狐のくれた赤ん坊(1971)

劇場公開日:

解説

昭和二〇年に、丸根賛太郎監督、故阪東妻三郎主演で製作され、その再映画化。監督は「新女賭博師 壷ぐれ肌」の三隅研次。撮影は「新座頭市・破れ!唐人剣」の牧浦地志がそれぞれ担当。

1971年製作/84分/日本
原題:The Gift of the Fox
配給:ダイニチ映配
劇場公開日:1971年5月26日

ストーリー

ここは東海道の金谷宿。大井川の渡し場である。夜ともなれば、居酒屋の浪華屋で川越人足たちと馬方たちとの大喧嘩が始まる。中でも一番の暴れん坊は赤褌いっちょうの川越人足、張り子の寅八。今夜もまた馬方頭の丑五郎と猛烈に取っ組みあう一騎打ちとなる。浪華屋の一人娘おときが二人をつまみだそうとしたとき、人足仲間が、「弧がでた!」と飛び込んできた。ところが、寅八が拾って帰ってきたのは赤ん坊。寅八はさすが困り果てて商売に身がはいらなかったが、丑五郎に乗せられて、酒も賽コロとも縁を切り赤ん坊を育ててみせると啖呵を切ってしまった。善太と名付けられた赤ん坊はやっと七歳になった。ある日、善太は侍になると刀をねだって街道で大名ごっこをしていたが、松平対馬守の大名行列と正面衝突してしまったからただでは済まない。善太の身代りになって斬られようと決意した寅八は本陣へ出向いたが逆にその健気さをほめられた。その夜の、久しぶりのどんちゃん騒ぎ。晴々と酔いつぶれた寅八は、図に乗りすぎて善太の出来がいいのは血筋だの、さるお大名の落しダネだのと大ボラをふいた。嘘からでたまこと。善太が本当に御落胤ということになった。西国某藩の事情あってのことでついに重役鎌田大学が迎えにやってきた。相手方は説得が効を奏せぬときは最後の手段に訴えてでもと強引だった。寅八は、ヨロイ、カブトを着込んで命がけで斬り込もうとせいいっぱいの父親としての情愛をがむしゃらにたたきつけた。しかし、立派な若者に変った善太を見て、寅八は善太の幸福を考えた。まるで狐に化かされたような寅八の顔に涙がキラキラ光っていた。

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