剣鬼のレビュー・感想・評価
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三隅研次の抜刀術に対するロマンとケレン味溢れる演出が面白かった! ...
三隅研次の抜刀術に対するロマンとケレン味溢れる演出が面白かった!
ややトンデモ展開なのとか、馬に追いつく程の脚力(絶対に誰も逃げきれんやん)とか、理想のお花畑の映像が葬式の祭壇みたいなのとか笑っちゃうんだけど
斑平の不遇さや、周りの悪意による物語の薄暗さの温度差で
怪しい雰囲気になっていて好きです。
人間の悪意や、生まれつきの不遇さと戦う主人公は今みても、魅力的な人物像だと思った。
勝新太郎は身体能力が高かったが、身体が強くなかった市川雷蔵は顔で敵を斬るって言ってるのも納得な
哀愁と悲しみと怒りのある暗い主人公で、良い。
大映映画祭で劇場で鑑賞
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“剣”三部作の中では…
三隅研次監督&市川雷蔵主演の“剣”三部作の一つ。1965年の作品。
複雑な出生、犬と人間の間に産まれたとの噂から、蔑まされて育った斑平。
やがて、花造りの腕と馬並みの俊足が買われ、登城。
出会った初老の浪人に魅せられ、剣の腕も磨いていく。
そんな斑平に、隠密としての密命が…。
馬を追い抜かさんと失踪するシーンがユニーク。市川雷蔵は相当ランニングの練習したとか。
美しい花園、市川雷蔵の見事な剣さばき、哀切と正攻法の三隅研次の演出も安定。
ある男の数奇な剣の道は“剣”三部作の『斬る』に通じるものがある。
が、“剣”三部作の中では比較的印象薄かったかな、と。
花と妖剣
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大好きな映画で私の中では殿堂入りの作品。
市川雷蔵演じる犬と人間の間に生まれた斑平は、居合抜きの達人に剣を仕込まれ刺客に仕立てられていく一方、花を愛し渓谷を花畑にしていく。
斑平は、和製ヴァンパイヤだと思った。
最後の場面で、追手を次々倒し息も絶え絶えのはずの斑平の姿はどこにも見あたらない。
彼はきっと身勝手な人間に愛想を尽かし、人間の姿を捨てて花畑のどこかに隠れてしまったのだろう。
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