ゴジラ・ミニラ・ガバラ オール怪獣大進撃のレビュー・感想・評価
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これ公式?
ゴジラ・シリーズの記念すべき第10作目にして、ホントにこれも公式にナンバリングするの?っと首を傾げたくなる作品でした。よくテレビのシーンを使い回した総集編を劇場版と銘打ったアニメがあったりしますが、その源流がゴジラにあったとは!?お金が無くてやることって今も昔も変わらないんですね。
60年代後期の日本の風景って何だか中国のように見えてしまいます。画像だけ見せられたら中国と答えてしまいそう。最初のテーマソングも軽快で子供向けか?っと思ったのですが、「メガトンスモッグ 排気ガス これが本当の怪獣だ」っとなかなか重い内容でビックリしました。曲のテンポと歌詞の内容があって無さすぎです。フリーダムだなぁ。
もうゴジラの出る所はほぼほぼ過去作の使い回しなので感想も何もないのですが、ミニラが喋ったのにはビックリしました。しかし、疑問に残るのが現実世界での銀行強盗。あんなにお間抜けなのにどうやって五千万円も盗んだんた?謎だ。
カギっ子奮闘す
ゴジラシリーズ第10作。
DVDで3回目の鑑賞。
“特撮の神様”円谷英二の名前がクレジットされた最後のゴジラ映画。撮影には参加しておらず、その肩書はこれまでの仕事ぶりへの敬意を籠めて、特技監修となっていました。
前作でシリーズを終了することになっていましたが、予想外にヒットしたことで本作が急遽製作されることになりました。低予算だったために、殆どの特撮シーンは「ゴジラ・エビラ・モスラ 南海の大決闘」、「怪獣島の決戦 ゴジラの息子」、「怪獣総進撃」からの流用。ところどころに、ゴロザウルスのソロショットなど小さな新撮部分がある程度…。
まさかまさかの本編・特撮一班体制だったそうな…。ゴジラ親子対ガバラの戦いは本多猪四郎監督が手掛けました。だからなのか、これまでと少々毛色の違うユーモラスな戦いになっている気がしました。ゴジラの背負い投げカッケ~!
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本作の世界観は、ゴジラがスクリーンの向こう側の存在―つまり、私たちの住む世界と同じである、と云うことが特徴。作風もファンタジー色が濃い目となっていて、シリーズでも番外編的な扱いをされることが多いです。特撮シーンの殆どが流用なのは、主人公の一郎くんが映画館で観た場面を夢に見ている、と云うことで納得出来るかもしれませんなぁ…。
カギっ子でいじめられっ子の一郎くんが、夢の中で訪れた怪獣島でミニラと友達になって、ガキ大将怪獣ガバラに立ち向かっていく姿を見て勇気をもらい、たくましく成長していく姿を温かい目線で描いていました。とてもハートフルで、今の年齢になって観ても「いいなぁ…」と思えました。
今ではあまり見られなくなったご近所との交流…。なんとも懐かしい感じがしました。隣近所の人に留守を任せられたり、自分の子供の面倒を頼めたり…。今では考えられない。いい時代だったんだなと感慨深いものがありました。
天本英世が一郎と同じアパートに住む心優しいおじさんを好演。おもちゃ職人で、一郎くんの“ちびっこコンピュータ”にも理解を示してくれているようでした。普通の人の役なんて、めちゃくちゃ珍しいんじゃないかしら?(笑)
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特撮的な迫力に欠ける分、良質な子供向け映画の魅力に溢れているなと思いました。本多監督の子供への真摯な眼差しのようなものを感じ、心が洗われていくようでした…。
※鑑賞記録
2020/10/17:Blu-ray
2021/04/23:Amazonプライム・ビデオ
よくよく見れば…
シリーズ10作目。
怪獣たちが全て主人公の一郎少年の夢の中という異色作。(いや、最も現実的と言うべきか…)
なので、怪獣ファンタジー、メルヘンといった趣向。
ミニラが一郎少年と友達になって人間の言葉を喋ったりと、ファンの間でも低評価なのだが、よくよく見れば、イイ点だって見て取れる。
公害問題、マンモス団地住まい、両親の共働き、鍵っ子など、当時の社会背景が垣間見える。
いじめられっ子だった一郎少年が夢の中でのミニラの姿に勇気付けられ、一人で誘拐犯に立ち向かっていき、最後はいじめっ子にも勝つ。
そんな一郎少年の成長物語を、本多監督は優しく描いてみせる。
あ、ガバラ?そんなのいたね。
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