劇場公開日 2020年7月17日

「4DXで蘇った、押井エンタメの一つの到達点」機動警察パトレイバー the Movie キレンジャーさんの映画レビュー(感想・評価)

4.04DXで蘇った、押井エンタメの一つの到達点

2020年7月19日
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31年前に劇場で出会い、その後VHS→DVDと購入して何回となく繰り返して観たこの作品が、コロナを乗り越えて再び劇場にかけられる日がやってきた。

スクリーンの前に集まるのはもちろん当時からのファンばかり…かと思いきや、そのジュニア世代を引き連れたパパも多く、シネコン自体は日曜でもまだまだ閑散としているが、このスクリーンだけはほぼ満席。
ありがとう。我ら世代の伝道師たち。

4DXの演出は…まあ、文句言い出せばきりがないけど、これはこれでいい。
特に方舟への出動シーン以降。雨と風と揺れはすごく効果的に機能していて良かった。まさに胸熱。
(ただ、顔に直接吹き付ける水の量は…ちょっと多すぎませんかね?ラストの嵐ではもう寒くて…)

作品を観ながら、次の展開はもちろん、セリフや音楽もほぼ頭の中でトレースできる我々ファンが、やはり当時と同じ様に引き込まれてしまう。

この31年の間に、当然数えきれない批評や作品分析が行われ、スタッフの方へのインタビューや回顧録がたくさんあるので、今更、しがないいちファンの私が言うこともないが、「銃火器」「旧約聖書」「鳥」「記憶」…やはりここで押井監督のエンターテイメントが一つの到達点を迎えていたんだと再認識した。

…いや、そんな偉そうな話じゃない。
「私はこの作品が大好きだ」ということを再認識した、って話。

作品をかつて楽しめた方は、あらためてまた劇場で堪能して頂きたい。

キレンジャー