劇場公開日 1974年3月21日

「圧倒的なメカゴジラのカッコ良さ!」ゴジラ対メカゴジラ あき240さんの映画レビュー(感想・評価)

4.0圧倒的なメカゴジラのカッコ良さ!

2021年1月25日
Androidアプリから投稿

ゴジラシリーズ第14作
面白い
前作から大幅に持ち直した
本編も特撮も、前作のような目も当てられないような悲惨なことにはなっていない
ちゃんと人様から金を取れるだけのものになっている
それどころかやれば出来るじゃないか!という作品になっている

さすがゴジラ誕生20周年記念映画
気合いが入っていると感じる

まずメカゴジラが良い!素晴らしい!
基本、1967年の「キングコングの逆襲」に登場したメカニコングの発想の流用に過ぎないのだが、カッコ良さが違う!
圧倒的なまでのカッコ良さ
これにシビレないようではオタクの感性が無い
メカゴジラは人気怪獣となり、次作にも登場するばかりか、平成ゴジラ、ミレニアムゴジラでもリメイクされる程のインパクトがあったのだ
特にロケットのような飛行形態、地下格納庫からの垂直発進はワクワクする

次に俳優が良い
平田昭彦、小泉博、岸田森、佐原健二
悪役も睦五郎、草野大悟
もうこの顔ぶれだけで東宝怪獣映画の本編を安心して観られるというものだ
品質が保証されていると言ってもよい
穴ぼこだらけの脚本と演出でも、我慢して観れてしまうのだ

そして特撮
特技監督はもちろん中野昭慶
火の海となった東京湾岸コンビナートのシーンは素晴らしい出来映え
翌年の「東京弯炎上」を予感させるものだ

注目すべきは特技助監督に川北紘一の名前があることだ
中野監督は39歳、彼は32歳
川北紘一が次の時代の日本の特撮を背負うことになる
光線合成の多用による華やかな演出は、予算低下によるプアーさを感じさせない効果をもたらしてもいる
それ以外にもどの特撮シーンでも神経が行き届いて細かい工夫、特撮ファンへの良心というべきものが見える
本作の特撮のクォリティー向上は間違いなく彼の功績だ

最後にストーリー
少し他のゴジラシリーズと毛色が異なるのは、原作に福島正美の名前がクレジットされているからだ
彼は当時45歳
早川書房の月刊SFマガジン誌の初代編集長を務めた伝説の人物
海外SFの名作の翻訳も多い
この人がいたから日本にSFが根付いたといえる程の人
1969年に有名な覆面座談会事件で早川を引責辞職
本作の2年後の1976年に47歳で早すぎる死を迎えている
マタンゴも彼の原作になる

自衛隊が登場しないのは、返還されたばかりの沖縄の県民感情を考慮してのものだろうが、結果としては登場人物達だけで物語が完結してスッキリとした

ゴジラの次回作が楽しみになるのは、本当に久し振りだ!

あき240
トミーさんのコメント
2024年2月5日

あのハワイアン調?の曲、カッコいいですよね! テロップでハンドミサイルとか重力ビームとか入ってれば満点!

トミー