劇場公開日 2008年10月11日

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「【華やかなれど愚かしき”アッパーイーストサイド”の夫婦から”ナニー”が学び、アッパークラスの夫人に教えた事。”メリー・ポピンズ”に敬意を表した作品でもある。】」私がクマにキレた理由(わけ) NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5【華やかなれど愚かしき”アッパーイーストサイド”の夫婦から”ナニー”が学び、アッパークラスの夫人に教えた事。”メリー・ポピンズ”に敬意を表した作品でもある。】

2020年5月11日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

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 一夏、”ナニー(子守)”(スカヨハ)になった人類学を学ぶ”アニー”がアッパークラスのミスター&ミセスX(ローラ・リニー:良い)の日々の行動、言動を見て呟く言葉が秀逸である。
 ”何もかも、手に入れている人たちが、何故あんなに惨めなのか・・”

 ■今作がヒューマン・コメディとして素敵なのは、”ナニー”の目を通して観たアッパークラスの人達の生活を面白可笑しく見せる中で、とても大切な事をさらりと随所で描いているからなのは、明白であろう。

 ・ミセスXから”ナニー”に提示されたグレイヤー君(金髪でお茶目で我儘だが、憎めない可愛い男の子:今作を素敵な作品にしている子役さん。)の子守をする上での”規則1-8”の何気に愚かしき事。

 ・グレイヤー君と”ナニー”との可笑しき遣り取りの後、グレイヤー君が寂しそうに呟く”パパは帰って来ても、直ぐ寝ちゃう・・”という言葉。そして、ミセスXも高熱を出しているグレイヤー君を残して・・。

<”ナニー”ではなく”アニー”がテディ・ベアに向かって言い放った言葉の素晴らしき事。
 自らの愚かさに気付くミセスXじゃなかった”アレグサンドリア”。
 邦題も秀逸なヒューマン・コメディの佳品である。>

■そして、”ナニー”は人類学を学ぶ”アニー”に戻り、ミセスXじゃなかった”アレグサンドリア”も、新しき未来へ足を踏み出す・・。

 アニーは”キャプテン・アメリカ”とも、恋人になれたしね!

NOBU