彼女が結婚しない理由

劇場公開日:

解説

ブライダル・コーディネーターの母と、婚期を迎えた娘の姿を通して、現代の結婚観をユニークに描く。90年に日本テレビ系で放映されたテレ・フィーチャーの劇場版で、脚本は「悪徳の栄え」の岸田理生が執筆。監督は「ふたり」の大林宣彦。撮影監督は「BEST GUY」の阪本善尚がそれぞれ担当。

1992年製作/95分/日本
配給:東北新社=ギャラクシーワン
劇場公開日:1992年6月13日

ストーリー

大手結婚式場に勤めるブライダル・コーディネーターの有子は、夫と離婚して娘の怜子と2人暮らし。今の有子にとって結婚とはビジネスのことだった。そんな彼女の楽しみは、バー“風”で仕事の疲れを癒すことで、マスターの江口ともごく自然に親しくなっていた。そんなある日、彼女は怜子から、恋の悩みを打ち明けられる。結婚したい人がいるが、彼の気持ちがよくわからないというのだ。またその一方で結婚式をコーディネートしていた大手企業の一人娘・正子からも他に好きな人がいて結婚に乗り気でないと相談される。そんな2人の悩みに上手く答えられずに戸惑う有子。そんなある日、江口から意外な事実を告白される。怜子と付き合っていた事、そして本当に恋をしてしまったのは怜子ではなく、その母の有子である事。その時、2人の前に現れた怜子はショックを受け、しばらくの間、別れた父・大垣のところに行くと有子のもとを出ていった。一方、正子は結婚を承諾するが、結婚式当日に現れた本当の恋人と新郎の2人に別れを告げて「自分になります」と言い残し式場を後にした。正子の本当の気持ちが表れた言葉に心から喜ぶ有子。その夜、“風”で有子は、江口本人から怜子が彼に結婚を申し込んだことを聞かされる。有子は、怜子の幸せを祈りつつ、江口との別れを誓う。やがて江口と怜子の結婚式をコーディネートする有子。今日の彼女は、母親の顔でなく女の顔をしていた。

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