街のあかり

劇場公開日:

解説

フィンランドの名匠アキ・カウリスマキによる“敗者3部作”の最終章となる人間ドラマ。ヘルシンキの街の片隅で生きる孤独な男が、人を愛することによって人間性を回復していくさまを描き出す。恋人も友人もいない夜警員コイスティネンは、カフェで声を掛けてきた美しい女ミルヤに恋をする。しかし彼女はマフィアが送り込んだ情婦だった。強盗の罪を擦りつけられたコイスティネンは逮捕され、1年間の服役を言い渡されてしまう。

2006年製作/78分/フィンランド
原題:Laitakaupungin valot
配給:ユーロスペース
劇場公開日:2007年7月7日

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受賞歴

第59回 カンヌ国際映画祭(2006年)

出品

コンペティション部門
出品作品 アキ・カウリスマキ
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映画レビュー

4.0最初は、全く救いのない映画かと思った

2024年2月14日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

これまでみてきたアキ・カウリスマキの映画の中でも、とりわけ救いのない映画のように思われた。

ショッピングセンターの警備員を務めるコイスティネン(ヤンネ・フーティアイネン)。例によって周囲から孤立している。特に趣味もなく、近づいてきた美女ミルヤ(マリヤ・ヤルベンフェルミ)には、ハニートラップで、本人の知らぬ間に宝石店襲撃の幇助者に仕立て上げられ、一人だけ囚われて刑務所で服役。全くやりきれない筋立て。

しかし、途中で変だなと思った。

まず、本人が自分のありえない運命に対し、全くと言って良いほど告発、抵抗しない、基本的に従順。本当に心を寄せてくれる女性アイラ(マリア・ヘイスカネン)はいるけど、付き合いはあくまで淡いまま。

冒頭から、ロシアーソ連の影がある。最初に出てきたエスカレーターは、ショッピングセンターのものだろうけど、モスクワの地下鉄のそれみたい。警備のシステムも厳しくて、ロシアから来たのでは。宝石店の襲撃にしたって、本当の黒幕はロシア人らしく、ギャングたちもお伺いを立てていた。

そうか、コイスティネンの行動は、ロシアと対峙していた頃のフィンランドを象徴しているのではないか。途中で、フィンランドの英雄、シベリウスの指揮者姿の肖像画も出てきた。フィンランドとロシアには長い抗争の歴史があるが、フィンランドは人口550万人程度の小国、とてもロシアのような大国とまともにぶつかっても叶わない。

アキ・カウリスマキは、苦しいことのみ多い貧しき労働者たちに、耐えていれば、いつかはほのかな「あかり」が灯ることを教えているのでは。最後まで観て、いつまでも心に残る映画と知れた。

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詠み人知らず

5.0囚人服可愛すぎ。パジャマに欲しい。

2024年1月10日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

目にみえるかみえないかギリギリの
彩度の低いところで愛を語らせたら
カウリスマキの右に出る者はいないのでは。

そして毎度思うのだけど、
哀愁漂うわんこ見つけるのうますぎる。

あんな憂いを帯びた目を持つわんこ
なかなかいなくないか?

わんこも演者として過去作品
観てきたとしか思えない。

コンスティネンの部屋がカウリスマキ作品でも
過去一タイプだった。
真似できるところはどんどん取り入れたい。

会って二言目にどうする?結婚するか?
ってあの顔で言えるコンスティネン。
このセリフも日常に取り入れよう。

大人の恋愛となると
どうしても濡れ場が入ってくることが多い。

時にラブシーンが有効な働きをすることもあるが、
大画面で観たいと思うことがわたしは少ないので
カウリスマキの愛の描き方が好みだ。

約1ヶ月間のカウリスマキ特集。
大画面で観る夢が叶って本当に感謝!
ユーロスペースありがとう。

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共感した! 2件)
ユリ

1.0見た。

2023年12月31日
PCから投稿
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プライア

3.5やり過ぎよ、さすがに。

2023年12月26日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館、VOD

一攫千金を狙った男が美人局に唆されて、なんだかんだで逮捕・収監って。そんな悲劇があるかよ⁇正気かよ。

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ラーメンは味噌。時々淡麗醤油。