劇場公開日 1983年12月10日

「星よ、導きたまえ‼️」里見八犬伝(1983) 活動写真愛好家さんの映画レビュー(感想・評価)

4.5星よ、導きたまえ‼️

2024年3月12日
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多分小学校の2年生くらいの頃でしょうか⁉️幼き日の私を夢中にさせてくれた深作欣二監督の伝奇ロマン‼️ある日、テレビをつけると真田広之さんの見事なアクションがキマッてる予告編が流れていて、無性に鑑賞意欲をかき立てられたのですが、父親に頼むも却下‼️意気消沈して近くの小さなレコード屋さんに行くと、なんと「里見八犬伝」のレンタルビデオがあったのです‼️早速レンタルして、その魅力の虜になったわけですが、記憶違いかもと思い、最近になって調べてみると、「里見八犬伝」という作品は業界初の劇場公開と同時にビデオ発売がされていた作品でした‼️記憶は正しかった‼️悪霊に仕え不死身となって蘇った妖怪・玉梓を倒すため、里見家で唯一生き残った静姫の前に8人の犬士が集まる・・・‼️この作品の何が幼き私を夢中にさせたのか⁉️まず冒頭とエンドクレジットで流れる音楽‼️ジョン・オバニヨンによる「八犬士のテーマ(White Light)」と名曲「里見八犬伝」‼️およそ時代劇の音楽とは思えないカッコ良さ‼️現在に至るまでの私の音楽感の礎となっております‼️そして静姫と彼女の周りに集まってくる個性豊かな八人の犬士達‼️まるで弁慶のような道節・千葉真一さん、紅一点の女剣士・毛野役の志保美悦子さん、大鎌の二刀流を駆使する親兵衛・真田広之さん、正義の心に目覚めた闇の軍団出身の現八のギャバンこと大葉健二さん、義妹を探し求める信乃役の京本政樹さん、山伏姿で銃や爆薬を武器とする大角・寺田農さん、成人だが子供の姿をした荘助と巨大で怪力の小文吾‼️ホントに皆さんチョーカッコいい‼️そんな八人が持つ不思議な力がある玉‼️仁・忠・礼・智・孝・義・悌・信という文字が浮かぶ光るビー玉のような美しい玉‼️近くに転がってないかと、どれほど探したことか‼️対する妖怪軍団‼️筆頭は夏木マリさん‼️この世のものとは思えない妖艶さ、妖怪にしか見えません‼️見事な怪演、スゴすぎ‼️光の玉の力が妖怪どもを圧倒するシーン、桜吹雪の中の信乃と毛野の決闘、親兵衛が一行の後をついていく「七人の侍」の菊千代のようなシーン、古の笛の音が悪を鎮めるシーン、静姫と親兵衛のラブシーン、そしてラストの凄まじい決戦まで、アクション派・深作欣二監督の面目躍如たる素晴らしい演出‼️特にクライマックスの決戦シーンは、八犬士が一人、また一人と犠牲になっていくわけですが、その一人一人の死に様がカッコ良すぎて涙なくしては観れません‼️凄まじくも美しいアクション、さすがはJAC‼️そんな犠牲を乗り越えての静姫の光の一矢‼️もう射ち抜かれます‼️薬師丸ひろ子さん、キマッてる‼️特撮はチープなんですが、80年代のフィルムの質感やミニチュアなどに見事にハマッてて、見応えあります‼️ただ、巨大ヘビや巨大ムカデはショボかったかな⁉️そしてラスト‼️石像からの七人の犬士の声に後押しされて、すべてを捨てた静姫と親兵衛が旅立つシーン‼️お互い馬を走らせながら手をつないで去っていく二人に被さるジョン・オバニヨンの名曲「里見八犬伝」‼️感動するなぁ‼️真田広之さんも薬師丸ひろ子さんも若かった‼️永遠に忘れられないですね‼️

活動写真愛好家