仔鹿物語(1991)

解説

北海道の大自然を背景に少年と仔鹿との交流を感動的に描くドラマ。脚本・監督は「月光仮面(1981)」の沢田幸弘。共同脚本は勝目貴久。撮影は「敦煌」の椎塚彰がそれぞれ担当。

1991年製作/116分/日本

ストーリー

釧路湿原が見事な金色に染まる秋、JR標茶線の運転手・谷木政夫の息子・健一は、近所の織屋太郎に連れられてエゾジカの群れを見に行く。6月、健一は林道で、昨年出会った鹿の花子を発見するが、不運にも花子は通りかかったジープにはねられて、林の中で息絶える。花子が倒れた大木の陰に、ふるえる仔鹿を発見した健一は、その仔鹿を育てようと花子の亡骸に誓う。仔鹿はラッキーと名付けられ、無人の塘路駅で両親にも内緒で健一とラッキーの生活が始まった。一方、政夫は標茶線廃止に伴い、札幌に行き転勤すべきかどうか悩んでいた。ある日、健一は駅事務所でボヤを出してしまい、ラッキーのことが母の栄子にバレてしまう。仔鹿を山に返すように命じる栄子。まだ草も食べられないラッキーのために頑として受け付けない健一。それでも織屋の説得によってしぶしぶ許可を出す栄子。ただし織屋は健一に「夏毛が冬毛に変わり、山が黄金色になってドングリの実が落ちたら仔鹿を山へ返すように」と約束させる。標茶線の廃止の日も近づき、そのさよなら運転を申し出た政夫は札幌に行く決心を固めていた。また栄子の妹のよしみは別海の酪農を継ぐか、結婚して東京に行くか、選択に思い悩んでいた。9月、夏の間元気に飛び回っていたラッキーの具合いが急に悪くなった。健一は病気に効く行者ニンニクを探すために友達と学校の帰りに山に行く。ところが日が暮れても戻らぬ子供達に町は大騒ぎ。政夫は織屋や駐在と共に一晩中、山を捜索し、その翌朝、草むらの中で肩を寄せ合って眠る健一たちを発見する。そしてラッキーも元気になり、たくましく成長していった。秋も深まり、10月、健一とラッキーの別れの日が近づいて来た。そしてそれは標茶線セレモニーの日でもあった。健一はラッキーと共に最後の運転をする政夫に一生懸命手を振り、ラッキーにも別れを告げるのだった。

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