の、既得権を守る方向にはたらく閉鎖性、硬直性に対する批判的な視点がある。旧態依然とした将棋界のプロ昇格制度に立ち向かった側面もまた、この静かなドラマを盛り上げている。

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高森 郁哉

1.0良い話。だけど全く面白くない

2024年3月24日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

奨励会を退会せざるをえなかった瀬川が、特例としてプロ編入試験を受けプロになる。諦めなければ夢を叶える道がきっと拓ける。
にしても、全く映画が盛り上がらないのは何故なのか。

テーマ自体は、まぁ良いんじゃないだろうか。別に変な所はなにもない。
ストーリー自体は実話なんだから、文句をつけるつもりもない。難があるとすれば、演出と構成、この二点に尽きるだろう。
瀬川という棋士が存在している以上、プロになる結果は目に見えている。映画を結末、若しくは編入試験あたりから始められるダイナミックな構成のチャンスを、何故わざわざ外したのか。
物語の結末が見えている傑作はいくらでもある。「幸せの黄色いハンカチ」なんか良い例。ジャケットで盛大にネタバレをかましても、その感動は色褪せない。
「泣き虫しょったんの奇跡」にはそのポテンシャルがあったにも関わらず、あえて平坦な伝記展開を選んだ意図が不明だし、成功しているとも思えない。
また、プロの道を絶たれ再起するまでの流れより、奨励会の苦悩の方に描写が長くとられているのも不可解だ。

「泣き虫しょったんの奇跡」は多分しょったんという御輿を担いだものたちの映画なんだろう。隣に住んでる幼なじみ、担任の先生、家族、将棋を通じて出会った多くの人たち。
彼ら・彼女らが瀬川晶司という打ち手に魅せられ、瀬川の将棋を愛し、瀬川プロの誕生を夢見て応援する物語なのである。
そう考えればキャストの豪華さにも納得がいく。
だが肝心の御輿である瀬川の、どこにどう魅力を感じたのかが致命的に弱い。
セリフでなく映像で魅せられないのなら、別に映画である必要はない。

バランスの悪い構成と、映像的な魅力のなさ。
良かったのはイッセー尾形とカメラがぐるぐる回った対局、その二つくらいかな。

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つとみ

4.5ほぼ言う事なし

2023年7月4日
iPhoneアプリから投稿

主演の松田龍平さんをはじめ他俳優陣はほとんど知ってる著名な人ばかりで演技も良く脚本も素晴らしかったです。

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