劇場公開日 1998年10月31日

「笑いとシリアスにちょっとノれなかった」踊る大捜査線 THE MOVIE たろうさんの映画レビュー(感想・評価)

2.5笑いとシリアスにちょっとノれなかった

2021年8月12日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

アマゾンプライムで観賞。
現場で捜査する人たちを善、上層部の人たちを悪とわかりやすく二極化しつつ、そんな現状を憂いつつも事件解決のため奔走する姿を笑いとシリアスを織り交ぜながら魅せる刑事物としては独自性があるように見える。

脚本で魅せるというよりもキャラクター同士の関係性で魅せていく造りが目を引く。青島と室井の関係性がまさにそれだ。直接言葉を交わすことがなくても心が通じ合っている、信じあっている感じをひしひしと感じるシーンがいくつかあり、二人の友情や絆を楽しむものになっていた。

逆に言えばこの関係性にノれなければ本作の観賞はキツイかも。笑いとシリアスを織り交ぜているとは言ったが、正直人をかなり選ぶんじゃないかな。そもそも湾岸署の連中があまりにも間抜けすぎる。署内に侵入されるし(一人は盗み、もう一人は殺人犯)。犯人には逃げられるし。上層部だけじゃなく現場の刑事にも問題あるだろ。

終盤の青島が刺された後の展開にも笑いとシリアスを入れているが、これには無神経に思えた。深手を負ってかなりの出血があるのに…。ていうか救急車なぜ呼ばないのか。なぜ車まで歩かせるのか。(同日に見た「エンド・オブ・ホワイトハウス」でも大統領を歩かせていたが、担架で運んでやれ)

たろう