恐怖の時間

劇場公開日:

解説

エド・マクベイン原作“殺意の楔”より「太陽への脱出」の山田信夫が脚色、「林檎の花咲く町」の岩内克己が監督したスリラーもの。撮影は、「あの娘に幸福を」の飯村正。

1964年製作/88分/日本
配給:東宝
劇場公開日:1964年2月1日

ストーリー

東京郊外にある警察署の刑事部長は、なごやかな笑いに、刑事連もくつろいでいた。が、山本部長が姿を現すや、刑事部長は一瞬呆然となった。工員風の若い男が山本部長に拳銃をつきつけ、「山本を殺してやる!」とにらみつけているのだ。この工員次郎の恋人圭子は、麻薬運搬の最中、山本刑事の取締りに会い、誤って射殺されたのだ。復讐に燃える次郎の容貌は、刑事部屋に冷い戦慄を流した。しかし、今、次郎にピストルをつけられている山本部長は、同じ署の同性異名の山本和夫刑事との人違いであったのだ。射ったのは別の山本刑事だと知らされた工員は動揺したが、なおも、山本が帰る迄待たしてもらおうとい坐った。六時半には帰ると言って出ていった山本刑事を待つ、刑事達の不安な顔と、次郎の油ぎった顔、時は刻一刻とすぎてゆく。卓上の電話から、山本部長を待っている子供の声が流れた。帰るという山本部長、一瞬刑事の目が光った。次郎がジャンパーのポケットから爆薬ニトログリセリンをとり出したのだ。「こいつにぶっ放せば、こんな警察はこっぱみじんさ……」と脅迫する次郎。その頃山本刑事は、とあるレストランにいた。非番で一日過したものの、腰にある拳銃が、昨日の事件を思い出させて顔をくもらせた。その頃、警察署の中では、帰りを心配する山本和夫刑事の妻、節子の声が電話器を流れた。復讐に狂う次郎は、伝言を頼まれたと嘘をつき節子を署に呼び寄せた。やがて扉を開ける節子の胸に、次郎のピストルが光った。が、とっさに山本部長が次郎に飛びかかって、難を防いだ。うす寒い刑事部屋の中、次郎のすすり泣きが響いていった。

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